TOP > BLOG > 上海ワルツNEW

上海ワルツNEW


2013年09月08日 さてさて責任重大の東京オリンピック開催決定
 予想に反して2020年の東京オリンピックパラリンピック開催決定が決まった。

 汚染水の問題は非常に深刻だと感じていただけに、この結果は意外だった。

 今回開催される2020年の夏と言えば、私は49歳誕生日直前の時期である。

 私の人生にも、他の外国で行われるよりは少なからず何らかの影響があるだろう。

 ただ決まる前も決まった今も、世界に対する重責を本当に担えるのか非常に不安だらけであることは変わらず、あと七年この国が本当に踏ん張れるのか、非常に心配である。

 でも、決まったからにはやるしかなくなった。

 そういった意味では責任感を背負った時の日本人の勤勉さは今でも世界でも折り紙つきであり、そういった粘り強さが日本にもいい影響があると信じたい。

 ただオリンピックの目的のために、細かい問題や弱者がおざなりになることは避けて欲しいし、その勢いがいい形で日本全体に影響を与えることを是非祈りたい。

 もちろん、対中国対韓国の対外関係においても過去の歴史云々を持ち出すことを愚かしく思わせるような未来志向の、かつロンドンオリンピックでイギリスが見せたような自国の国威掲揚ではない世界からお客を招くホスト国として、成熟したオリンピックが実現したらいいなという気がする。


ブログランキング・にほんブログ村へ←クリック


←クリック


2013年09月07日 15.5元のランチ定食
 先日のちょっと高めのトンカツも美味しかったが、私の家の近所ではもっとリーズナブル価格のランチもある。

 それが前回も一度紹介したローカル食堂的な早陸晩玖というチェーン化されているお店である。

 このお店は、まだ業務パターンを模索中なのか、準備されるランチのパターンがまだ安定しないのだが、総じて15元から30元の間で幾つか提供されており、今月は8パターンほどの日替わりメニューが提供される。

 その中で先日食べたのが写真の定食で、たった15.5元だった。

 この時のメニューは、本帮辣醬(カシューナッツ味噌炒め)、蝦仁豆腐、豉油杭白菜(蒸しレタス)、番茄蛋皮湯(トマト卵スープ)など、値段が安い割には栄養バランスも良く、彩りのバランスも美しい。

 味も、今回のものはとてもよく美味しく食べられた。

 まあ全てのメニューが食べやすいかどうかは、何とも言えないが、そんなに食べにくいメニューに出くわしたことも無いので、どれを頼んでもそこそこ食べられる。

 近所の他のお店では 10元以下で牛肉麺とかチャーハンとかも1食分十分食べられるのだが、栄養バランスなどを考えると、このセットは身体にも財布にもいいバランスでだと思う。

 68元のトンカツ定食、15.5元のローカル定食、4倍以上の値段の差があるが、どれもそのメニューなりの価値がある食事が食べられるが中国の面白いところである。



ブログランキング・にほんブログ村へ←クリック


←クリック


2013年09月07日 動画作成にコストがかかる理由
アニメ界の巨匠とも言える宮崎駿監督が長編アニメ制作から引退するというニュースが伝わり中国でも記事になっている。

 理由としてはは既に間もなく73歳という高齢になり、今回の最新作も前作から5年が経っていて、次の最新作を完成する頃には80歳近くになると想像されることから、制作責任を全うできるの自信が無いというようなことだったと思う。

 まあ宮崎駿監督の引退は残念な面があるものの、この説明には納得できるものがある。
 
 当たり前と言えば当たり前だが一つの映像作品を制作するには写真などの固定画像に比べ非常に時間がかかる。

 何故、映像作品を作成するのに時間がかかるというのかというと、動画自体が時間の尺を持った存在であり、製作と確認という作業を繰り返す作品づくりにおいては、作品の尺の長さが伸びれば伸びるほど、制作作業に時間かかることになる。

 例えば2時間の作品を作るためには、固定画面の撮りっぱなしなどでどんなに簡易に製作しても撮影作業と確認作業を合せて最低でも4時間の時間が必要であるということになる。

 それが写真なら、撮影も確認もほぼ一瞬で済むわけで、そこに作業時間の大幅な差が生まれることになる。
(まあ実際にはそんな簡単でもないが、動画作品に比較すればやはり一瞬である。)

