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2013年09月30日 詰まらないトイレットペーパー
 中国ではトイレで紙を便器に流さない習慣が一般的なのは、中国へ来たことがある人には良く知られているところで、一般的な公衆トイレなどに行くとお尻を拭いた紙を捨てるカゴが便器の隣に置いてある。

 こういったことが習慣の中国のトイレでは、もし日本のように紙をそのまま便器に入れて流してしまうと詰まりの原因になることが多く、一度詰まらせてしまうと復旧させるのはやはり面倒な事になる。

 では、どうして中国のトイレが詰まりやすいかといえば、まずその理由の一つに便器の構造やパイプの細さが一般的に言われている。

 それ故に日本製のトイレは詰まりにくいということでTOTOの便器などは上海でも非常に人気で一般的によく見られ、部屋探しの際にもトイレはTOTOだから安心だと説明されたりする。

 またパイプについても実際に日本の基準よりどのくらい細いのかを調べたことはないが、排水管の基準の差はそれなりに有るようである。

 さらに油料理を多用する中国の生活文化も排水管を詰まり易くする要因の一つだと思うが、こちらはトイレが詰まる部分とはちょっと離れている。

 トイレだけに話を絞って言えば、私が思うにトイレが詰まるかどうかの決定的な要因の一つにトイレットペーパーの質の差があるように思うのである。

 ご存知のように日本のトイレットペーパーはトイレに流すのが基本なので、非常に水に溶けやすくなっているが、中国のトイレットペーパーは流さないのが基本なので、実は水に溶けやすいようにはなっていないようなのである。

 まあ私もそんなに数多くのトイレットペーパーを試したわけではないが、少なくともお店で売っている商品の表示を比べると、中国メーカーの商品はクズカゴに捨てて下さいと書いてあり、トイレに流して良いとは書いていない。

 「スーパーソフト」などといった柔らかさや肌触りを強調する商品は沢山あるが、水に溶けやすいということをアピール商品はまず見つからない。

 寧ろ2枚重ね3枚重ねなど丈夫さのような部分をPRする商品の方が目立つが、これらは恐らく水に溶けにくいので、トイレを詰まらせてしまう可能性があるのではないかと感じていて手を出していない。

 そこで私がいつも買うのは日系の王子製紙さんが作っているネピアブランドのトイレットペーパーとなっている。

 別に王子製紙さんからお金をもらって書いている訳じゃないが、私が過去にカルフールなどのスーパーで見た限りでは、水に溶けやすいことを謳っている商品を出しているのはネピアだけのようであり、トイレを詰まらせたくない私としてはこれ以外の選択がないのである。

 商品の説明を読んでもこのブランドだけが「水に溶けやすいので、詰まりを起しにくい」と書いてある。

 故に中国に来て以来ずっとこのネピアブランドを使っており、途中で多少のモデルチェンジはあったが、これを使っている限り深刻なトイレ詰まりを起したことはほとんどない。

 まあ中国にも数多くの製紙ブランドがあり、トイレットペーパー以外の紙についてはローカルでも日系でも分け隔てなく使っているが、トイレットペーパーだけはやはりこの「溶けやすい」品質が大事であり、今のところ日系製品からは離れられないような気がする。
 
 生活視点の差から来るこの機能差は今後もどうしようもなさそうである。

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2013年09月28日 日本のビールは酔いやすい?
 中国にいると日本メーカーのビールより青島ビールなど中国のビールなどを日常的に飲む機会が増える。

 特に食事の時などは、アルコール度数が3%程度と低い青島ビールなどは飲みやすく水代わりに気軽に飲めるので、安いこともあってついついビン1本くらいは直ぐに飲んでしまう。

 しかしながらこうい気軽なビールの飲み方に慣れてしまうと、日本料理屋などで日本メーカーのビールを飲んだ時にえらい目にあう。

 同じビールだと思ってついつい青島ビールの時のように、気軽にぐいぐい飲んでいくと突然思った以上にアルコールのキックが効いてくる。

 元より日系メーカーのビールは日本同様にアルコール度数5.0%程度で青島ビールより遥かに高く、しかも上海の日本料理店のだと中華料理のレストランよりよく冷えていることが多いので冷たい分だけアルコールの廻りが遅く、しかもビールのど越しがいいのでついつい早いペースで飲んでしまうことが少なくない。

