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2008年01月27日 大寒波に襲われた列車32時間の体験 その2
夕方3時半ころようやく弁当が出来上がり、食堂車に向かって配給を待つような乗客の長い列が車内に出来た。10元の価格からすればご飯の炊き上がり状態も悪く、お世辞にもおいしいとは言えないような状態の弁当であったが、朝から待ち侘びたご飯の味は特別であった。
 株州を出てからは、海側へ向かうルートになったためか、比較的スムーズに列車は動き始めていたが、ここでもう一つ個人的な危機が起きた。携帯のお金がとうとう底をついたのである。香港・シンセン・広州と外地で電話をかけまくってたため、出発前に入ってた120元はあっという間に消費されていた。メールさえ打てない。
 午前中よりは比較的順調に列車が動いていたとはいえ、状況が状況だけにこの先何があるかわからない。とても心細くなった。もし運良く上海の友人が電話をかけてきてくれたら、充値を頼もうかと思ったが、結局誰からも連絡はなかった。
 

 その後、まあ運良くというか、時々長い停車がありながらもそれ以上の大事件はなく何とか上海まで無事辿り着いた。結局上海に着いたのは15時間遅れの夜中の2時であった。トータル32時間の列車旅は自己記録更新である。
 上海駅に着くと、上海では見たこともない大雪が舞っていた。タクシーで急いで自宅へ帰りシャワーを浴び眠りについた。車中かなり寝ていたはずなのに床についた途端すぐ眠れた。
  翌朝ニュースを見るとちょうどその地方を大寒波が襲っていた事がニュースになっており、自分もあの現場にいたんだなと夢のように前日の事を思い返した。ニュースの現場を体験した貴重な経験であった。




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2008年01月27日 大寒波に襲われた列車32時間の体験 その1
先日、香港へ業務で出た帰り道、広州へ立ち寄ったのだが、その帰りどうせ週末にかかるから時間の心配をせず、上海まで安く列車で帰ろうと、思い付きで行動したのが運のツキ、中国全土を襲った暴風雪の影響をモロに受け、とんでもない帰路となってしまった。
 広州を出発する時点で大雨だったので、雨の影響はあるかもしれないなとは思っていたが、まさか大雪の影響を受けるとは思ってもいなかった。
 夕方18時発の列車に乗り込んだ直後、車内販売の弁当を食べ、前日が寝不足だった為、すぐ横になり寝た。夜中に少しだけ目が覚めたとき、何故か列車は停止していた。途中で時間調整するような列車ではないので、これは何かやばいかなと予感を感じつつも、慌てたところでどうにもならないので、そのまま寝てしまった。
 朝、目覚めた時点でもまだ列車は止まっていた。七時を回っていたのに弁当の車内販売もまわって来ない。しかも車内が何故か冷えている。外を見ると、霜が降りているというか草木が凍り付いている不思議な世界が広がっていた。いわゆる雪の銀世界というのとはまたちょっと趣が違う。自然が突然魔法で凍りついてしまったような氷の世界である。


 日本にいたとき、いろんな北国の風景は見てきたが、そのどれとも違う不思議な風景だ。
これは中国の冬独特の風景なのだろうか?
列車はのろのろ徐行と停車を繰り返し動いているようで窓の外から見えた地名は衡阳だった。急いで時刻表で位置を確認すると広州から大して距離が進んでいない「え?まだここ・・・」本来ならあと4時間で上海に着いている時刻なのに、夜中に通過しているべき駅にも到達していない。
(衡阳はここ)

 さらに危機は別にも発生していた。車掌の説明によると電気系統の故障で弁当も作れなければ暖房も効かず、お湯すら出ない。社内灯も消えている。もちろん携帯電話の充電もできない。
 このまま乗客全員で八甲田山かという恐ろしい想像が頭をよぎった。しかも中国の列車事情の都合から停車中は基本的にトイレも許されない。トイレさえ徐行運転の瞬間を狙って行くという最悪の状況が午前中いっぱい続いた。ここまで人間の生理的欲求が制限されてしまうととても厳しい。トンネルをくぐれば車内は真っ暗になり、反対方向の線路の架線が突然火を噴いた瞬間も目撃した。不安この上ない状況だ。


