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2013年08月14日 自己陶酔的な形容詞
 中国語の文章を読んでいるとやたら出てくるのが華美な形容詞であるが、日本人の私はあれが苦手である。

 特に観光地の説明文章などにはそういった華美な形容詞がやたら目につく。

 どうも書いた人間が自己陶酔している感が伝わってきてしまい、ちょっと気色が悪く私には受け入れがたいのである 

 そういった華美な表現に含まれている形容詞の大体は主観的なもので、共感できない場合が多く、結局は物を見る判断材料としての現実を何も伝えてくれない場合がほとんどである。

 従って翻訳が必要な文章の中にそういった内容が含まれる場合、表現者には悪いがそのほとんどはカットすることになる。

 その代り一つの事実を伝える時はそういった主観的な言葉ではなく、なるべく必要最低限かつ不足のない客観的データを羅列し、受け取り手の頭の中で一つの像を組み立て易いような材料を提供するのが、中国語を翻訳して日本語で表現する時の心構えだという気がする。

 ただ、場合によっては言葉は主観的な表現をするからこそ意味を持つ場合もあり、その場合には、逆に敢えて幅がある形容詞を使うことに意味がある。

 例えば人と人のコミュニケーションにおける言葉であり、女性に対して「あなたは美しい」と褒める場合は言葉が主観的であるから意味があり、それを客観的に「目と鼻と口のバランスが素晴らしい」と褒められても言われた人は嬉しさが半減するため、曖昧さを含んでいた方がいいのである。

 しかしながら受け取り手が不特定多数の説明的文章の場合は、やはりこういった主観的なあいまいな言葉はなるべく排除するようにしている。

 まあ私自身が文章を書く際に、いつも気にするのは自分が感じている感覚をどう損なわずに同じように受け取り手に受け取ってもらうかであるが、そこに自己陶酔的感覚を感じられてしまったら、感覚の押し付けになりその時点でアウトだと思っている。

 こうやって考えると、中国語の自己陶酔的表現はいかにも一方的な押し付けという気がするが、中国語の文章の世界では当たり前のように氾濫している。

 中国人にはそれだけ自己陶酔している人が多いのか、或いは礼儀的な意味で脚色することが文化なのか、今の時点ではその理由は分からないが中国語の華美な形容詞にはいつもうんざりしている。


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プロフィール

1971年千葉生まれ。大学時代は水戸で過ごす。
高校時代テレビで見た高泉淳子に影響され演劇の世界に踏み入れ、以後アマチュア劇団で舞台音響専門として過ごす。就職は一般企業にするものの、趣味が高じて休日にブライダルで音響活動を続け500組近くのカップルを見届けてしまう。
自身は無類のクラシック音楽好きで日本時代は年間120本以上のコンサートに通った時期もある。
 また旅好きでもあり、日本47都道府県はもとよりイギリス、フランス、スペインなど舞台を求めて世界を旅した。
 数年前一つの恋がきっかけで中国語を学び始め、上海に渡ってきた。
まったくの新天地で日々悪戦苦闘中。

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