 すると、許容範囲のつもりで飲んでいたのに突如として酔いが回ってきてグラグラになることがよくあるのである。

 日本にいる時は若かったこともあるし、ほぼ日本のビールしか飲んでいなかったので、ビールだけでへべれけになることは少なかった気がするが、中国に来てから日本ビールキックに驚くことが多くなった。

 日本のビールを飲むときには気をつけないといけない。


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2013年09月25日 ラヴェルのボレロ
 ラヴェルのボレロはとても有名な曲であるが、とても不思議な曲でもある。

 リズムは最初っから最後までほぼ同じで、メロディもA、A、B、Bのパターンを繰り返し、それをひたすらクレッシェンドで曲の最後まで続けていく。

 構造だけを見れば、あまりにも単純で人々がこれを音楽として好むのかどうか疑問が湧くような内容になっており、感動する要素が見当たらないような気がするのである。

 実際、作曲したラヴェル本人でさえ、この曲が受け入れられるかどうか自信が無かったようである。

 しかし、そういった単純な構造の中に曲に変化を与えているのがメロディをソロで次々に受け継いでゆくオーケストラの各楽器達であり、楽器一つ一つの個性が音楽に様々な色を付けてゆき、同じメロディであることを飽きさせず、寧ろ心地よい興奮を与えてくれる。

 社会にいる同じように見える人間が色んな個性を持ち、それぞれの世界の側面や個性が次々に表に出てくるような、そんな印象である。

 また各楽器はメロディを奏でた後、あるいは奏でる前には小太鼓とともにリズムを刻みその音の輪を広げていく。

 これもかかわる人の輪が徐々に広がっていくようで不思議なパワーを与えられる。

 こういった同じメロディや同じリズムを繰り返しながら、その色合いを次々に変化させながらも曲は弛まなく前に進む。

 やがてソロから弦楽器のユニゾンへ受け継がれキラキラとした光を放ち始め、最後には金管楽器群が荘厳さを感じさせるような眩いばかりの光となっていく。 

 このような過程がとても心地よいのである。

 ただ単純な繰り返し、その中で同じ内容をそれぞれの人が各自の役割を受け持って支えあうことによって大きな力となって結実することが出来るようなイメージ、これがボレロの人気たる所以なのかなという気がしている。

 まあ、気を付けないと国家主義者や権威主義者に利用されかねない内容でもあるが、個々が個性を発揮して大きなものを作り上げるという意味では、私の非常に好きな曲となっている。

 日常の単調に見えるような作業の繰り返しでも、胸を張って信じて前に進むことでやがて協力者が現われ光輝く時を迎える、そんな勇気を与えてくれる力がここにあるような気がする。

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2013年09月24日 バスの中の花
 数日前、某路線のバスに乗った時にバスの運転手の脇に花の鉢植えが置かれているのを発見した。

 運転手の私物なのか、バス会社の心配りなのかよく分からないが。こんな光景は初めて見た。

 まあバス会社が心配りだとして、車内に鉢を置くことが果たして適切なのかは疑問が湧くところだが、こういった無機的な置かれる植物というのは不思議と心を落ち着かせてくれる気がする。

まだ全ての車両に置かれている訳ではないようだが、こういったものは広がってくれても良い気がする。


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2013年09月24日 東京オリンピックは早起き五輪?
 2022年にカタールで開催が決定したはずのサッカーのワールドカップに関してFIFA(国際サッカー連盟)が、真夏の開催は不可能との声明を出したことが数日前にニュースになっていた。

 まあ真夏には50℃を超える環境では、スタジアムに冷房を入れることは出来ても、国全体を冷やすことは出来ず、観客や各チームの練習施設までは冷房つきにするのは無理だということのようだ。

