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2013年07月09日 円安は迷惑だ?
 日本の製造業の元気を回復させると言われる円安だが、少なくとも上海の駐在員たちからは評判が悪い。

 何故なら日本円で引き出せる金額が目減りするからで、ある駐在員の知り合いは円ベースの給料なので迷惑だと言っていた。

 まあそれもそのはずで、ちょうど1年前のレートでみると1万円を人民元に両替すると790元程度にはなっていたのに、今では620元と170元もの差が生まれている。

 しかも観光客ならともかく駐在員たちの両替が1万円で済むわけはなく、仮に20万円両替したとすると3400元、今のレートなら6万円が目減りしているという状態となっている。

 率にして20%だからこれは決して小さくない数字である。

 もちろん日本の大手企業などはレートの変動に合わせて手当の見直しなどを行なっていると思うが、レートを変更すると今度は企業の方にコストしわ寄せが行くことになる。

 しかも現地のこっちは円安と反比例するよう物価も人件費も上がっており、二重の意味でコストアップとなっている。

 まあ、そういった現地のコストアップも円安によって輸出が伸びて、日本の本体が儲かればいいという発想もあるかもしれないが、残念ながら長らく続いた円高の影響で、製造業の多くは海外シフトを行なってしまっている。

 例えば日本の主力産業である自動車産業なんかは、実は日本ブランド車の6割は海外生産にシフトしてしまっているため、今回の円安の為替変動による影響はそれ程大きくならないとも言われる。

 それでも携帯電話などの電子機器産業や部品供給メーカーなんかは円安によってコス
ト競争力が生まれているからメリットが無いわけでもないと思うが、日本全体で言えば海外生産シフトがどんどん進んでいる現状で、言われるほど円安の恩恵はないという気がする。

 円安が進めば、かつての高度経済成長期のような活況が戻ってくるとイメージする人もいるのかも知れないが、既に時代とともに環境は変化しており、同じ地点には戻れないのが世界経済である。

 そんな中での今回の円安は上海にいる我々にとってはやはり迷惑に感じている人の方が多いような気がしている。


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2013年06月16日 理想と現実のギャップ
 今朝のコンフェデレーションズカップの試合で、日本代表とブラジル代表が対戦して0-3のスコアで日本代表が完敗した。

 戦前の予想では、勝てないまでももう少し善戦するのではないかと思っていたが、そんな希望は見事に打ち砕かれてしまった。

 しかも試合内容はスコア以上に差があるように感じ、まさに「優勝を目指す」と言っていた理想と現実のギャップを突き付けられた形となった。

 このように現時点では埋めようのない差を知ってしまったわけであるが、ただ、このような理想と現実のギャップを突き付けられることは人生の各シーンでも多々あることではある。

 故にそういった現実を知った時に次にどう行動するかが実は重要なポイントとなる。

 つまりそのままそのギャップを埋めるために今の努力を続けるのか、その道を諦めて次の道を探るかを考えなくてはならない。

 これは立場によってもその選択肢の有り様が違うが、今回のサッカーの件で言えば、選手は今のチームの環境で努力するかチームを出るかの選択肢があり、監督からすれば戦術や選手を替えるという選択肢があり、それぞれがどう進めば理想に近づくかを真剣に考えなければなない。

 もちろん、全く諦めるという選択肢だって言葉としてはあるが、それは人生を捨てるという言葉と同義語で、自分の努力不足に負けただけの意味であり、それをする意味は全くないと言ってよく、してはならないのである。

  故に、結局どんな道でも前に進むのが唯一の道と言うことになる。
  理想と現実のギャップがあっても、結局は前に進むしかないのである。


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2013年04月07日 上海の旅行業は受難続き
 日本からの旅行客を受け入れている旅行会社の知り合いによると、この半年は受難続きで非常に困っているようだ。

