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2013年08月26日 まだ未成熟な中国の音の業界
 中国のテレビ番組を見ていると、映像に関してはデジタル技術の発達でそのセンスはともかくとして、日本とそうそう変わらない編集技術があるのかなと思わせるのかなという映像を多く見かけるようになった。

 しかしながら、目に見えない「音」の現場に関しては、まだまだ未成熟な面が多いのかなという気がしないでもない。

 例えばドラマなどを見ていると、セリフの音量レベルが極端に低い時がある。
 現場での録音時の問題か編集時のレベル統一の問題か分からないが、とにかくレベルが揃っておらず、レベルが低すぎる時があり聞き取りづらいのである。

 まあ鑑賞上ではたいていは字幕があるので、ドラマの流れの筋までは落とさないで済むのだが、音声レベルが低いとやはりそこに気がいってしまいドラマに引き込まれづらくなる。

 そうかと思えば、やたアフレコ(アフターレコーディング)に頼りまくり、現地収録をほとんど行っていないようなパターンも見受けられる。

 確かに屋外ロケの場合は雑音を拾いやすいので日本のドラマでも結構アフレコを使っているが、日本の場合はアフレコは緊急措置だと考えられているようで、役者のスケジュール調整などの問題もあって、極力現地録音で収録している場合が多いようである。
 万が一アフレコになった場合でも何度もリテイクしてで極力シンクロさせるようにしたり、アフレコ部分の口の動きをなるべく映像に写さないような工夫がされ、実際の映像の口の動きと音声がずれることは少なくなっている。

 しかし、中国では現場での録音不良をカバーするためなのかアフレコがちょくちょく見受けられ、しかも編集が適当なため口の動きと音のズレもよく見られる。

 おそらく出演する人のほとんどは専業の役者が多く、アフレコのための時間拘束をそれほど気にしないで済むので、安易なアフレコ補修に頼る場合が多いのではないかという気もする。

 さらに、そのアフレコ録音に編集に関してどう考えても音場の定位(音源の位置)や音場感がおかしい場合もあり、セリフの音声だけが妙に響き方がちょっと不自然な音響空間に存在しているよう印象を受ける場合もたまにある。

 まあ音場云々に関しては再生環境の問題もあるので、テレビドラマレベルでどこまで要求するべきかの判断は難しいが、録音レベル調整に関しては業界での基準統一などがきちんとなされていれば聞き取りづらいなどということは生まれないという気がしているのに、現実にはそうなっていないという状況があるのである。

 こういったレベル調整やアフレコ処理などを見るだけでも、メディアの音処理に関してはまだまだ未熟な面があるのかもしれないと思える中国の「音」の業界の今の状況である。


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プロフィール

1971年千葉生まれ。大学時代は水戸で過ごす。
高校時代テレビで見た高泉淳子に影響され演劇の世界に踏み入れ、以後アマチュア劇団で舞台音響専門として過ごす。就職は一般企業にするものの、趣味が高じて休日にブライダルで音響活動を続け500組近くのカップルを見届けてしまう。
自身は無類のクラシック音楽好きで日本時代は年間120本以上のコンサートに通った時期もある。
 また旅好きでもあり、日本47都道府県はもとよりイギリス、フランス、スペインなど舞台を求めて世界を旅した。
 数年前一つの恋がきっかけで中国語を学び始め、上海に渡ってきた。
まったくの新天地で日々悪戦苦闘中。

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