 今後、開催時期の変更か開催国の見直しを迫られることは間違いなく、いずれにしてもタダでは済まず、今後紆余曲折のすったもんだが予測される。

 ところで、真夏の暑さと言えば先日オリンピック・パラリンピックの開催が決まった東京もその例外ではないような気がする。

 開催要項によればオリンピックが7月24日から8月9日パラリンピックが8月25日から9月6日となっていて夏真っ盛りの開催となっている。

 1964年の東京オリンピックを知っている人はあの開会式の青空のような爽やかなオリンピックを想像していると思うが、あの時は何といっても10月10日(かつての体育の日)が開会式であり、秋開催だったのでスポーツの秋に相応しく、爽やかな開催運営が行われたのではないかという気がする。(私の生まれる前なので想像だが)

 ところが今回決まった2020年の大会は何と7月から8月、9月初めの時期であり、ちょうど子供たちの夏休みを意識して設定したとしか思えないような日程である。

 まあこの日程ならば東京の子供たちは通常なら夏休みに入ったばかりで、じっくりと家でテレビ観戦したり、競技場に足を運ぶことも出来るだろうし、ボランティアスタッフとして借り出したい高校生や大学生もやはり夏休みであり、動員が期待できることもあってこの季節に設定したと思える。

 されど東京のあの時期は、1年の中でも暑さのピークを迎える時期であり、最高気温が35℃を超える可能性があり、とても日中は屋外競技のアスリートたちが競技を行うに適した環境とは思えないという気がするのである。

 ならば、どうするか?

 屋内競技はともかく屋外競技は昼間を避けて1日のうちで涼しい時間を探して競技を行うのではないかという気がしており、つまりは暑い日中を避けて、早朝あるいは午前、そして夜間に競技を実施することになる気がする。

 特にアメリカに人気の高い競技は、アメリカのゴールデンタイムを意識することもあって早朝や午前中に決勝が行われるなどということが十分あり得る気がする。

 例えば陸上の100m決勝が午前8時だの9時だのということが十分考えられるのである。

 またマラソンのスタートも午前7時とかとんでもない設定も考えられる気がするし、北京五輪の時は実際午前7時30分だった。

 こうなると出場する選手のコンディション作りはもちろん、競技を支えるスタッフや現場に出かけて観戦するお客も大変で、何れもかなりの早起きが必要になる。

 逆にサッカーの試合は欧州を意識して試合開始が20時や21時からとかになる可能性もある気がするし、ひょとすると朝8時からの試合などと言う事も考えられなくはないが、コンディション作りがやはり大変だろう。

 まあその代わり、本家が日本の柔道などは屋内であることを含めて、20時とか21時に決勝が行われるようなタイムスケジュールで組まれると思うが、夜遅くなると今度は選手は食事のとり方などが難しくなるという気がする。

 いずれにしろ、7月下旬から8月といった開催時期を設定したからには、選手たちは暑さか、変則時間帯のいずれかを我慢しなければならないという気がしており、結構コンディション管理が大変な大会になるのではないかという気がする。
 更にそれを支えるスタッフも大変であり、訪れる観客もきっと苦労するに違いないという気がする。

 また通常ならこの時期に平行して行わわれる夏の高校野球とか高校総体、インカレなどの大会はどうなってしまうのだろうと心配になる。

 さらに今回東北の復興と言う名目があると言いながら、オリンピックの開催時期は東北4大祭りにもほぼ重なる時期で、これらとの関係がどう扱われるかも気になる。

 また国民的儀式ともなっている2回ある原爆の日とも重なってしまう。

 まあ各所で色んな調整が行われるのだろうと思われるが、真夏のあの時期にドカンと落ちてきた巨大なスポーツイベントは、かなり広い範囲の思いもよらない色んな所まで余波が届くような気がする。

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2013年09月21日 中秋だから名月?
 もう一昨日となってしまったが今回の中秋の夜は無事、満月をカメラに収めることが出来た。
綺麗に耀く中秋の月というのはやはり不思議な存在である。

 しかしながら1年に約12~13回満月がやってくるのに何故秋の月だけが中秋の名月と呼ばれるのかはちょっと不思議なのでその理由を考えてみた。

 まあ昨日の満月の事をだけを取り上げて言えば、今回の月は平均より月が地球に近い状態だったので、平均より大きく見える月であったとのことだが、これは必ずしも秋だけに限らないし、言われるほど月の大きさは人の感覚では感じられないような気がする。

 故に月が大きく見えるからというのはあまり中秋の月を名月足らしめるのにおおきな影響がないという気がしている。

 では何が中秋の名月足らしめるのか? 