 流石に私はアニメ制作の経験はないが、ビデオの編集はちょっとかじったことがあり、10分や15分の作品であっても動画映像の編集は気の遠くなるほど根気のいる作業であったことを記憶している。

 動画だけでなく、芝居の舞台用の音楽と効果音の編集においても、コンマ何秒のタイミングを調整するのに、何度も聞き直して調整するわけで、1分の音を納得する編集に仕上げるまでに、1時間や2時間をかけることが多々あったのである。

 それが2時間の長編アニメともなれば、例え機材が発達し人力を分散して作業を行なったとしてもストーリー構築から、絵コンテ作成、実際の映像作成作業までを統括する監督というポジションがどれだけ大変かは想像を絶するものがある。

 もちろん若いころなら、集中力も体力もあろうが、宮崎監督が既に70歳を超えた現在
においては1日のうちに集中できる時間が徐々に短くなってきているであろうことは容易に想像できるし、それを考慮すれば作品制作に今まで以上の時間を要することは予想できてしまったことなのだと思う。

 そして、制作作業に時間がかかるということは、それはそのまま人件費となって制作コストにも反映されるわけであり、ますます完成作品の興業面を含めた成功を難しくすることになる。

 以前、YOUTUBEの出現などに煽られた人が「これからは動画の時代だ」と時代の先進を目指すかのごとく気軽に叫んでいたのを思い出したが、その意識には全く制作コストなどが考慮されておらず、見たまんま聞いたまんまの言葉を発しているだけで、こういった制作側の実体を考えないお気楽な発言なのである。

 確かに現在では編集も何も無しの撮って出しの映像ならスマートフォンで誰でも簡単に撮影が出来るが、それとて現実的な時間コストは、写真などの固定画像に比べ何倍もかかっているわけである。

 残念ながら動画や音楽などの時間尺をもつ作品の作成には、その時間の分だけ作業コストがかかり、高くついてしまうのが宿命なのである。

ブログランキング・にほんブログ村へ←クリック


←クリック


2013年09月06日 呉江路のトンカツのとん太郎
 知り合いが関わっているお店が呉江路に出来たと聞いたので伺ってきた。

 場所は地下鉄2号線の南京西路駅4番出口を出たそばの、呉江路と茂名路の角にある飲食店が沢山入っているビルの1階である。

 やや端っこなので見つけづらいかも知れないが、シンボルの豚の絵が目立つので見逃すことはないかなという印象である。

 で、店内に入ってみるとトンカツ店の言葉のイメージにそぐわないかと思える程の、清潔で明るい空間になっており、絵や写真が飾られて女性が入りやすい雰囲気になっている。

 

 実際、私が店内に入った時は女性ばかりのグループが沢山いて、女性たちを惹きつけていたようである。
 さらにカウンターもあって1人で来てもいづらくなることもない。

 また、食べ終わった女性客たちは恐らく日系企業かどこかに務める中国人のOLらしく、帰り際に「美味しかった」と口々に日本語で店員に声をかけて帰って行ったのであり、女性の口に合う味だったようだ。

 もちろん、これはやらせなどではなく、その場で聞いていた当の私の知り合いはとても喜んでいた。


 さて、私も早速頼んでみることにする。

 私の頼んだのは特選ロースかつ定食で、通常68元だが当面はオープン特価ということで20%オフで提供するのだと言っていた。

 「特選」でなければもう少し安いが、特選の肉厚に惹かれ特選を注文したのである。

 で出てきたのが写真の定食である。

 ご飯とみそ汁とキャベツ山盛りのロースカツの皿と、小さな冷奴、漬物二品、それとソースが二種類出てきた。

 ソースは通常のソースと辛みがあるソースと言っていたが、辛みの有るという方もそれほど辛くなく、どちらかというと酸味が利いてスパイシーなソースとなっている。

 また普通のソースも、反ジェル状のドロドロしたタイプではなく液状のさっぱりした印象のソースとなっていて、一般のソースに比べやや薄目の印象があるが、肉の本当の旨味を消さずに食べるにはこのくらいがちょうど良いのかも知れない。

