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2013年08月24日 日本の携帯電話や新幹線技術の真価
 現在広く普及し始めているiPhoneや各社のアンドロイドOSのスマートフォンに対して日本の携帯電話端末は世界の市場から切り離された状態で独自に極度に進化したという意味でガラパゴス携帯=ガラケーなどとしばし揶揄されることがある。

 そのガラケーという言葉にはどこか侮蔑の意味が含まれ、無駄で過剰な機能が多すぎてコスト高になっているため世界市場で勝てない商品だという意味で使われている。

 実際にかつて日本のNECや京セラが中国市場に進出したが苦戦をし、市場からの退出を余儀なくされたという事実もあり、そういったガラケーに対する評価が定着する理由になっている。

 しかし、このガラケーの中国市場における失敗を以て、そのガラケーが築いてきた技術そのものをまでを否定するのはいささか行きすぎであるという気がする。

 その理由の一つとして、ガラケーはまず日本市場でそれなりに商品として成功したものであったこと。

 そして、現在のスマートフォン市場をリードしているIPhoneは、日本のガラケーにもヒントがあったとされていることなどが挙げられる。

 つまり、ガラケー自体には非難されるような無駄な技術があるわけではないという気がしている。


 では何故、世界市場に広がらなかったか?

 まず第一に日本市場が十分な大きさを持っていたために、日本メーカーは海外市場を求めなくても利益があったために、海外戦略という視点に欠けてしまったとこと。

 そして第二の理由として日本のガラケーの技術進化は、端末メーカー主導ではなくキャリア主導で進んだため、キャリア側のサービス提供が不可欠な形で進化が進んできたということ。

 つまり0円携帯に見られるように日本の携帯端末は、端末を売ることが主ではなく、キャリア側の契約数増加のためのツールとして進化させられてきたわけで、端末が沢山売れることよりキャリアの契約数が増え基本料収入や通信量収入が増えることに重きを置いて端末が開発されてきた。

 この点が原則SIMフリー(端末とキャリアを自由に選択できる)の海外市場と大きく異なり、結局日本の携帯端末はキャリア側のサービスコンテンツの提供なしにはその真価や魅力を発揮できないような進化となってしまったのである。

 しかしそこに気が付かない日本の端末メーカーが日本の成功を以て製品に市場競争力があるのだと勘違いしたのか、中国へ進出し失敗することになるのである。

 当たり前だが中国市場では、通信回線の貧弱さもあってキャリアの提供するサービスは日本とは全く違う独自の進化(SMSを使った情報提供など)をしたため、日本のキャリアとメーカーが育てたようなコンテンツ能力は中国では同等に発揮できないのである。

 つまり端末を支えるキャリアのシステムインフラがあってこそ、日本の端末は生きて真価を発揮するのであって、端末だけではただのコスト高商品になってしまったことがガラケーの世界進出の挫折である。

 しかし、そのコンテンツ提供をキャリアの束縛ではなくインターネットとの融合でもたらしたのがスマートフォンであり、通信料ではなくネットを通じたコンテンツ配信と端末販売で利益を上げるモデルとしたため、キャリアに束縛を受けずに世界中にコンテンツサービスを提供することが可能になったのである。

 そこがキャリアに束縛されたガラケーとフリーなスマートフォンの違いであるが、逆に言うと機能的に違うのはそことインターフェイスくらいなような気がしており、そういった意味では日本の技術は技術として何ら過剰なものはなく、寧ろかなり先進的であったということができる。

 日本製品というのは、新幹線などを見ても分かるように、単に機械単体だけでは、その能力や機能は世界と比較してあまり差が無いよう見える場合も多いのだが、それを支えるシステムとともに運用される場合においては、安全性や安定性、機能などにおいて無類な優秀さを発揮する場合が多い。

 まあその総合性で見ないと本当の真価が見えてこないというのが日本の技術の説得力の弱さでもありコスト高に見える原因であるが、これはちょっとしたPRアイデアや発想が足りないだけで、巷で言われるような技術の優秀さの過剰であるはずもない。

 日本メーカーはこういったシステムトータルで展開する能力や優秀さを伝える術をもっと身に着けるべきで、そこが出来れば国際市場でも十分力を発揮できるという気がしている。

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パソコンに
投稿者:上海ワルツ 2013年09月01日 投稿番号:55969

詳しいとのことで釈迦に説法かも知れませんが、ワードパッドで文章を作ってからコピペで記載するとエンターキーによる入力エラーを防げます。
 何を慌てていたのか存じませんが、入力ミスと思われる項目は削除いたしました。
 
 「絡む」の表現ですが、論理的な書き込みにはきちんとお返しをしていますが、「村井」のキャラが書き込む内容には、やや度を超えて執拗に非論理的な書き込みになりつつあり何かに鬱屈した意識が垣間見えたので、絡んできているなと敢えて表現させていただきます。
 まあスパムドラックの集中するタイトルを軸に、最近幾つかテスト的に色んなジャンルのブログを書きましたが、まあ予想通りこのブログに反応されたことを書いたまでです。

 あと何度も書くようですが、技術の過剰とマーケットターゲットの営業判断の誤りは別の物であり、技術過剰というのは表現としておかしいでしょう。
 それに日本の携帯電話は、先日も書いた通り通信会社のサービスと一体となって真価を発揮できるものですから、そのインフラへの参入に壁があってマーケットに浸透しませんでしたが、それは経営戦略のミスであり技術の無駄ではないです。
 中国のローカルメーカーと同じ機能の商品を作ってコスト競争をやったところで、品質に差があっても価格で中国の衛生管理もまともに出来ていない工場に勝てるわけではないのは進出した各メーカーも承知であったでしょうし、優位点で勝負しようとしたが上述のようにインフラが整わない点が結局ネックになって結局退出しましたが、それを以て日本の技術が「過剰」というのはやはり可笑しいでしょうね、

