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2008年02月12日 揚州きまぐれ旅1(揚州浪漫)
春節で行くところも無く燻っていたところ、悪友が突然揚州美人を探しに行こうと宣言し、それに付き合うことになった。
 上海から鎮江まで快速列車で3時間。今時はCRHという中国が誇る新幹線ならば1時間半程で着くのだが今回は突然の思いつきの為切符が取れず、まあ急ぐ旅でもないのでのんびり安上がりに39元の硬座の旅となった。
 もちろん鉄道でも直通があり、座ったまま行けないことはないのだが地図上でみれば明らかなように、揚州は長江を挟んで鎮江の対岸にあり、鉄道だと南京経由になるのでかなり遠回りで、さらに友人にはある一つの野望があり鎮江から揚州へ直接渡るルートとなった。その野望とは長江を船で渡ること。なんとロマンチックな友人であろうか?そのロマンスに付き合う私も私で人が良すぎるのだが・・・。
 鎮江駅から揚州へ行くルートの主流は長距離バスなので、我々のように船着場に行くバスは当然市内の路線バスとなる。駅前の道路の向こう側から10番バスにのり渡口に向かう。鎮江は上海に比べるとまだまだ田舎の感が拭えなく、タクシーも立派とは言えない車がほとんどであったので、バス賃も田舎なので安かろうと高をくくっていたが上海と同じ2元であった。

 

15分ほど走り、辺りが寂しくなってきたところに船着場はあった。バスを下り人の流れに乗って長江方面に100mほど歩いたところに切符売り場はあり、船賃は3元である。
 船着場はここ
 そばに長江を渡る大きな橋が出来てしまったためであろうか?船の待合所も屋根が付いているだけの気持ちだけの空間で、この日雨は降ってなかったものの風が強く吹きっさらしの中で船を待たされ、さらに船を見て愕然とした。写真のように完全な車専用のフェリーなのである。乗客が待機する専用のスペースなどは全くなく、操舵室周囲のスペースか駐車スペースで乗客は対岸まで待機しなくてはならない。大長江を渡る船なので、雄大な船を想像していたが見事に期待を裏切られてしまった。
 乗客のスペースがないということは、長江の川面を吹きっさらしの状態で渡るということであり、とても寒い。遠くに見えた橋の景色は確かに長江を渡る橋らしく、雄大で美しかったが、同時に恨めしくもあった。ただ長江の幅の狭いところを選んで橋や渡しが設置されているせいか、対岸までの距離は思いのほか近く15分ほどで対岸に着いた。
とうとう揚州である。といってもこの船着場は市内からかなり遠く、周りには何も無い。ここから市内まで交通機関を乗り継がなくてはならない。タクシーの客引きがしつこいが、それを振り切って船から200m程進んだ右側のバス乗り場に到着した。
 

大した予備知識もなく楊州へ来てしまったので市内のどこへ着けばいいのか分からなかったが、幸いにもそこを始発とするバスは一系統しかなく、終点が数少ない予備知識のうちの地名「痩西湖」だったためとりあえずそのバスで終点まで行ってみることにした。
またしても2元であったがタクシーに乗るよりはマシであった。
20分ほど田舎道をひたすら真っ直ぐ進んでいたが、次々に乗り込んでくる人の波によってバスは目茶混みになった。
友人は揚州美人との遭遇を期待してバスの乗客を観察していたが、これはと言うほどの出会いはなく、結局、市内の目抜き通りと思われる市内のランドマーク的な塔のある文昌広場でバスを降りた。春節中にもかかわらず人出は多く、揚州美人との遭遇の期待は高まったが、結局宿の受付のお姉さんがそこそこの美人で、しかも愛嬌がとてもよかったことが印象に残ったくらいで、街を歩いていても特別抜きん出て美人が多いという印象はなく、他の都市とあまり変わらないだろうと言う結論になってしまった。
友人のロマンは期待が大きすぎた分、結局満たされなかったようだ。
写真の塔はここ

 