 そして肝心の肉だが、巷で見かけるペラペラのカツとは違い、非常に贅沢に分厚く切られており、これぞイメージ通りの本物のトンカツと言った感じである。

 実際ソースをつけて口に入れた時のボリューム感にはとても満足いくものがあった。

 味噌汁もしっかりした味で、夏場に食材管理の問題でインスタント味噌汁を多用して過ごしてきた私にとってはとてもおいしく感じられた。

 まあ通常価格の68元ではランチとしてはやや高いと印象もあるが、市内にある別のトンカツ専門店では確か70元以下では食べられなかった記憶なので、品質の差がどの程度あるかはよくわからないが、コストパフォーマンスとしては非常に悪くないという気がする。

 もちろん、ご飯、味噌汁、キャベツはおかわり自由になっており、少なくとも日本人が不満を持つような内容にはなっていないと思う。

 また中国人たちにも評判は悪くないようで、開店5日目に関わらず既に中国版の食べログのような「大衆点評」にも「豚太郎」の名で店が掲載されていて、高評価を受けていた。

 もちろんヤラセでは無いようで掲載されていた店の関係者の方が発見して驚いているような状態だったのであり、私の知り合いはそういった小賢しいことが逆に嫌いな人なので、ネットの評価は純粋な評価として受け取っていいように感じる。

 是非今後もお店に頑張って欲しいし、他の人にも食べに行ってもらいたくこのように宣伝させていただく。

【お店データ】
店名:とん太郎
場所:茂名北路328号湟普匯1楼(呉江路そば)
電話:021-6191-4321
食べたメニュー
 特選ロースかつ定食68元が20%オフで54元だった。
開店時間 11時半から21時(20時ラストオーダー)

ブログランキング・にほんブログ村へ←クリック


←クリック


2013年09月05日 現場にいない業務責任者
 上海だけに限らないと思うが、こちらで結構良く見かけるのが現場にいない業務責任者である。

 まあ業務責任者である故に、色んな外部折衝が必要であることは理解できるのだが、業務に関係なさそうなことでも、何だかんだ理由をつけて長い間オフィスを空にしたり、旅行などで年中当地を離れるようケースがあるとよく聞く。

 もちろんそれで業務が回るなら問題が無いが、実際はその責任者だけが持っている情報が多すぎるとか、いないと重要な決定が出来ないとかの問題を生じて業務が前に進まない場合が多々あるようである。

 きちんと情報共有し、責任者がいない間でも業務が回るように手配出来ていれば何の問題の無い事でも、社員を信用していないのか面倒臭いのか分からないが、社員との情報共有を怠っており、オフィスに問い合わせが来ても結局社員が右往左往する状態になるのである。

 こうなると組織として全く機能していないことになり、会社であることにあまり意味が無いよう気がするのだが、こういったケースは良く見かける。

 こういった責任者は、自分が最終的に責任をとるから問題ないのだという意識なのか、会社が回っているのだと勘違いしているのかよく分からないが、置き去りにしたスタッフの苦労や業務の停滞には意識が回わらず、平気で現場を長期間空けるようである。


 しっかりした業務体制を敷いてあれば、経営者や責任者が現場の業務に直接タッチしないことは決して悪い事ではないが、そういった現場を離れるスタイルだけを真似て、お気楽に業務運営の責任を果たさない責任者が数多くいるのである。

 もちろん、これは中国人だけに限らず日本人の中にも時々見られ、稼働日の半分も現場におらず現場が停滞している姿を良く見かける気がするし、私がいた会社にもかつて温泉学会があるなどと訳の分からない理由で一時帰国して、業務に穴をあけていた人がいて迷惑だったことを記憶している。


ブログランキング・にほんブログ村へ←クリック


←クリック


2013年09月05日 オリンピック賛成が26%の反応
 昨日の日本のラジオ放送の中の「東京オリンピックに賛成か?」というアンケート調査において、なんと賛成26%反対74%という圧倒的な差の結果が出ていた。

 1300人余りの僅かな調査母数とは言え、かなり極端な結果であり意外な結果であった。

 どうやら今回の調査に回答した多くの人は2年前の震災による傷跡や原発事故が収束していない現段階において、オリンピックどころではないと感じているようで上記の結果となったようだ。

 私自身は東京オリンピックについては、決まったら決まったで受容してもいいとは思うが、招致委員会が掲げる開催理念や意義においてかなり物足りなさを感じるし、インフラなどの東京の優位点と言われる部分が本当に盤石なのか非常に疑問を感じる面は確かにある。

