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2013年08月11日 ゴールまで放映しないマラソン中継
 もう日付が変わってしまったので昨日になってしまったが、昨日の夜はモスクワで行われている世界陸上の女子マラソンの中継放送を見ていた。

 中国だとCCTVと上海のスポーツチャンネルで世界陸上の放映をところどころ抜粋で中継をやっていた。

 で、私はこの中国の放送とネットを通じた日本の放送の双方を並べて見ていたのである。

 まあネットを通して見る日本の放送の方が解説も実況も日本語であるのでわかりやすく、更に日本向けに独自の映像ディレクトがされており、観戦するにはこれだけで十分なはずなのだが、いかんせんネットであるが故にやや画面がフリーズしやすい。

 それに対して、中国のテレビ放送はテレビで見るので画面も大きく美しいし、当然のことながらフリーズもなく見易かったので並べて両方見ていたのである。

 そして驚くことに同じライブ放送にもかかわらず、中国の放送の方が2分ほど早く進んでいた。

 つまり日本のネットを通じての視聴は日本国内の地デジの問題とそれをネットで再配信処理したりする処理速度の問題などで、2分と言う遅延が起きていたのかもしれないと推測できるのである。

 よって中国の放送の方が、わずか2分だがよりリアルタイムの中継であるということもあって、中国の放送の方も見ていたのである。

 また実際の映像についても、中国の放送は中国人選手が出場していたこともあって、日本の中継にはない中国人選手を追いかけた国内向けの独自の映像もあり、その違いも楽しむことができたのである。
 
 ところがである。

 中国側の放送を見ていたところ、上位を走っていた中国人ランナーの1人が、急遽体調不良か何かのトラブルで30キロ地点前後で棄権をする状況が発生してしまった。

 中国の選手は全部で5選手が参加していた様だが、この棄権した選手以外はかなり後位だったようで、この選手の棄権ごは他の選手は中継カメラには写されず、中国側としては期待の目玉の選手がいなくなたような状態になってしまったのである。

 で、それが原因かどうかは分からないが、なんとテレビ中継が20時ころからバドミントンの世界選手権に切り替わってしまい、女子マラソンの中継は最後まで放映されずに打ち切られてしまったのである。

 これを見て私は何という放送をする放送局なのだろうと呆れてしまった。

 しかも、切り替えられた後のバドミントンの中継が中国人の選手の出る試合だったら理解するのだが、映された試合はデンマークと韓国のペアの対戦だったのである。

 こうなると私にはもう理解不能である。

 あらかじめ決まっていた放送枠であるなら、マラソンを最後まで中継できる枠を取っていなかったことになる。

 過去の例を見れば女子マラソンの優勝タイムは2時間20分から30分くらいなので、全部を放送するつもりがあれば、せめて2時間半くらいの放送枠は準備するのが普通だが、切り替えられた時間を見る限り放送枠が最初から足りなかったのではないかという気がする。

 或いは自国の選手が上位に食い込まなかったので、諦めて放送を切り替えたことも考えられるが、中国メディアのニュースによれば19位、28位、34位に中国人の選手は走っており、彼女らを完全に無視するのはいささか気の毒な気がする。

 そして何より国際大会のスポーツ中継をやっているのだから、例え自国の選手が奮わなかったとしてもせめて優勝者がゴールするまでちゃんと放送するのが筋じゃないかと思うのだが、結局今回はゴールシーンまで放映されず途中で打ち切られてしまったのである。

 個人的には中継自体は日本側のネットを通じて最後まで見届けたので、不足ではなかったものの、中国のこういったスポーツ放送の姿勢にはやはり首をかしげたくなるものがある。

 まあ、こういった放送というのは実は放送局側の問題ではなく、国民の観戦態度の問題でもあるのだが、そういった国際意識を育てるのもスポーツ中継を行なう放送局側の責任であるような気がしており、今回のマラソン中継打ち切りは何とも後味の悪いものになってしまった。
 
 実際今回優勝したケニアのキプラガト選手のゴールでの笑顔は清々しく、さらに3位に入った日本の福士加代子選手の笑顔も日本代表選手である贔屓を割り引いてもとても素敵だったので、中国の人にも是非見て欲しかったという気がする。

 スポーツは本来相手へのリスペクトが必要であり、特にマラソンという競技は100mの短距離走などと違って参加をして最後まで走り抜けることだけでも偉大であり、自国の選手を贔屓するのは仕方ないにしろ、その完走者には国境の枠を超えて讃えてあげるべきだという気がするのである。

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プロフィール

1971年千葉生まれ。大学時代は水戸で過ごす。
高校時代テレビで見た高泉淳子に影響され演劇の世界に踏み入れ、以後アマチュア劇団で舞台音響専門として過ごす。就職は一般企業にするものの、趣味が高じて休日にブライダルで音響活動を続け500組近くのカップルを見届けてしまう。
自身は無類のクラシック音楽好きで日本時代は年間120本以上のコンサートに通った時期もある。
 また旅好きでもあり、日本47都道府県はもとよりイギリス、フランス、スペインなど舞台を求めて世界を旅した。
 数年前一つの恋がきっかけで中国語を学び始め、上海に渡ってきた。
まったくの新天地で日々悪戦苦闘中。

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