 昨年の尖閣諸島の国有化に端を発した日中関係の悪化によって一気に日本からの客足が激減したとのこと。

 ドル箱だった日本人観光客が減ったことにより、一部の上海雑技場が運営停止に追い込まれたケースもあったという。

 その後、日本の政権交代をきっかけとして日中関係が雪解けして改善に向かったのかなと思いきや、今度の大気汚染問題の勃発である。

 まあ普通の旅行者なら、好き好んで大気汚染が問題になっている場所にわざわざ出かける理由はあるまいということで、日本からの旅行客の復活はならなかったとのこと。

 また時を同じくして日本側のレーザー照射発表事件も問題になったことから、好転しかかっていた日中問題を振り出しに戻してしまい、当然旅行客の誘致も難しくなったようだ。

 そして春を迎えて気候が良くなり、ようやく大気の状態も改善したかなと思いきや今度は新種の鳥インフルエンザの登場となる。

 もちろん、インフルエンザの流行っている地域に誰も旅行へ行きたがらないのは当然で、どうも毎年のこの時期の目玉であるF1チケットも売れ行きが悪いらしい。

 どうも受難続きのようである。

 

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2013年03月24日 人生は休日の過ごし方で変わる。
 先日惜しくも準決勝で敗退してしまったWBCの侍ジャパンであるが、一部の選手や首脳陣たちの休日やオフ時間の過ごし方に批判的な記事があったのを見つけた。

 一部の選手たちが休日返上で練習を行なっている傍らで、監督が映画館で映画を観ていたとかコーチが関係ないイベントに参加していたとか、選手たちが夜遊びにうつつを抜かしていた云々の記事である。

 まあ休日であったりオフの時間帯であった模様だから、拘束される義務のない時間帯の出来事であり、基本的にはその時間をどう過ごそうと個人の自由であって法律に違反するような行為でなければ非難することはできないと思う。

 ただ休日に何をしてもいいと言っても、野球と全くない行動をしていた姿は応援する側から見れば期待外れの姿だったことは否めない。

 もちろん、体を休めたりリラックスするための気分転換の日や時間は必要だと思うが、1年もの長丁場の中の1日だったのならともかく、たかが1ケ月程度の合宿から本番までの日程で、しかも本番直前の大事な時期に目先のこととは全く関係ない時間の過ごし方は、目標に対する熱意がなく、参加そのものが彼らにとって義務で仕事だったというようにしか見えない印象となる。

 まあ義務でもなんでも協力してくれたわけだから彼らを責めることはできないものの、目標に対する熱心さに欠ける姿を感じ敗退の結果以上に失望を感じたのは私だけではないだろう。

 もし目標に対する熱意を持って参加していたなら集団での行動は休日であったとしても、集団に拘束されていない時間だからこそできる目標のための行動は幾らでもあっただろうに思う。

 引き合いに出して申し訳ないが、元中日の落合監督や日ハムの栗山監督などは休日でさえ野球のことから頭から離れず、どうやったら勝てるかそればかりを考えていたという。
 時には休日を返上して選手の練習に付き合うようなこともあったというから、これらに比べると今回の首脳陣の目先の目標に対する熱意が、彼らほどに感じられないのは確かである。

 今回のWBC参加に際して色んなごたごたがあって、時間的不足が生じていたことは仕方ないにしても、熱意を持って行動していれば十分対応できたと思うし、休日の過ごし方も変わってきたと思われ、今回その熱意が見えずに結果的にあのように敗退してしまったのはやはり必然なのかなと思われる。

 振り返って我々のことを考えると、休日の過ごし方というのはやはりとても大事である。
 
 平日にたまった疲れを取るのも大事な役割であるし、精神的にリラックスする時間を確保し平日にバリバリ仕事をするための鋭気を養うという過ごし方もある。
 また趣味を追及したり、仕事以外の人的交流を深めるというのは平日にはなかか出来ないことであり休日ならではのプラスアルファである。