2007年09月09日 小澤征爾だけじゃない、この秋聞ける音楽家たち
来週小澤征爾の公演があるということで、巷でそこそこ話題になっているようだが
昨夜何気なくこちらのチケットサイトを除いてみたら、想像以上に結構色んな著名な音楽家が上海で公演を行なう予定があるということが分かって驚いている。
 6月のロンドン交響楽団が日本のフリーペーパーなどで目立って売りに出ていたので、滅多にないことなので大騒ぎしているのかと思っていたが、意外にそうではないらしい。
さすがに東京には数の上で及ばないが、それでも毎月のように音楽を楽しめる環境は整いつつあるようだ。
 チケットサイトが当然の如く中国語であり、どんなタイプのイベントかぐらいは分かっても、出演するアーティストの名前が、英字ではなく中国語特有の当て字で表記されているので特定のアーティストの名前を読み解くのは非常に難解な作業だ。こちらとて、日本語のカタカナ表記に慣れてしまっているので、名前を英字ではっきり記憶しているわけではなく、英字→カタカナで失われた発音のニュアンスを補いながら結び付けていくと、行ってみたくなるような公演が次々に出てきた。


まず筆頭はミッシャーマイスキーが10月14日に上海SOとドボルザークのコンチェルトを弾く。次の週の21日にギルシャハムがシンガポールSOと共演。
更にその翌週28日にエッシェンバッハがパリ管とともに地元で人気のピアニスト郎朗とベートーベンの4番を演奏。更に11月4日5日ドミトリ・キタエンコ&ベルリン放送響が2回公演を行なう。また国慶節中にイワンフィッシャーとブダペスト祝祭管弦楽団(5日)や地元ヨーヨーマ(4日)に演奏会がある。またウィーン少年合唱団も10月14日にコンサートがある。(どこかの日本語媒体にはウィーン児童合唱団となっていた、児童って、、、知らないということは恐ろしい)あ来週14日にはベルリン交響楽団もきますね
こんな風に目白押しなのに日本語媒体ではどこも取り扱いが大きくない。担当者の興味の差だと思うが、中国の舞台をみるより余程こちらのほうが日本人に売れると思うんですけどね。でも逆に生の音楽に飢えている私にとっては財布泣かせの環境かもしれない。
今回紹介した公演は票務之星さんで取り扱っています。



2007年09月06日 野菜から紙を作る研究
こう書かれるとちょっとミラクルワールドだ。これは日本の学研社から販売されている科学的な実験を簡単にできる実験キットシリーズの中の一つであり知育玩具といわれている。基本対象は子供ではあるのだが、大人が取り組んでも余暇の楽しみとして知的好奇心を刺激し十分楽しめるものがそろっている。
今回の「野菜から紙を作る研究」もその中の一つ。
考えてみればパルプや藁から作る和紙なども繊維を元にして紙を作るのだから、同じようにキャベツなどの繊維を利用して紙を作ることは理屈上では不思議なことでないのだが、頭の中でなかなか結びつかないのが本音である。
 

 紙は中国の三大発明といわれる。中国に限らず「紙」は世界中のいたるところにあり、
紙というものが人間の手による生成物であることを忘れてしまうくらい、人間の生活の周囲に普遍的なように存在する。その存在の生成過程ををこういった実験キットによって改めて確かめてみるというのは結構有意義のような事に思える。
本当は子供の夏休みの自由研究に最適だったのかもしれないが、残念ながらもう時期を逃してしまった。来年の夏休みまで待つというのも手かも知れないが、興味を持ったと時が旬、是非他の実験キットも含めていろいろ取寄せて遊んでみたらいかがでしょうか?
ネットショップで購入できるので中国国内どこにいても購入できますのでぜひどうぞ。


エクスプロア J*FUNショッピング


2007年08月27日 明日は月食
明日の夕方は久々の月食が見られる!といっても中国では残念ながら部分月食をわずかに東の空で見られるに過ぎない。月食とは月と太陽の間に地球が入って、月が地球の影の中に隠れてしまう現象だ。当然のことながら月食は満月の時期にしか起こらない。ちなみに言うと月の満ち欠けは月自体に当たる光線の角度の問題であって、本質的に月食とは異なる。
今回全月食がみられるのは北アメリカ大陸西海岸から太平洋上のハワイなどにかけてで。今回は月食観察というには少々物足りない見え方であろうと思われる。しかも東の空の低い位置で起きるようなので、大気が澄んでなくしかもビルが乱立するこの上海では月食観察は望み薄であろうか。中国で完全な月食を見るには2011年まで待たなければならないようだ。
 ただし、その前に来年の8月1日に中国でもう一つの皆既日食という月食以上の天体ショーが待っている。来年の8月1日といえば、オリンピック開幕直前の盛り上がりがピークを迎えている頃である。わざわざこのタイミングを選んで開幕するのか否か実際のところは分からないが、神様の粋な演出で地球最大の祭典も盛り上がることを期待したい。
天壇公園に神が舞い降りるか?




