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2008年02月13日 揚州きまぐれ旅3(帰りのバスの風景)
帰りはもう二度と件のフェリーには乗るまいと誓っていたので、時間的に一番楽なバスを選択することにした。市内の南側のバスターミナルから上海まで67元で約4時間弱。
若干値段が高いが鉄道で帰るよりは楽チンのような気がした。
 実は揚州には汽車東駅というもう一つのバスターミナルもあって、こちらの方が市内に近くどちらから乗るか迷っていたのだが、ネットで情報が拾えなかったので、安全策をとって揚州汽車駅から乗った。が、乗車してみて分かったのだが、私の乗ったバスはなんと東駅を経由して上海に向かうバスだった。しかもどうやら東駅から乗ったほうが、若干値段が安いらしいということが分かった。ちょっと悔しかったがこれも旅の教訓である。

揚州汽車駅
揚州汽車東駅


 東駅を出発して、このまま上海直通かと思っていたら何故か揚州市内の路上でも停車し、あとから何人かの乗客が乗ってきた。お金を払っている様子もないし、正規のバス停のようでもなかった。彼らはどういう扱いでこのバスに乗っているのだろうか不思議でならなかった。もしや運転手の単なる知り合い?少なくとも日本の常識では理解できない乗客扱いである。
 揚州市を出たあとはさすがに追加乗客もなくなり、バスは快適に飛ばし始めていたが、乗り心地はまだまだである。これはバスに原因があると言うより高速道路の路面の状態がまだまだ良好とは言えないのである。昔に比べればかなりマシになったと言われるが、継ぎはぎの舗装状態は高速走行にはとても危険でもあり、乗り心地にも悪影響を与える。料金所で、車酔いで吐いている子供の姿を見かけてとても気の毒に思った。2~3時間の旅なら我慢も出来るが、それ以上の長距離ならば、まだまだ鉄道の方が快適な気がする。
  長江は江阴大橋を渡った、恐らく現時点では長江最下流の橋ということになろうか?橋が架かっている部分はさすがに川幅が狭かったが、下流側は海のように広がる長江の姿が見えた。


 長江を渡った途端、何故かバスが停車した。何かと思ったら先ほど後から乗ってきたおじさんが高速道路上で降りたのである。こんな特別扱いの是非もさることながら高速道路上でバスを止めて、しかも乗客が高速道路上から歩いて下の道路に下りるなんぞ、危険極まりない。こんな扱いが上海に着くまでに更に2~3回有った。これは正規に認められている下車なのだろうか?少なくとも高速道路上でバスを止めるのは追突の可能性があって危険すぎる。バス乗車時に1元で旅行傷害保険に強制加入さえられていて、死んだら2万元が出ることになっているようだが、そんな保険よりこういうマナー的なものをまずどうにかして欲しい。 それにこういう停車がなければあと30分は早く上海に着けたような気がする。
 さてさて渋滞も無く順調にバスは上海市内にたどり着いたが、バスの切符には行き先が「上海」としか書いていなかったので上海のどこに着くかとても不安であった。
結局上海南駅そばのターミナルに到着したのだが、私にとってここならば家に帰るのに特に不便は無いのだが、浦東に行くバスもあるようで、広い上海でどこに下ろされるか予めわからないというのは大きな問題である。上海に着きさえすればいいというこのような姿勢は、まだまだ乗客に対するサービスの認識が足りない中国である。


 ところで話はずれるが、張家港付近の車窓から見えた民家の鬼瓦がとても珍しい形をしていた。牛の角のように両側から弧を描いて上に伸びている鬼瓦である。
日本で鬼瓦といえば鬼の面があるなどの理由で鬼瓦と呼ばれていたように思うが、こちらは完全に鬼の角のようである。これが上海に向かうに連れ、形がどんどん変化していくのがとても面白かった。地域ごとの風習なのか、それとも政府の指導でこの形になっているのか分からないが、日本人の私にとっては不思議な屋根の形であった。









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プロフィール

1971年千葉生まれ。大学時代は水戸で過ごす。
高校時代テレビで見た高泉淳子に影響され演劇の世界に踏み入れ、以後アマチュア劇団で舞台音響専門として過ごす。就職は一般企業にするものの、趣味が高じて休日にブライダルで音響活動を続け500組近くのカップルを見届けてしまう。
自身は無類のクラシック音楽好きで日本時代は年間120本以上のコンサートに通った時期もある。
 また旅好きでもあり、日本47都道府県はもとよりイギリス、フランス、スペインなど舞台を求めて世界を旅した。
 数年前一つの恋がきっかけで中国語を学び始め、上海に渡ってきた。
まったくの新天地で日々悪戦苦闘中。

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