 先日のブログでは、満月が登場する時間帯云々のことを書いたが、やはり月が登場する時間帯と季節というのが一つのキーポイントになるような気がする。

 中秋節にあたる旧暦の8月15日というのは、年によってズレはあるが大体は秋分の日前後2週間くらいが該当している。

 この秋分の日前後というのがミソで、暑さ寒さも彼岸までという言葉があるように、この季節にはちょうど暑さも収まり、過ごしやすい気候となり夜に空を眺めるのも苦にならなくなる。

 つまり夏のように暑すぎず蚊もほとんどいないし、冬のように寒すぎることも無い。

 また秋分の日の前後に日の入りや月の出が18時前後になるというのも夕食の宴の時間の余興としてもちょうど良いのではないかという気がする。

 空模様も台風さえなければ、比較的澄んだ高い空が見られ、霞みがちな春には無い大気の状態となり、月自体もくっきり見える。

 また虫の声の演出もこの季節ならではで、他の季節にはない月の鑑賞環境になり、他の季節にはない趣きである。

 このような様々な環境が重なって、中秋の名月と呼ばれるようになったのではないかと考えたが、まあどれもやや決め手に欠けてこれだと言う物には達していない。

 まあまだ納得する結論には至ってないのだが、もしかすると昔の偉い誰かが名月だと言ったから名月になったのではないか、そんな可能性も捨てきれないなという気がし始めている中秋の名月論議である。。


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2013年09月19日 満月の演出
今日は中秋の名月で満月の日となっている。

 満ち欠けをする月が真ん丸の姿を見せるのは約1ケ月に1回であるが故に、満月というのは特別な印象を持って人々に迎えられる。

 ただ、最近感じるようになったのは、満月が人々に強い印象を与える要素として、単に丸いということだけでなく、出現する時間帯にも一つの大事な要素があるのではないかと思うようになった。

 満月というのは当たり前だが、必ず西へ沈む太陽と入れ替わるようにして東の空から夕方にゆっくりを顔を出す。

 しかもそのタイミングで顔を出す月は、月からの光が地上の大気で屈折してくるため赤く見える。(夕焼けや朝焼けの仕組みと同じである。)

 このように夜の中が暗闇になりかけた瞬間に顔を出す赤い物体というのは如何にも魅惑的な演出という気がする。

 しかも、人間という生物は昼から夜に変わる夕方のタイミングが心理的に一番不安定な時間帯と言われ、そんな時間帯に人の心に興奮を呼び強く起こすとされる「赤」という色が闇に顔を出すというのは、やはり人の心をざわつかせるのは当然だとも言える。

 さらに水分が3分の2を占める人間の身体が、海が月と太陽の引力からの影響を受けて満ち引きを起すのと同様に、何らかの作用を強く受けるのも当然と思える。

 そういった幾つもの要素が一気に重なる満月の夕方というのは、生物である人間に多くの不安定要素を与え、印象的な夜にさせるだと思われる。

 古くは狼男など満月の晩にこういった逸話が残されているのは、こういった幾つもの自然の演出の産物だという気がする。

 さあさあ、今夜の空は運よく晴れてきたようなので、無事お月見が出来そうです。

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2013年09月18日 オバマ大統領の凄いテクニック
 報道から数日が過ぎ旬が過ぎてしまった話題となったが、シリアの化学兵器廃棄に関して米露で合意が行われたというニュースを聞いて、ほっとしている。