過剰かどうかの基準
投稿者:村井 2013年08月28日 投稿番号:55924

まず、絡む、絡まないの表現はどうかな?コメント欄があるので意見を書いているだけなので、それを絡むと表現されても困りますね。「ワルツさん、その通り~」とでも書いてもらいたいのでしょうか。自分は、元同僚やら、上司やらの批判を書きたい放題書いているのに、自分が書いた内容に意見をされると、「絡む」と表現するとは、どういう発想なのか。

さて、本題ですが、ミスマッチであって過剰ではないと繰り返しておられますが、詭弁のように感じられます。

「技術の価値は市場が決めるものに決まっています」とおっしゃられている通り、中国マーケットでは、日本の携帯に搭載されている技術が過剰だと判断されたということです。

消費者が支払える価格で、必要な機能を提供できれば、それが妥当な技術だということになります。

同じ技術であっても、日本マーケットでは妥当となり、グローバルなマーケットでは過剰となることがあります。個々のマーケットの特性を無視して、技術の妥当性を評価して何の意味があるのでしょうか。

日本の携帯技術が、「あの時代の中国マーケットにおいて過剰だった」ということです。今だったら、中国マーケットも金持ちがたくさんいるから、ちょうどぴったりだ。だから過剰だとはいえない、なんてことを言っても全く意味がありません。中国マーケットで過剰でなくなっても、今度はミャンマーでは過剰ということになるでしょう。過剰かどうかはマーケットが決めるのです。

扇風機を作るのに、NASAの技術を使ったら、特許料が高くて売れません。たとえどれほど心地よい風を送ることができても。それは一般の人が必要とする以上の、支払える以上の過剰な技術を使っているからです。「NASAの技術は過剰ではない。一般の人がそれを支払える生活水準にないだけだ」と言い張ってどうなるのでしょうか。

適切な時期に、適切な価格で、適切な技術が供給できてこそ意味があるのです。それを時期が悪かっただの、先行しすぎていただのといい訳して何の意味があるのやら?

やはり
投稿者:上海ワルツ 2013年08月27日 投稿番号:55913

予想通り絡んできましたねこの記事に。
技術の価値は市場が決めるものに決まっています。
中国で日本の携帯が成功しなかったのは、日本の技術が過剰で無駄であったのではなく、中国市場が未成熟で、所得水準が低く高価なものが購入できない市場だっただけのことです。
 つまり中国進出において市場戦略のミスマッチはあったかも知れませんが、日本の市場できちんと流通していた技術でありますから技術そのものが無駄があったわけではないでしょう。

 今やスマートフォンが登場して同じ市場としては比較できませんが、あの当時が現在の中国の経済状態だったならば、周辺のサービスインフラも整ってきたので日本のガラケーも勝負出来ていた可能性はあると思われます。

 あと部品のコストとおっしゃいますが、PCに関して言えばそれはもう調達先がどこのメーカーも既にグローバル化してしまっていますので、コストや技術の面での差を完成品のPCに見出すのは難しく、営業力と企画力の差になっているという気がします。
 そしてそのコスト競争に加わらず、企画戦略に勝利したのがアップルであったということでしょう。
 
 更にベータとVHSに関して言えば、ベータの方が画質が良いとは言われますがコストダウンに向かない構造技術だったというのがベータの最大の敗因だったと感じており、やはりその技術の差が勝敗を分けたという気がします。
 でもコストより画質を優先する業務用としてはまだ現役であり、その面においての技術はプロの市場で評価されていますがね。

技術の価値を誰が決めるのか?
投稿者:村井 2013年08月25日 投稿番号:55902

技術の価値を誰が決めるのか?消費者である。消費者がいらないと言ったものを、技術が高いとほめたたえても意味がない。

ベータがVHSに負けたのは技術が劣っていたからか。

技術で勝っていながら、マーケットで負けた例はいくらでもある。それを「技術は高い。技術は高い」と100回繰り返して言ってみたところで何の意味もない。ただの自己満足だ。

過去は、日本のマーケットさえ支配していれば、それで十分にやっていけた。現在は全く違う。NECのパソコンがDOS互換機にパソコンに負けたように、グローバルマーケットで勝てなければ、いずれへ日本国内での勝負にも勝てなくなる。部品コストが全く異なってくるからだ。

新幹線と携帯電話を同じに考えるのは浅薄すぎるというものだ。




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プロフィール

1971年千葉生まれ。大学時代は水戸で過ごす。
高校時代テレビで見た高泉淳子に影響され演劇の世界に踏み入れ、以後アマチュア劇団で舞台音響専門として過ごす。就職は一般企業にするものの、趣味が高じて休日にブライダルで音響活動を続け500組近くのカップルを見届けてしまう。
自身は無類のクラシック音楽好きで日本時代は年間120本以上のコンサートに通った時期もある。
 また旅好きでもあり、日本47都道府県はもとよりイギリス、フランス、スペインなど舞台を求めて世界を旅した。
 数年前一つの恋がきっかけで中国語を学び始め、上海に渡ってきた。
まったくの新天地で日々悪戦苦闘中。

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