 さらに言えば、開催したことの無いトルコのイスタンブールにやらせてあげたいという気持ちもなくはなく、今の段階で「どうしても東京で」という気持ちには正直なところ成りきれていない。

 


 欧米のメディアでも今回の汚染水の問題の対処は非常に評判が悪いようで、イギリスのブックメーカーのオッズでは最有力となっている東京ではあるが、不安要素はかなり多く、どうも前評判通りにはならないという気がしている。

 しかも、日本の招致委員会自身でさえ招致活動でどうにもライバルに熱意で負けているというかお行儀が良すぎるという評判も伝わって来ており、やはり本当の意味での開
催熱意が足りないのではないかという気がする

 地震の傷跡も癒えず原発処理も未だ現在進行中であり、国の財政もいっぱいいっぱいの中で東京オリンピック開催が決定したとしても、本当に開催までその重責を担えるのかなど、今回のオリンピック招致にはそんな不安がいっぱいである。

 そんな目で今回の開催都市決定の成り行きを見守っているというのが正直なところである。

 


ブログランキング・にほんブログ村へ←クリック


←クリック


2013年09月04日 使いすぎていた洗剤
 中国の洗濯用洗剤は日本の箱型パックに入っている洗剤と違って、結構大きな袋入りで売られている場合が多い。

 日本の場合は大きめの弁当箱のようなサイズの箱に、総重量1キロくらいの洗剤が入って売っているのだが、それに比べ中国では随分ジャンボサイズで売られている。

 まあ私の子供の頃は日本も菓子箱より大きなサイズの箱に5キロ入りの洗剤が入って売られていて、コップ一杯くらいの洗剤を毎回使っていたことを覚えているが、いつの頃からか技術革新で小さくなった。

 そういった記憶がある故に中国に来て長年、大きな袋で洗剤が売られているのを見て、中国はやや遅れているという先入観から中国の洗剤は日本のように濃縮されていないんだなと勝手に思い続けていたが、先日ふと洗剤の袋の裏を見ると、日本とほぼ同じようにほぼキャップ一杯で事足りるような説明が書かれていた。

 「なんだ、そうだったのか」

 そうとは知らず、中国に来て以来ずっと袋から直接洗濯機に洗剤をドボドボと入れ続け、結構な量を一回の洗濯に使っていたのである。

 考えてみれば私が使っている洗剤はP&G社のアリエールであり、日本にもほぼ同じ技術で作られた洗剤が入っている訳で、輸送コストもろもろを考えた場合、中国だけ古く重い技術の洗剤というのは考えられず、少ない量で済むようになっていたはずである。

 まあ言い訳をすれば、コンパクト化されず大きな袋で売られている状態を見て、ちまちまと計量スプーンで計って使う洗剤のようには見えず、しかも計量スプーンが附属していないためその認識に至らなかったのである。

 まあそんな経緯なのでこれを知った現在も計量スプーンを手に入れておらず、現在も実際の適量というものを把握しかねる状態なのだが、地球環境の為にも自分の財布のためにも説明書というのはよく読むべきだなと反省した今回の発見である。

ブログランキング・にほんブログ村へ←クリック


←クリック


2013年09月03日 「ナカヤマ」か「チュウザン」か
 上海の「中山公園(zhong_shan_gong_yuan)」の読み方である。

 まあ外国の地名なので、どちらが正確などという答えも無いのだが、日本人の中でも人によって結構その読み方に違いが出てきている。

 幾人もの日本人同士で会話している限りにおいては、おおよそナカヤマ派が主流でありチュウザンと読む人はあまり多くない印象だが、チュウザン派も一定数いる。

 例えばウィキペディアで中山公園の項を作った人はチュウザンと表記している。

 最初はこの読み方の違いを生んでいる違いとして「マクドナルド」の略称の「マック」の濁らない関東読みと「マクド」の濁る関西読みのように、関東関西で違うのかなという気もしたが、実際は関西出身の人でもナカヤマと読む人が意外と多く、関東・関西の区分では説明できない感じだった。

 しかも「中山公園」で検索すると関西にその名称を付けた公園が多くナカヤマと読ませるので、彼らも自然とナカヤマ読みになっているのだと思われ、関東関西説は脆くも崩れさった。