 仕事を平日の出勤時間で完結させようとする人に有能な人はまずいないと言っていいし、趣味の知識や好奇心、人とのつながりなどを仕事へ活かしている人ほど仕事でも活躍している。 そういう人はやはり休日をうまくつかっており、仕事へ繋げると言っても決して平日の延長の仕事で潰されるだけではない時間の過ごし方をしている。
 もちろん寝て過ごす休みだって、眠り方一つで平日の鋭気は違うだろう。

 子供たちや学生だって学校の勉強をしているだけでは社会で通用する人間には絶対になれないわけで、放課後や休日に遊んだりアルバイトをしているうちに社会で生きる術を身に着けるのである。

 もちろん平日は生活の基礎になるわけだからその過ごし方が重要であることは言わずもがななのだが、人としての価値や個性のプラスアルファを決めるのはやはり休日である気がする。

 人は休日の過ごし方ひとつで人生のその先が変わってくるように思われるのである。


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2013年03月19日 待機指示の重要性
 あいまな指示の話の続きだが、仕事やイベントにおいて大勢の人が時間や行動を共有し進行する上で大事な指示のひとつに「待機指示」というものがある。

 文字通り「待機していなさい」という意味の指示であり、ある意味「何かをしろ」という行動を促すための指示とは真逆の指示となる。

 しかし、これは特に集団に相対するときに重要な指示となる。

 つまり指示する相手に、どう行動していいのか分からなくなるような中途半端な時間を与えないための指示であり、今は集団の行動に従う時間なのか個人の自由で行動していい時間なのかをはっきりさせるための指示である。

 最近何度か中国の結婚披露宴に参加して感じたことだが、中国の披露宴の司会者は「拍手をしてください」などの「行動指示」はするものの、この「待機指示」についてはほとんど気を配らず指示が出ない。

 故に参加者にとっては今がイベントの時間なのか、休憩の時間なのか判断できない空白の時間が度々生まれており、トイレや電話をかけに行ってもいいのかよくわからないアイドル状態になることがしばしばになっていた。

 まあ、イベントのタイミングであろうがなかろうが集団の中でも平気で個人行動ができる中国人達にはそのような「待機指示」は無意味なのかも知れず、故に司会者も指示しないのかもしれない。

 しかし周囲の流れに気を遣う我々日本人にとってはその指示は重要で、結婚披露宴のような特別な儀式の中では司会者の指示に頼るほかないので、その指示があいまいだととても行動に困るし、精神的に無駄な神経を使うことになる。

 このような結婚披露宴の参加者群という訓練されていない人の集団をまとめるには、やはり司会者などの取りまとめ役から動と静の切り替えの指示は必ず必要で、アイドル状態の空白の時間を作らないのがイベントの司会者の大事な仕事の一つとなる。

 つまり結婚披露宴で言えば「いましばらくご歓談ください」という司会者の一言は、くだいて言えば「次にタイミングを指示するまでの自由な時間ですよ」という意味になり、参加者たちにとっては拘束から解放される時間となり安心感をもたらす。

 まあ中国人達がこういった待機指示の重要性を理解していないのは、何も披露宴の司会者に限らず一般社会の仕事の中でも同様なようで、中国人達は「あれをしろ」「これは止める」の指示は出来ても止めた後のフォローをしない、つまり待機指示がなく放置状態となる場合が多々ある。

 止めさせたのだからいいのだというところで相手が思考の外に出ているのだ。

 つまり相手が「待機」という稼働状態であることへの理解が出来ていないのだと思われる。

 しかし集団が一つの行動をするためにはこの「待機指示」はやはり非常に重要である。

 中国人はスポーツにおいて団体競技が苦手といわれるが、こういった他者の状況の把握と指示という意識に欠けてしまえば、集団での行動がぎくしゃくしてまとまらずに力を発揮できないのは当然である。

 足し算ではいえば人口的に圧倒的な力を持っている中国が、未だ日本に及ばない面があるのは国民のこういった集団への気配りの差のような気がする。
 


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2013年03月19日 あいまいな指示
WBCの侍ジャパンが三連覇の夢潰えて敗退が決まった。