 さらに窓の外から遠くの高速道路上で何キロにもわたって全く動いていないトラックの列の姿も目撃した。状況は思ったよりかなり深刻らしく、列車だけの特別な事情ではないらしい。
異国の地のこの状況下で自分自身も言葉の不安もあるし、所持金だってそんなに多くあるわけではない状態で、この先自分がどうなるのか全く想像できなかった。
ただ、他の中国人乗客達の反応は文句を言いながらも思ったより状況に寛容だった。もちろん中国人の気質もあるのだろうが、車掌と喧嘩してもどうにもならない状況は窓の外を見れば明らかだった。
 結局徐行と停止を繰り返し、株州についたのがお昼の12時半頃。この駅は夜中の零時ころに通過予定だった駅で、この時点で既に13時間遅れ。とっくに上海に着いていた時間だった。この駅でようやく電気系統の故障が修復され暖房などは回復したのだが、食事が出来上がるまで仕込みも含めて3時間ほどかかるという。これには朝ポテトチップスをつまんだだけのお腹が耐えられそうに無かったので堪らず荷物の中のビールと干し牛肉のつまみで空腹を凌いだ。この時点でどう計算しても上海着は夜中になる。もう無事に帰れる事以外の全てを諦めるしかなかった。
 



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2008年01月27日 ネットが無料で使える便利な香港中央図書館
業務で香港を訪れた時、自分の会社の事務所があるわけではないので、ネットを繋ぐ場所を探すのに苦労していたのだが、あるサイトで香港中央図書館なら無料で繋げることが出来ると知り早速試してみた。
 スターバックスなど、予め登録すれば有料でネットアクセスできるポイントは香港中にあるのだが、たまにしか訪れない香港でその登録を考えるのは少々煩わしかったのでどこか無料で繋げる都合の良い場所はないかと探っていたところ、この図書館を見つけた。
 備え付けのパソコンも利用できるが、自分のパソコンを持ち込むことも可能。入館時に特別なチェック等も何も受けなかったので旅の途中にふらっと立ち寄ることも可能である。
但し、ネット接続にはPCのプロキシサーバーの設定が必要で、公立の図書館であるため接続できる情報にも制限がある。更にLANケーブルは自分で用意しなければならず、電源もイギリス香港系に多くあるコネクタ端子が3本のいわゆるBFタイプへの変換プラグが必要で電圧への配慮も機種によっては必要である。私はケーブルは持っていたが、プラグは無かったので近くの電気屋で15HK$にて購入した。


 実際、繋いでみるとプロキシサーバーを経由しているせいなのかOutLookExpressを使った、メールサーバーへの接続は必ずしも良好ではなく、メールは受け取れるが送信は最後まで成功しなかった。結局はGmailを使ったWebメールでの対応でこのときは乗り切った。
 また日本語サイトへの接続も繋がったり繋がらなかったりして、必ずしも万能の接続ではない。またMSNメッセンジャーへの接続も結局出来なかった。まあこのあたりは公立図書館という環境を考えれば仕方ないのかもしれない。
 それでも無料でメールなどをチェックできる環境が存在するというのは大きい。一応一人当たり15分間までという利用制限が掲げられていたが私が利用したのがお昼だったので、
気兼ねなく何時間か仕事のメールのやり取りに使用する事が出来た。3時頃になるとさすが図書館というか、学生が増えてきてほぼ満席になりつつあったので、業務上のケリもついたところから退散した。昨日上の制限はあるがうまく使えば便利なスポットである。
 場所は香港島の銅鑼湾で、地下鉄でもいけるがトラムだと図書館のまん前に停留所がある。
   
香港中央図書館のサイト









プロフィール

1971年千葉生まれ。大学時代は水戸で過ごす。
高校時代テレビで見た高泉淳子に影響され演劇の世界に踏み入れ、以後アマチュア劇団で舞台音響専門として過ごす。就職は一般企業にするものの、趣味が高じて休日にブライダルで音響活動を続け500組近くのカップルを見届けてしまう。
自身は無類のクラシック音楽好きで日本時代は年間120本以上のコンサートに通った時期もある。
 また旅好きでもあり、日本47都道府県はもとよりイギリス、フランス、スペインなど舞台を求めて世界を旅した。
 数年前一つの恋がきっかけで中国語を学び始め、上海に渡ってきた。
まったくの新天地で日々悪戦苦闘中。

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