夜に上海の街、というか住宅街や通り沿いを歩いていていると日本と違う夜の雰囲気に気が付く。
もちろん建物その他が違うのは当たり前だが、一番大きな違いは上海の街路灯がどれも黄色だという事。
街路灯だけでなく、空港などの照明も全て黄色で統一されている。
日本だと一般道路の街灯は白色が基本だったという気がする。
私はどうもこの黄色い照明が苦手である。
この照明の下にいると、なんとなく気分が重苦しくなるというか、心が晴れた気分にならない。
中国人に対してこのことを言うと、黄色の方が慣れているから安心するしどうも白い光は落ち着かないということで、慣れというか長い事この国は黄色い街灯を使用しているようである。
しかしながら上海の街灯は何故黄色なのだろうか?
この点についてインターネットで中国語のサイト色々調べてみたところ、まず第一の理由として黄色が一番遠くまで光が届く波長の長い光なのだということらしい。
ただこの理由については、どうも納得いっておらず、白い照明の方が物が見易いのではないかと思うが、明るさの問題もあり機械で測定した数値でもないので強く反論できない。
またそのほかの理由として、照明電球の電力消費が少ない、耐久時間が長い、立ち上がりが早いなどなど、まあおよそ想定できる範囲の言葉が見つかったが、これらと色の相関関係が本当にあるのかなどについて、どうもデータで示されないので納得しきれなかった。
仕方なく、今度は日本語で街灯の色について調べていくと、やはり日本の伝統的な水銀灯の街灯は白色が基本という事だったが、現在は徐々にLEDやナトリウム灯の照明に切り替えられオレンジ色の照明が増えていることらしいということが分かった。
やはり理由としては遠くまで光が届くということで、それ故に最近の高速道路の照明ははオレンジ色が基本となっており、中国の街灯蜀の選択理由と一致するものがある。
さらに資料を探してくとちょっと驚く理由をみつけた。
それは黄色の照明は虫が寄り付きにくいということだった。
昆虫は黄色の波長域には反応しないので、黄色の光のみを出すナトリウム灯には昆虫は近づかないとのことである。
逆に昆虫は紫外線に反応するので誘蛾灯などは紫外線を出して虫をおびき寄せているということらしい。
そういえば、これだけ多い中国の街灯に虫が寄っている姿をあまり見た記憶が無い気がする。
やはりそういった防虫の意味も理解して上海では街灯を黄色にしているのだろうか?
どれが一番決めての理由か分からないが、上海の街灯は機能的な理由で黄色が一番合理的だと判断されたようだ。
このように街灯が黄色い理由がわかったとしても、やはりこの黄色の照明はなれず、あまりいい気分にはならないことには変わらない。
まあこれは夜に出歩くなという、戒めなのかもしれない。
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