まあ野球という勝負事において永遠の勝ちっぱなしは有り得ないから、負けてしまうことは仕方ないのだが、大事なところで痛恨のミスが出たのがやはり残念であった。

 今回は指示があいまいなために出たミスである。

 複数の人間が意図的に同時に行動するためには必ず決まりごとが必要になる。

 そしてその意思疎通が必要になるはずなのだが、今回意思を疎通すべき2人の人間の間にきちんと決まりごとが徹底出来ておらず、その確認徹底を指示できなかったためにミスに繋がった。
 
 今回の件について具体的に言えば、ダブルスチールを敢行する場合の段取りと中止する場合の段取りの意思疎通が必要であり、これが徹底できてないからミスに繋がったと言える。

 このように野球に限らず複数の人間が一つのことを一緒にやろうとする場合は絶対にあいまいな指示は禁物である。

 例えば私が昔芝居の音響をやっていたときは必ず「きっかけ」というものが存在していた。

 それは役者のセリフだったり動きだったり、あるいは照明の変化だったりその中身は色々だったが、音をスタートさせたり止めたりするには必ず「きっかけ」が必要で、もし役者の動きがきっかけになっている場合は、必ずその役者に動きがきっかけになっていることを伝えておく。

 こうしておくと、例えセリフは飛ばしたとしてもそのきっかけは必ず押さえてくれるのである。

 逆に言わないでおくと、役者が突然その場のアドリブでセリフを変えたりした時にきっかけの言葉が無くなりオペレートが混乱し、最悪の場合は音楽をスタートさせられない時もあり、結果芝居がぐちゃぐちゃになる可能性だってある。
 
 そのくらい事前の意思の疎通と明確な指示は大事であった。

 また日常の仕事の上でも、決め事として「こうなったらああしてね」と具体的なきっかけと動きを明確に伝えておくと、いちいちその場で指示しなくても仕事は流れるようになる。

 それを例えば「明日社長が来ます」だけとか言っても、言われた方は会議があるのかないのか、資料が必要なのかないのか、或いは待機する必要があるのかどうかまるっきり分からない指示となる。

 少なくとも一度は「社長が来る日は必ず1時間ほど会議を行ないますので、必ず時間を空けて出席し○○の資料を準備してください。」と具体的な指示をしておく必要があり、それを伝えておけば次回からは「明日社長が来ます」だけで済む。

 ただスタッフの入れ替え時のフォローや、行動の確実性などを考えると毎回明確に指示するのがやはり確実とも言える。

 もちろん業務を裁量で任せるような指示方法も確かにあると思うが、複数の人間が絡んで行動する場合、指示された相手が行動に迷うような言葉はやはり業務上の混乱をきたすし、結局連絡をした意味が全くないのとほぼ同じ状態になるから、ポイントだけは明確に指示する必要がある。

 大きな組織で働いたことのある人間はこのあたりを結構徹底的に叩き込まれるはずなのだが、組織に属したことの無い人や組織を離れて長い人はやはりあいまいになる場合が多く、そういう人の下で働くときは注意が必要である。

 その明確さが徹底しないとやはり今回の野球のようなミスを招くことなる。


 複数の人間が同時に動く場合の指示に「あいまい」は絶対禁物である。


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2013年03月15日 O型の逃避癖
 再び血液型の話で恐縮だが、実を言うとB型の私はどうも最近O型人間が好きじゃなくなりつつある。

 何かと集団の中では煙たがられる面の多いB型だが、私の方からすれば余程O型の人間の方が無責任のように映る。

 O型はよくリーダシップがあるだの、決断が速いだの言われるが、B型から見れば全く何も考えてないから素早く行動できるのであって、単に見たまんまの直観的な、思考の浅い行動をやっているようにしか見えないのである。

