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上海ワルツNEW


2013年07月02日 日中のビリヤードは似て非なるもの
 先日、日本に長く日本にいたことのある中国人の方と会話をしていた時のことである。

 たまたまビリヤード台が目に入ったので、
 「あれは桌球(zhuo1qiu2)ですね、日本語だとビリヤード、、というかこれは英語か、、」
などと話したら、どうも意味が通じていないようだった。

 あれ、中国語の発音が違っていたかなと思ってもう一度言ってみたが、やはり通じない。
 よくよく話してみると、通じていないのは中国語ではなく「ビリヤード」のほうだった。

 「ビリヤードって何?私知らないです。」
 「ええ?!」

 上海にはビリヤード場が沢山あり、よほど浮世離れした人間ではない限り知らぬはずはないのに、知らないという言葉が返ってきたので驚いた。
 ええと、あれの事ですよと再びビリヤード台を指さすと、

 「ああ、あれはスノックですね」

 との答えが返ってきた。

 「スノック?スノックって何?」

 今度はこちらがきょとんとしてしまった。
 私はあれはビリヤードでしょうと言ったが、相手はスノックだと言って聞かない。
 結局その時は二人の意見が平行線のまま、その話題は終わりになった。
 
 そして後日、例の如くこちらの有線放送のスポーツチャンネルでビリヤード中継が行われているのを見つけたのだが、よく見ると番組タイトルが「斯諾克世錦賽」となっていたのである。

 これは斯諾克の世界選手権と言う意味で、斯諾克(si1nuo4k4)は確かにスノックと発音できる。

 「ああ、あの人が言っていたのは、これか」

 早速、インターネットでウィキペディアなどを調べてみると、斯諾克は英語ではSnooker(スヌーカー)という競技を指す言葉であることがわかった。

 さらに詳しく調べてみると、このスヌーカーは日本で言われるビリヤードと源流は同じ競技で大きな意味ではビリヤードの範囲に含まれるものの、現在ではその台の大きさが日本のビリヤードの倍くらいあり、球の使い方なども全く異なるため、別競技として扱われているとのこと。


 ちなみに、これらの成立順序を言えばスヌーカーが先で、そこから派生したのが日本やアメリカで行われているキャロムやポケットだとのこと。

 スヌーカーは旧英連邦諸国や香港、タイ、中国などで人気となっているが、日本では台の大きさなどが災いして全く普及しておらず、大都市などに一部に僅かに置かれているだけの状態で知名度が非常に低い競技のままなのだという。

 これに対して日本で流行しているビリヤードは、分類的にはポケットビリヤードと呼ばれ、キューと呼ばれる棒を使ったり台の隅のポケットに球を落とす点では似ているものの、台の大きさや使用される球、ルールなどがスヌーカーとは全く異なっているとのこと。

 またアメリカではポケット穴の無い台を使うキャロム・ビリヤードが主流で、アメリカでビリヤードと言えばこのキャロム・ビリヤードを指すらしいが、日本では主流ではなくポケットビリヤードのほうがイメージが強い。

 しかし、ここ中国では「台・キュー・球」を使ういわゆるキュー競技の主流はスヌーカーで、日本的なポケットビリヤードも無いわけではないが、専ら人気はスヌーカーと言うことのようで、我々が知っているビリヤードとは別の競技となっている。

 まあ私は日本にいた時からビリヤードはやっていなかったので、中国に来てから6年以上も経つのにこの違いに全く気が付かなかったのだが、似たように見えながら日本と中国で「ポケットビリヤード」と「スヌーカー」という全く別の競技だったことは、中国7年目にして初めて知る驚くべき事実であった。

 まだまだ知らないことが沢山ある中国である。

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プロフィール

1971年千葉生まれ。大学時代は水戸で過ごす。
高校時代テレビで見た高泉淳子に影響され演劇の世界に踏み入れ、以後アマチュア劇団で舞台音響専門として過ごす。就職は一般企業にするものの、趣味が高じて休日にブライダルで音響活動を続け500組近くのカップルを見届けてしまう。
自身は無類のクラシック音楽好きで日本時代は年間120本以上のコンサートに通った時期もある。
 また旅好きでもあり、日本47都道府県はもとよりイギリス、フランス、スペインなど舞台を求めて世界を旅した。
 数年前一つの恋がきっかけで中国語を学び始め、上海に渡ってきた。
まったくの新天地で日々悪戦苦闘中。

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