 場合によっては第三次世界大戦に発展しかねない可能性もあっただけに、軍事攻撃を行なわずとも事態を収拾できたことが素晴らしいという気がする。

 これはロシアの外交努力が有ったとも言われるが、各種の情報や状況から判断するとアメリカのオバマ大統領の外交駆け引きが功を奏したと言う気がしている。

 まあ、似たような事を昨日日本の識者の方がラジオで言っていたが、決してその識者の受け売りではなく、オバマ大統領が議会に軍事攻撃の合意を取ろうとした時点からその駆け引き手腕は凄いなと思っていたのである。

 まあ今回の流れをおさらいすると、シリアの政府勢力が化学兵器を使って反政府軍を虐殺したとされる時点から、アメリカは常々化学兵器の使用を許さない立場から拳を振り上げざるを得なくなったが、本音としてはシリアの裏にはロシアや中国が繋がっているとされることから、パンドラの箱を開けるようなもので、軍事介入そのものをやりたくなかった。

 しかし、今後の対アラブ対イランを考えた場合に化学兵器の使用を容認する立場は取れず、拳を振り上げる姿勢を取らざるを得なかった立場であったのである。

 しかもイギリスが議会の承認を得られず降りてしまったので、最悪の場合はアメリカが単独で軍事介入しなければならいという立場になってしまい、いよいよ苦しい立場に追い込まれた。

 そこでオバマ大統領はシリアやアラブになめられない面子を保ちながら、事態を打開する方法を考えたのだと思われる。

 そこで取った方策が、なんと自国の議会に承認を求めるという手法である。

 もちろん軍事攻撃についてせめて国内だけでも承認をもらって行動を正当化する狙いを有っただろうが、この判断の一番の目的は時間稼ぎだったような気がする。

 あの時点の軍事介入反対の声が強い世論の中で、国内の議会判断がもたつくことは容易に予想された訳で、軍事介入の成果だけを求めるならさっさと大統領権限で軍事介入を指示することはできたはずなのである。

 つまり本来は、議会の事前承認など必要なかったはずなのに、行動の正当化を理由に敢えてもたつく議会の承認をとろうとしたのである。

 もちろん、これは最終的に軍事行動に踏み切らざるを得ない事態になった時のエクスキューズの準備でもあり単なる茶番であったわけでもない。

 案の定、上院の了承は得たものの下院はもたついて承認を得るには時間がかかることになった。
 
 しかしこのもたつきはオバマ大統領にとっては好都合だったように思える。

 つまりこのもたついた間を利用して、この期間中にあったG20の合間を縫って行われた米露首脳会談などを経て、ロシアに何らかのシグナルが送られ、ロシアによる調停提案の動きとなったという気がするのである。

 もちろん他の関係国にも働きかけを行なっていたかもしれないが、シリアにとって一番そっぽをむかれたくないのがロシアであって、ロシアに調整役を引き受けさせるのが一番好都合であり、結果としてそういう流れとなったのである。

 これによりシリアに調停案への合意を得たため、シリア国内での内戦停止はまだ難しいものの、アメリカの軍事介入を発端として世界が混乱に巻き込まれる可能性は遠のいたことになる。

 ここに面子を保ちながら時間稼ぎをして軍事介入を可能な限り避けようとしたオバマ大統領の凄い政治手腕テクニックを見た気がする。

 これが、某前大統領であったらこんなまどろっこしいことをせず、即軍事介入になっていたかもしれないことを考えると、本当にすごいことである。

 要求を主張して突っぱねることだけが交渉ごとじゃないと、東アジアの国に是非学んでほしいオバマ大統領の今回の立ち回りだったという気がする。

 化学兵器や内戦で命を落としている人のことを思うと胸が痛むが、少しでも無駄な争いを避けるための努力をするのが本当の政治努力だという気がする。

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2013年09月17日 東南アジアは日本語人材が少ないらしい
 昨年の尖閣列島の国有化に端を発した日中間の経済の冷え込みもあって、中国リスクを避けるためにチャイナプラスワンと言う言葉がよく聞かれるようになった。