 ではチュウザンと発音したい人は何故そう思うのかを考えてみた。

 一番有力なのが、チュウザンというのは中国の発音に比較的近い読み方であり、それに沿った形の日本語を当てはめるとチュウザンとなるので、中国語的に発音したい人がチュウザンと発音したがるような気がするのである。

 また別の理由としては、中山公園の名の元となった孫中山(孫文)に対しての尊敬を持っている人が、彼に敬意を払って比較的威厳があるチュウザンの読み方を選択したがっているのではないかという気がする。

 たしかに、ソンナカヤマではやや軽く、ソンチュウザンに比べれば重みに欠けるという気はするので、チュウザンと読みたくなるというのは理解できるかもしれない。

 しかし、最近やってきた私のような日本人にとっては孫文と言えども単なる外国の歴史上の人物でしかなく、しかも日本の通名は「孫文」であり中山公園の中山のとは瞬間的に結びつき難く、素直に比較的平易なナカヤマと読んでしまうのだという気がするのである。

 さらにウィキペディアの孫文の項によれば彼の日本名は「中山 樵(なかやま きこり)」だったようなので、やはりナカヤマの方がどちらかというと日本人にとっては正統な感じがするが、やはりチュウザンと読む人が一定数いる。

 まあ答えがあるはずもないのに、悶々とこんなことを考えてしまった今日の夜である。


ブログランキング・にほんブログ村へ←クリック


←クリック


2013年09月03日 落合博満さんの名言
 先日、落合博満元中日監督の名言を集めたサイトを見つけた。

 落合さんは、現役時代も監督時代も一癖も二癖もある雰囲気で、その独特の考え方などから「俺流」などと評されもしたが、考え抜かれた意識から出て来る言葉は非常に含蓄があり、惹きつけられるものがある。

 その中で気に入っているのが下記の言葉である。

最も厄介なのは、言葉は悪いが、感覚や時の勢いだけで物事に取り組む人だ。
そんな勢いは決して長続きしないことを覚えていてほしい。

掲載元

 世の中に流行やマスコミの言葉に流されて、呪文の如く耳あたりのよい流行語を語る人が時々おり、例えば「IT」や「イノベーション」などという言葉を中身もロクに理解していないのやたら振り回し、地に足がつかないような方々である。

 聞きかじった流行語でバーンとアドバルーンを上げるはいいが、中身が無い為一つの物に成立させることも出来ずに終わってしまったり、始めたとしてもきちんとした理念や目標に向かって行動する意識や、忍耐力が無い為に途中で飽きて尻すぼみになり、結局は周りの人に尻拭いをさせるような場合が多いのである。

 そんな人を見た時、この落合さんの言葉はぐっと腑に落ちる。

 感覚や時の勢いだけで物事に取り組むというのは、表面的な完成形だけしか見えておらず、継続性に対する覚悟や意識もないため、結局耐え切れず長続きしないのだろうに思う。

 どんな些細な事でも、一つのことを成し得るには勢いだけでは目標に到達できるわけではない、落合さんのこの言葉はそう言いたかったのではないかと私は思っている。

ブログランキング・にほんブログ村へ←クリック


←クリック


2013年09月02日 コンビニ弁当の見切り値下げ販売
 日本のニュースで、セブンイレブンの加盟店のオーナーが、弁当見切り販売を邪魔されたとして訴えていた問題で、オーナー側が勝訴したというニュースを目にした。

 賞味期限時間になったら自動的に廃棄しなければいけないというルールによって、大量のロスが出ているため非常にもったいないのと同時に、僅かでも売り上げに繋げたいために期限切れ間近の見切り値下げ販売を実施したいというのがオーナー側の意向だったようで、それが今回の裁判で認められたような形になった。

 ただ、私はニュースを見て、この裁判の結果はともかく、オーナー側の考え方に少々疑問を持ったのである。

 確かにスーパーの閉店間際セール同様に見切り販売を行なえば廃棄ロスは減少する可能性あるかもしれないが、その実施によって値下げ待ちの客が増えれば、見切り前の売上げが減少する可能性もあり、地域人口によって顧客マーケットが固定されているコンビニにとっては、値下げそのものが弁当の販売総数の増加に繋がるとは考えにくく、必ずしも売上げ増に繋がるとは考えられないのである。

 もちろん、見切り販売を実施するかどうかは経営判断によるところだが、それはセブンイレブン本部において見切り販売をしないという経営判断が出されているわけでそれをブランドイメージの一つとして、統一して押し出した経営がおこなわれている。