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2007年08月26日 バス路線新発見の楽しみ
上海市内の路線バスは驚くほど巧妙に路線設定がされていて、市内の主な地域間であれば、ほぼどこでも一回の乗り継ぎで移動できる感じがする。しかし実際には路線バス用の地図を眺めても800番台900番台などは細かく記載していない場合が多く、地図上でどうバスが運行されているのかはなかなか把握できない。しかも、上海のバスは上り下りでルートが大幅に違っていたり、同じ場所にあるバス停が路線ごとにバス停名が違ったり、逆に同じバス停名であっても路線が違うと全然違う場所にあったりするから、一つのルートを発見するのはなかなか容易なことではない。しかも最近頻発している地下鉄工事のための道路封鎖によって突然臨時に路線が変更されていることもしばしばだ。
 

今日は知り合いに会う用があって復旦大学の近くまで行ってきたのだが、今までここはさすがに遠すぎて一回の乗り継ぎでは到底たどりつけないものと思っていた。
 現にいつも地下鉄3号線をつかって大柏樹へ行き、そこから866か966のバスを使って国定路というのが通常ルートであったが、今回の帰り際にとうとう一回乗り継ぎルートを発見してしまった。
 今まで帰りはTAXIや749で江湾鎮駅に出ることが多かったため発見できずにいたのだが、今回は帰りも966を使うことで発見した。966は国定路から上海西駅に至る途中で中山北路共和新路を経由することが分かったのである。私の持っている地図上には966の記載はなかったが、中山北路共和新路であれば既知の69バスに乗り継げる可能性が高いと踏んで乗り込み、実際思惑通り目的のバス停までたどり着くことができた。ルート開拓成功である。

ところがである!さてさてここで69に乗り換えようとバス案内板をみていると、おっとさらに新発見!829なるバスが芽台路水城路を経由して仙霞路威寧路まで行くではないか。これは予備知識になかった路線である。
先の69は虹橋路沿いの水城路バス停を通るのだが、逆方向路線は虹許路から古北路の間は古羊路を経由してしまうため、私の家からだとちょっと遠すぎて使えない。
 しかしこの829なら終点まで楽々歩いていける。しかも行きも帰りも同じである。これは大発見である。時間は一時間半ほどかかったが、地下鉄乗り継ぎでいく場合とそう大きな差はない。費用もトータル5元であった。これで私のバス路線ライブラリに一つ便利路線が加わった。これだからバス路線探索は止められない。是非是非みなさんもお探しあれ!




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2007年08月24日 何故長江文明ではなく黄河文明だったか
ちょっと文明論的な話になるが学生時代の世界史の授業で馬鹿の一つ覚えのように覚えさせられた事項に世界の四大文明というものがある。
エジプト文明、インダス文明、メソポタミア文明、そして中国の黄河文明である。
現在の学会では古代文明をこの4つに限定することに異論はあるが我々が学んできたのはこの四大文明に他ならない。学校では何故ここで文明が発達したかの理由について、それぞれそこにある大河が上流から肥沃な土壌を運んできて。農耕社会が発達したというのが教科書的な答えであったが、これは間違っていないが視点が半分欠けている。


実は長江流域では黄河文明が始まるずっと以前から定住農耕社会が形成されたと言われる。
 農耕文化だけを基準として言えば長江文明は黄河文明より早く産声を上げていたことになるが、それにも関わらず黄河文明の評価ばかりが固まっているのは何故か?
 世界の四大文明の地理的共通点をもう一度見直してみると大河以外のもう一つの特徴に気がつく。それは背後の砂漠地帯の存在だ。エジプトにはサハラ砂漠があり、メソポタミアにはアラビア砂漠、インダスにはインド砂漠がある。長江にはそれにあたるものが見当たらない。肥沃な長江流域は二毛作ができるほど豊かだが、黄河その他の文明域は川を絶対的に頼らなければならないほど、周囲の環境が厳しく、それによって地域の格差が生まれ、川を巡る争いと川を活かすための知恵と社会組織が形成されていく。
 文明が発達する過程には社会形成があり、社会形成の過程には厳しい環境とそれによって生じる格差が存在するということだ。