 しかもその思考の浅さを指摘すると、絶対に己の非を認めたくないのがO型のようで、結果無責任に投げ出して逃避行動に移ったり、だんまりを決め込んだりする。

 最近そういったO型の逃避癖に辟易させられるケースが多くなった。

 O型はどうやら対外的な人間関係よりも自分の利害を最優先基準として他人と関わったり行動しているようで、自分に利益がないものにはほとんど興味を示さず、不真面目なつもりはないのかもしれないが意外と平気で人間関係の道理を踏みにじる。

 もちろん仕事などで絡まなければ、ここまで辟易することも無いが、利害関係が絡んだときは大変で、仕事を任せるならA型的行動をしてくれる人の方がよほど信頼できるなぁというのが最近の私の仕事における血液型人間分析である。

 まあ私のまわりにもO型の知り合いは多いが、仕事関係にならなければ辟易することもないと思うので、なるべく彼らとは仕事で絡む距離にならないよう注意している。



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2013年02月18日 先入観や固定概念は可能を不可能にする
「先入観や固定概念は可能を不可能にする」

 これは日本ハムに入団した大谷選手が言ってたらしい言葉。

 二刀流の挑戦や自身の野球に対する取り組みを表す言葉らしく、もちろん彼とてどこからか学んだ言葉だろうが、いい言葉である。

 初めから計算ばかりが立って未来を否定するともうそこで不可能が決定してしまうという意味である。

 まあ世の中は願えば全てが叶うほど甘くはないが、願わなければ最初から0%で不可能になり、願えば0%が0%でなくなるわけで、実現の可能性は生まれてくる。

 もちろん大人の経験則から言えば、今回の二刀流はかなり難易度が高いのは事実だが、実績がない競技を2つやりたいと言っているわけじゃなく、それなりの素質を持った彼にはそれを口にする資格はあろだろうし、その挑戦を今の時点で否定する理由は何もない。

 このことは何も大谷選手の話ばかりだけではなく、我々一般人の人生の中でも同様のことが言える。

 つまり物事を最初から先入観や固定概念を持って否定したのでは、何も前に進まないということ。

 特に最近の日本なんかは、ビジネスでも何でもアカデミックにルールが固定化され過ぎていて、先入観や固定観念で国が塗り固められている印象がある。

 故に安全を求めすぎて固定概念を突き破る勇気を持てない人が大勢いる。

 まあそこへ行くと、中国人の場合は教育が足りないのか固定概念に縛られず(というか知らないから?)、常に前向きな人が大勢いるのに驚く。

 その発展の急速な速度から、考えてから行動したのでは間に合わないのが今の中国であり、行動しながら考えるというのが今の彼らのスタイルとなっている。

 そのため失敗や周りに迷惑をかけることも多々あるが、少々の失敗にはめげないというか(反省しないというか?)、とにかく日本人から見ると驚くほどポジティブである。

 まあ日本人が持つ固定概念は今回の野球の件のように、先人たちが積み重ねてきた経験則から生まれてきたものだから、あまり軽々しく扱うことはできないが、さりとて100%縛られる必要はなく、前へ進むために突き破るための勇気をもつことは大事である。

 もちろんどこかで行き詰った時に断念する勇気を持つことも必要で、それがわかっていれば固定概念を覆す挑戦をしてみてもいいのではないかと思う。

 今回の大谷君の場合は人の2倍の活躍を目指すわけだから人の2倍苦労する可能性があり、我々が固定概念を突き破るには固定概念を作ってきた人以上の努力は必要になるのは当たり前で、突き進もうとする場合はそれなりの覚悟は必要ではある。

 そうは言ってもやはり現状に安住しているだけではいずれ誰かに抜かされ、負けてしまうので前に進む必要がある。

 だから前に進むためにも、

 「とりあえず、まずやってみる」

 この心意気だけは、中国人に学んだ前向きな考え方である。
 先入観や固定概念は可能を不可能にするのである。


2013年02月05日 デフレは日本国内だけの問題か?
 昨年末に日本の政権が変わって、仕切りにアベノミクスなど経済対策に関する様々な言葉が、ニュース上に飛び交っている。