 確かに我々消費者の側からすれば値引き販売は嬉しいことではあるが、また一方でいつでも同じ価格で同じ品質のものが食べられるということ自体が売り手側の平等感と安心感を与えてくれるものであり、それがセブンイレブンというブランドへの信頼に繋がっている面もある。

 つまり見切り販売によってそれが崩されるというのは、必ずしもお得感のイメージだけでは済まされないという気がするのである。

 それ故にそのブランドイメージの下で他人の褌を借りて商売しているオーナーは、やはり全体の方針に従う必要がある気がするし、その方針が嫌ならブランドの力など借りず自分で独力で商売をやってくれとなるのが筋だという気がするのである。

 更にロスによる無駄が出るという考え方についても、コンビニ本部側は恐らく個人で店舗を運営するより遥かに細かい販売情報を提供しているはずであり、曜日別や日付別、男女別、年齢別、時間帯別、気温別など売り上げに影響する事細かな情報を提供し、かつ弁当などについては1日2~3回の配送を実施し、きめ細かな販売に応じられるような供給体制を取っているはずである。

 つまり、これらの情報をきちんと読みこなしシステムを駆使すれば、弁当のロスなどは限りなくミニマムに近づけることが可能なわけで、オーナー側が「見切り値下げによる無駄の削減」などと言っている時点で、如何にデータを読みの取り能力が無く、オペレーションする能力が無いのかを自ら露呈している気がする。

 繰り返しになるが、日本のコンビニは各店舗に対する高度な販売供給システムを用意しているわけで、まあその分だけ出資金やロイヤリティはそれなりに高いと聞くが、個人が独力で始めるより遥かに完全に近い形で商売を始めることが出来て、立地などのマーケット選びと運営さえ間違えなければそれなりの結果が出せるシステムとなっていると私は感じる。

 逆に言えば、そこで結果が出ないのは、見切り販売禁止などのシステムの問題ではなく、立地選定やオペレーション能力などに問題があったと考えられる訳であり、そこを理解していないオーナーが幾ら見切り販売が解禁されたところで売り上げが伸ばせるわけではないという気がする。

 今回の裁判の結果は恐らく独禁法における卸売側から小売店への価格裁量権の強制の禁止の部分(正確な法令は知らないが)に触れたのだと思うし、確かに厳密に言えばそこは違反する面があるのかもしれないが、オーナー側がブランドシステムの何が儲けに繋がっているのかを理解すれば、大人の約束で裁判などせず、流せるはずの部分であったような気がしている。

 この原告のオーナーが自分の店の目先の弁当ロスにこだわったばかりにグループ全体の売り上げに影響が出ることの無いよう是非祈りたいものである。


ブログランキング・にほんブログ村へ←クリック


←クリック



プロフィール

1971年千葉生まれ。大学時代は水戸で過ごす。
高校時代テレビで見た高泉淳子に影響され演劇の世界に踏み入れ、以後アマチュア劇団で舞台音響専門として過ごす。就職は一般企業にするものの、趣味が高じて休日にブライダルで音響活動を続け500組近くのカップルを見届けてしまう。
自身は無類のクラシック音楽好きで日本時代は年間120本以上のコンサートに通った時期もある。
 また旅好きでもあり、日本47都道府県はもとよりイギリス、フランス、スペインなど舞台を求めて世界を旅した。
 数年前一つの恋がきっかけで中国語を学び始め、上海に渡ってきた。
まったくの新天地で日々悪戦苦闘中。

音響さんのこだわり復刻版
上海ワルツ記事目次
エクスプロアブログ同窓会


GOOGLEでブログ内検索

ブログランキング・にほんブログ村へ



空港ドットインフォブログ浦東空港虹橋空港北京空港広州空港香港空港天津空港青島空港ハルビン空港すいすいビザ

コメント一覧


記事タイトル一覧

カテゴリ一覧


RSS 1.0My Yahoo!に追加




上海すいすいビザ代行][空港ドットインフォ][上海の天気][音響さんのこだわり][上海ガイドブック手帳][日中地域交流会
[上海浦東国際空港][北京首都国際空港][天津濱海国際空港][広州白雲国際空港][上海虹橋国際空港][青島流亭国際空港]
Copyright(C) since 2007 カランドリエドゥモンド
h_12