 そこが長江の農耕が豊かであったため、厳しい環境の黄河流域のような文明成長を遂げず、今なおもって対照的に文明としての評価を受けきれない理由であろうに思う。
 この図式は今の現代に通じるものがあり、国民総中流社会になり安定してしまった日本が経済的な伸びシロを見出せないのに対し、現状に批判はあるものの国内で格差が生じていることによって社会が成長している中国がそれだと思う。格差のあるところに成長がある。格差の上に立てない人にとっては悲しい話であるが人の世の常はそういうものであるような気がする。



2007年08月11日 ペルセウス座流星群
上海で見られるのかどうかわからないのだが、今年もその季節がやってきた。
たくさんの流れ星が放射状に流れるこの流星群は毎年7月20日頃から8月20日頃にかけて出現し、特に8月11日から14日が一番の観測ピークとなり13日の深夜3時(日本時間)が一番の見頃らしい。多い時には1時間に2~30個の流星が肉眼で見られるらしい。
特に今年は新月と重なるので、月明かりがなく絶好の観測環境のようだ。
ただし、これは日本の情報なので、時差で一時間違う上海やその他中国の夜空で見られるかどうかはちょっと不安。(大気汚染などのことも不安要因だが)
 時差で1時間違うということは地球上の角度で15度違うということだから、これは天体観測においてはかなり影響を与えるに違いない。
 実は今年の夏は8月の終わりに皆既月食という大きな天体イベントが日本で見られるはずなのだが、東南東の地平から10度~15度くらいの位置が最大の食だというから、日本と中国の経度差が15度あるならばその観測は難しい気がする。大気さえ綺麗ならば地平線上で見られそうな気もするが、それもかなり期待薄である。
ここにも日本から近くて遠い上海の、ちょっとした異国感がある。



2007年08月09日 DVDはよくてもCDは許せぬ
中国に来るとあちらこちらにコピーDVD屋があって、
違法コピー商品だとは感じながらも映画の内容には代わりがないわけで
コピーであろうが正規版であろうが映画が見られればどんな由来のDVDであっても
結構寛容でいられる。
 しかしながら音楽用のCDとなるとこれは寛容ではいられない。
コピー品であるか否かであるかというよりも、売っているCDのほとんどが、アーティストのベスト版のような内容で、本来アルバムに含まれているべき
自分だけの一曲をみつけるような趣味の楽しみ方が出来ない。
 しかも自分のようなマニアックな音楽の趣味の持ち主にとっては、アーティストの幅も狭すぎる。日本のアーティストのものが少ないのは仕方ないにしても、クラシックなどは曲もベートーベン一辺倒のような傾向も見られ、マーラーやショスタコビッチ(共産主義の国なので国として禁止されているものがあるかも知れないが)が聞くことができないのが非常に残念である。全てのライブラリを日本に置いてきてしまったのでこっちで買いたいのだが手に入れられないのが実情である。
 少々高くても正規版を手に入れたいとも思うが、そういう店もまずなく、結局べらぼうに高い個人輸入をするしか方法がないのかなと思ってしまう。
 先日のLSOの公演で買ったCDは恐らく中国で買った唯一の正規版である。





プロフィール

1971年千葉生まれ。大学時代は水戸で過ごす。
高校時代テレビで見た高泉淳子に影響され演劇の世界に踏み入れ、以後アマチュア劇団で舞台音響専門として過ごす。就職は一般企業にするものの、趣味が高じて休日にブライダルで音響活動を続け500組近くのカップルを見届けてしまう。
自身は無類のクラシック音楽好きで日本時代は年間120本以上のコンサートに通った時期もある。
 また旅好きでもあり、日本47都道府県はもとよりイギリス、フランス、スペインなど舞台を求めて世界を旅した。
 数年前一つの恋がきっかけで中国語を学び始め、上海に渡ってきた。
まったくの新天地で日々悪戦苦闘中。

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