 そして現在のその一番の課題というか、目標はデフレ脱却ということになっている。

 まあここ20年ほどの日本経済は、物価下落や賃金減少などデフレスパイラルなどと言われて久しく、多少の浮き沈みはあるものの長く経済が低迷していた。

 そこへ現政権が登場したのであるが、彼らが政権奪還と同時に「デフレ脱却」の掛け声をかけたことによって市場の期待値も高まったようで、実体経済がまだ何も変わっていないのに、急激な円安と株高が進んでいる。

 まあ期待値で株が上がることは決して悪くないと思うが、実体経済が伴わないとこれもバブルということになってしまうので、いずれ化けの皮がはがれた時にはじけてしまう。

 故にはじけないうちになんとか実体経済を持ち上げなければならない。

 その具体策の第一弾として現政権が打ち出した先日の補正予算について、私はこの詳しい中身を見ていないが、まあバラマキという批判が世間にあるにせよ、一つのシナリオを持って実体経済が上向いてくれれば今回はヨシとしたいというスタンスで私はこれを眺めている。

 というか、再び国債増加という博打を打つ以上は上向いてくれないと困るわけで、失敗は国の破綻でしかないという崖っぷちの状態の我々は、成功を願って信じるほかないのである。

 しかしながら今回の現政権の方針を原点に立ち戻って考えてみると、その根本となる「デフレ脱却」という目標は果たして適切なんだろうかという、素朴な疑問を感じている。

 というのは、現政権はデフレは日本経済単体の問題であるような口調で対策を打ち出してきているが、その根本の原因判断が実は間違っているのではないかと私は感じているのである。

 確かに80年代のバブルがはじけた後の90年代の低迷は日本経済自身の問題だったかもしれないとは思う。

 しかし、21世紀に入ってからの日本経済の低迷は、日本経済単体の問題というより、経済のグローバリゼーションがもたらした結果に他ならないような気がしており、それ故のデフレの混迷だったような気がするのである。

 もっと端的に簡単に言えば、日本の隣の中国のガット加盟により中国経済が台頭してきたことが日本のデフレを招いている、そういう気がする。

 90年代から日本や欧米の企業がこぞって中国に進出したことにより全ての工業製品のコスト競争が激化し、日本国内の主要産業も人件費の安い中国へ工場がどんどん流れていった。
 その結果、日本経済は世界経済の中のコスト競争にさらされて投資資金を中国へつぎ込んでいく結果となった。

 そうなれば経済平準化の法則により、日本経済は中国水準のコストに引きずられるようにコストカット競争に陥り、やがて賃金低下やリストラなどが連発されいわゆるデフレスパイラル状態に陥って行くのは当然で、究極的には日本と中国が同一賃金レベルになるまでこの状態が続くというのが理屈である。


 むしろ、もはやこれから中国の方が大きい市場であることを考えれば、海を隔てた日本が輸送コストの面で不利な状態にあり、現に日本製品の中国輸出で日本製品のコスト高が目立つような状況が、今の中国のスーパー内で見られる状況となっている。(もちろん関税の問題はあるにせよ)

 故に中国に売るには値段を下げ、コストを下げることが必須となり実際その方向が生まれている。

 つまりこれらの日本人と中国人の賃金コスト競争の結果が今の日本のデフレだというのが私の印象である。

 もちろん、教育水準や業務能力水準、そして品質水準などはそれぞれ個別に違うので単純な比較は難しいが、例えば縫製や部品組立てなどは個人の技術水準や製品のでき上がり品質に差があったとしても、中国人の安い賃金で作ったもので事足りてしまうならば、日本の製品は競争に負けてしまうことになる。

