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2013年08月17日 すぐ壊れる洗濯バサミ
 上海で生活していて、生活用品の質の差にはよく直面するが、その中でも最近その差を顕著に感じたのは洗濯ばさみである。

 どこにその差を感じたのかというと、使い始めて幾らのも経たないうちにすぐに壊れてしまったのである。

 私の実際の例で言えばワンパック10個入り10元前後の洗濯ばさみをローカルスーパーで購入し、使い始めたのだが、なんと1ケ月以内にまず1個が壊れてしまったのである。

 洗濯ばさみの取っ手の強度と挟み込みを行なうリング金具の強度がマッチングしておらず、写真のようにプラスチックの取っ手の部分が壊れてしまったのである。

 そしてその後も定期的に10個パックの洗濯ばさみは次々に壊れ続け、およそ1年持たずに全滅してしまった。

 一個だけ壊れるならともかく、パックが全滅するというのは明らかに製造時点での強度不足というか、耐久性不足である。

 この強度不足に呆れた私は、その10個パックが2~3個壊れた時点で、日本の100円ショップ向け商品のような物を扱っている「一伍一裕」という10元ショップで、洗濯バサミを買い直すことにした。

 日本にいた時はどんな安物で1ヶ月で壊れるようなことはなかったはずなので、日本向けの品質レベルを信じることにしたのである。

 そこで買った洗濯バサミは値段もローカルスーパーで買い求めた物とほとんど変わらず、10元前後だったような気がする。

 で、使ってみて1年以上経つが今のところ壊れたものは一個もなく、さすが日本向け輸出品質というか、たかが洗濯バサミながらも優秀な商品である。

 が、よく考えてみると恐らくこの10元ショップで買った洗濯バサミも、ローカルスーパーで売っている洗濯バサミも、恐らくどちらも中国で製造された物だと思って間違いなく、しかも売値もほとんど一緒だったと思うので、コストにも差がないのではないかという気がするのだが、品質には明らかに差が出てしまっている。

 どこでこの差が生まれてしまっているのだろうか?

 幾つかネットで調べてみても明確な回答は見つけられなかったが、購入状況を勘案して推測するに、同じ販売価格であってもコスト内訳が違うということは十分考えられるという気がする。

 ローカル製品の方がその品質から言って製造原価自体は安く抑えられ品質管理コストがかけられていないのは明らかで、それにもかかわらず販売価格に差が無いということは、その分だけ物流コストが嵩んでいるようなことは十分考えられる。

 「一伍一裕」とローカルスーパーの物流コストの差を調べてみると何か答えが見つかるかもしれないという気がする。

 たかが洗濯バサミだが、社会を考えるには面白い一つの材料だという気がしている。


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消費者が
投稿者:上海ワルツ 2013年08月20日 投稿番号:55773

受け入れて来たのではなく、訴えても得られる物が少ないのと、その時間と浪費を考えると行動する気力を失わせていたのだと思います。
 さらに言えば、以前は良い商品など滅多になく、どの商品も似たり寄ったりのレベルの製品だったので、要求レベルも高く、競争にもならず淘汰されない状況があったのだと思いますが、今や弊害になってますね。

 あとテナントに人件費を払わせるという点ですが結局日本で言うところのマネキンで、結局商品コストに乗るのでコスト圧迫の要因になるのは同じ事でしょう。
 

テナント式の棚
投稿者:村井 2013年08月18日 投稿番号:55735

スーパーのテナント式の棚については、実は10数年前ぐらいから、(中国の)新聞でも問題にされていました。だから、古くて新しい問題ということです。

ただし、クレームを受けると、お金の問題は業者に払わせて解決ということで済みますが、デパートそのものも、一定のダメージを受けます。だから、品質の低い製品がずっと棚に並んでいられるということは、テナント式だからという理由だけでは、説明できません。

やはり、消費者側が、一定量の不良を不良と思わず受け入れているとか、品質の良い品であっても供給が安定しないとか、他の理由も大きく影響していると考えるべきでしょう。

何度も書くように
投稿者:上海ワルツ 2013年08月18日 投稿番号:55722

中国の物流業は不動産業の面がありますので、多少性能の落ちる商品でも、お金を払えば払った額の分だけ平等に店頭に並びます。 
 つまりその出店費用が、コストに入っている可能性があり、結果、良い物や売れず悪い物が淘汰されないという中国の物流業の悪しき面が現われている可能性があると思われます。

いい例ですね。
投稿者:村井 2013年08月17日 投稿番号:55686

AとBが同じ価格で売られているが、Aが良品で、Bが不良品。中国ではよくありますね。

で、Bは淘汰されるかというと必ずしも、すぐにはそうならない。

逆にAが品薄になって手に入らなくなったり、Aがなぜか市場から消えて行ってしまうということや、Aの品質も結局は安定していないことが判明したりすることが良くありますね。

これはどうしてなのでしょうね。

・Bのほうが余力があるから、リベートが多く、販売力が高い。

・多少壊れても当たり前と思っている人が多いから、クレームまでいかず、AよりBのほうが儲かる。

・出稼ぎ族が多く、長期間同じ洗濯バサミを使う人が少ないから、1年ぐらいもてば十分。最終の利用者は、自分で買ったのではなく、去った人が残したものを使っている人。

・Aは品質が良くて売れるとなると、すぐに値段をあげるから、安かろう、悪かろうへの需要は常にある。

・Aは良い品質が作れるようになると、すぐにもっと儲かる品物に移ってしまう。

・Bを生産したのは、その商品を作る経験が浅かった新規業者、そのうち、これがAレベルの商品を生産できるようになる。

・有力な人から紹介だと、とりあえずは、一回売らざるえない。

・テナント式だから、テナント代さえ払えれば、誰でもどんな品質のものでも売ることができる。新規参入者には常にチャンスがある。日本のような実績重視ではない。

様々な可能性がありそうで、面白いですね。





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プロフィール

1971年千葉生まれ。大学時代は水戸で過ごす。
高校時代テレビで見た高泉淳子に影響され演劇の世界に踏み入れ、以後アマチュア劇団で舞台音響専門として過ごす。就職は一般企業にするものの、趣味が高じて休日にブライダルで音響活動を続け500組近くのカップルを見届けてしまう。
自身は無類のクラシック音楽好きで日本時代は年間120本以上のコンサートに通った時期もある。
 また旅好きでもあり、日本47都道府県はもとよりイギリス、フランス、スペインなど舞台を求めて世界を旅した。
 数年前一つの恋がきっかけで中国語を学び始め、上海に渡ってきた。
まったくの新天地で日々悪戦苦闘中。

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