 中国だけではなく、東南アジアにも拠点を持つ方がいいという事が主旨となっている。

 しかし有るコンサルの方から先日聞いた話によると、事はそうは簡単ではないということらしい。

 一番の理由として日本語人材の確保が難しいという事である。

 もちろん、東南アジアの大学には日本語を学ぶ学生もそれなりにいるが、本当に優秀な学生は本国に残らず直接日本に行って就職してしまうとのこと。

 つまり、日本語人材のトータル人数が少ない上に日本へ流出してしまうために、現地での確保が難しくなり、結果的に人材市場が高騰し中国で同レベルの日本語人材を採用するよりコストが遥かに高くつくというのだ。

 さらに当然のことながら日本人で現地語を話す人材などはほとんど期待できないのだという。

 もちろん工場などの一般労働力コストは中国に比べてまだまだ安いとされるが、日本語人材の高い人件費をペイさせようとすると、それなりの規模の工場などでなければコストの面で中国を上回ってしまう可能性もあるとの話だった。

 その点、中国ではそこそこの日本語を話す人材は溢れており、結果的に東南アジアより遥かに安いコストで日本語人材を確保することが可能になっているとのこと。

 ゆえにトータルで見ると、チャイナプラスワンによる東南アジア進出は言われるコスト的には必ずしもお得とは言えないのが現状のようだ。

 もちろん、このチャイナプラスワンは元々コストよりリスク分散の意味合いが強いので多少のコスト高であっても取らざるを得ない選択肢かもしれないが、安易な経営判断だけではそうそううまくいかないのが現実ということらしい。


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2013年09月16日 ワインが豊かさの象徴?
 家でテレビを見ていると、上海や新しい商業モールなどの広報用の明るい未来を表現するPRビデオのような物が時々流れる。
そういった映像で必ずといっていいほど出て来るシーンが、若者たちがパーティのような場所でワイングラスで乾杯をするシーンである。

 まあこれらはイメージ映像なので、これはこれで批判するべきとこも無いのだが、残念ながらいつもワンパターンというか、どの映像も最終的にはワイングラスを傾けられるシーンにいられることが豊かなのだと表現されるところである。

 要するに外国の真似をすることが豊かであると言っているように私には映ってしまう。

 本来ならば、ここは中国で歴史深く独特の文化を築いてきたのだから、もっと中国的な豊かさの将来像のようなものがあって良いという気がするが、残念ながら今のところそういったモノは見た記憶が無い。

 この点、日本ならば欧米的な贅沢さの対極にあるような価値観として、金沢の小京都の風景や和倉温泉の旅館のような「和の贅沢」の価値観があり、そういったイメージ映像も存在するが、残念ながら中国にはそういったモノが見当たらない。

 歴史が4000年だの5000年だの積み重なっているいる国の割には、贅沢や豊かさを示す価値観が育っておらず、結局豊かさをイメージにしようとすると最終的にワインという外国文化のイメージに頼っている結果となっている。

 各時代の王朝が栄光衰退を繰り返した歴史の中で、破壊と構築が繰り返されていたとされてしまったこの大陸の時間の結果、最終的に豊かさの象徴と表示されるイメージが外国から輸入されたワイン文化になってしまっていることはかなり寂しい現実の様な気がする。


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プロフィール

1971年千葉生まれ。大学時代は水戸で過ごす。
高校時代テレビで見た高泉淳子に影響され演劇の世界に踏み入れ、以後アマチュア劇団で舞台音響専門として過ごす。就職は一般企業にするものの、趣味が高じて休日にブライダルで音響活動を続け500組近くのカップルを見届けてしまう。
自身は無類のクラシック音楽好きで日本時代は年間120本以上のコンサートに通った時期もある。
 また旅好きでもあり、日本47都道府県はもとよりイギリス、フランス、スペインなど舞台を求めて世界を旅した。
 数年前一つの恋がきっかけで中国語を学び始め、上海に渡ってきた。
まったくの新天地で日々悪戦苦闘中。

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