 もし競争に負けまいと高いクオリティのものを中国製品の価格で出せば、結局はデフレとなって跳ね返ってきてしまうのである。

 故にもしこういった原因で現在のデフレが招ねかれているのだとすれば、現政権の対策はやはり世界に対する認識が足りていないんじゃないかというのが私の印象である。

 もし現政権が日本単体のことだけしか考えずに、デフレ脱却のために国内経済を活性化しようと単純に通貨供給量を増やすなどのお金のバラマキを行なったところで、その需要は中国資本を初めとする外国のコストの安い企業に吸収されてしまうのではないか?そんな危惧を抱かざるを得ない。

 私は経済の細かい数字などは全く読めないが、日本政府が国内で小手先の経済政策を行なったくらいで日本経済が上向くとはとても感じられないのが今の経済状況である。
 
 世界の経済は繋がっているのだから、日本政府にはそこを意識した対策をもっと実行してもらいたいのである。

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2013年01月22日 経営者が現場にいないとうまくいかない
 これは中国進出に限らないことであるが、最終決定者が現場のそばにいない会社はまずうまくいっていない気がする。

 中国にいるとよく見かけるのが、現場に中途半端な権限は与えるが、最終的な決定権は日本の本社が持っているような形で進出して来るケース。

 現場で先遣隊が一生懸命頑張っていても現場を知らない日本の幹部があれこれ細かく口を出してきて現場が混乱しているケースをよく見かける。

 或いは先遣隊の人が日本の本社の顔色ばかり伺って、全く話が前に進まないケース。

 或いは完全に現場任せなのはいいが放任過ぎて、発展性が望めない状態になっているケース。

 まあいずれのケースも結局現地の状況を知らない人が日本でジャッジをするものだからうまくいくわけもなく、途中で空中分解して撤退するケースが多々あった。


 もちろん出資元は日本であるから最終的に日本のジャッジが必要な面があるのは仕方ないが、ならば判断に責任とれる人が直接乗り込んで指揮をすべきだという気がするのである。

 どんな仕事でも熱意を持つ人が現場にいないとまずうまく行くはずもなく、その仕事で一番熱意を持つ人イコール「経営者」と考えるならば、難しい判断が連続するはずの中国進出の現場判断は、やはり最終権限者が現場に入るのが成功の道筋と言う気がする。

 現場に入らず現状も直接その目で見ない人間には、業務環境の現状が本当の意味で理解できるわけはなく、業務に対して正しい判断が出来るわけがないのである。
 ましてやここは異文化の地中国であり、日本の常識では判断できない事柄が沢山ある。
 恐る恐るの小手先だけの日本から派遣をしている会社はやはり小手先の業務しかできなく、実際に困難を迎えた時の突破力に影響してしまうのである。

 よくプロ野球選手が副業で始めた飲食店がうまくいかないのは、本人が現場にいないから最終的判断が出来ないからだと言われている。

 お金に最終権限を持つ人が現場にいないと、どうも個々の場面の判断が妥協的になってしまうらしく結局うまくいかないようだ。
 中国で成功するビジネスというのはなかなか一筋縄には見つけられないが、こうしたら失敗するという典型例は数多く見てきており、同じ轍を踏まぬよう気を付けたい。


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プロフィール

1971年千葉生まれ。大学時代は水戸で過ごす。
高校時代テレビで見た高泉淳子に影響され演劇の世界に踏み入れ、以後アマチュア劇団で舞台音響専門として過ごす。就職は一般企業にするものの、趣味が高じて休日にブライダルで音響活動を続け500組近くのカップルを見届けてしまう。
自身は無類のクラシック音楽好きで日本時代は年間120本以上のコンサートに通った時期もある。
 また旅好きでもあり、日本47都道府県はもとよりイギリス、フランス、スペインなど舞台を求めて世界を旅した。
 数年前一つの恋がきっかけで中国語を学び始め、上海に渡ってきた。
まったくの新天地で日々悪戦苦闘中。

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