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2013年11月13日 日本土産に目だつ炊飯器
 先週末、日本に所用で一時帰国したのだが、上海に戻って来て浦東空港のターンテーブルで見つけたのが日本製の炊飯器。

 以前から中国人達が日本製のものを好んで買い持ちかえることは知っていたが実際目の当たりにしたのは初めてだった。

 しかも同じ型番と思われるものが数台ターンテーブルを回っていた。

 ひょっとすると、友人同士で日本旅行に行って同じものを買ったのかもしれないし、或いはタオバオなどネットモールで売るための仕入れだった可能性もある。

 まあ確かに日本の米はうまいし、炊飯器へのこだわりも並々ならぬものがあり、中国人たちの現状の食生活を見る限り、あそこまで凝った炊飯器が産みだせる土壌があるとはとても思えない。

 故にどうしても美味しいご飯を食べたい場合は、「外国で買ってくる」のが現実の判断になってしまうのかもしれない。

 でもその炊飯器はメイドインチャイナだったりすることも良くあるのが世の中だったりする。

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2013年10月28日 大気汚染は気候のせいではない
 中国の最近の大気汚染のニュースを見ていて、気になる記述が時々ある。

 それは風が弱いなど気候が要因で、スモッグが街を覆っているという専門家の分析コメントである。

 あたかも気候がスモッグを発生させている一因かのようなコメントとなっている。

 確かに、スモッグを街に停滞させている環境要因はそこにあるかも知れないが、風が弱かろうと強かろうと、大気を汚染している物質総量は変わるわけではなく、汚染物質が汚染を起しているわけで、気候が汚染を起している訳じゃない。

 以前にも書いたが、例えば風が吹いて大気が拡散して北京の天気が晴れあがったとしてもそれは北京上空にあった汚染物質がどこかへ移動しただけであって、汚染物質が消えてなくなって問題が解決したことにはなっていないのは皆が知る通りのはずなのであある。

 それなのに「風が弱くて汚染物質が拡散しにくい状態」だのと言っている時点で、まず環境に対する認識がそのものが間違っているだろうに思う。

 まあ中国で起きているマナーの問題は、全てが環境問題の認識レベルに直結しているような気がしており、街中での便にまつわるマナーや、喫煙や吸い殻のポイ捨てなどは、ゴミとして捨てたり水に流したりしても、やがて自然が土に返してくれるといった古来からの生活様式のスタイルが抜けないという気がする。

 中医学の様な伝統にばかり恋々としているような発想からまだ抜けられないのである。

 しかしながら、既に中国も工業製品が出回るようになり、昔のように無責任に投げすただけでは自然に還ってくれない世の中になっている訳だから、そのことを誰かがきちんと教育すべき必要があるのだと思う。

 つまり、大気汚染が起きたらまず「どこが発生源か」「拡散ではなく浄化する手立てはないのか」を考える思考回路になるべきだろうと思うのである。

 まあ環境認識問題に関しては日本も原発汚染水などを抱えてあまり他国を注意できる立場ではないが、大気汚染に関しては解決法が先進国によって既に道筋が付けられている訳であるから、あとそれに取り組むか取り組まないかだけの状態であるだろうに思うのである。

 くれぐれも風で拡散したしないで一喜一憂してほしくないという気がしている。

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2013年10月10日 抗日戦争ドラマは過激か?
 国慶節に入る前に、しばらく通しで見ていた抗日戦争ドラマがある。

 まあ日本人の自分が何を好き好んで、こういったドラマを見ていたのかは自分でも分からないが、まあテレビをつけた時にたまたま見て、そのまま見てしまったという感じである。

 私が見ていたのは「向着勝利前進」というタイトルで、訳すならば「勝利に向かい続け前進しよう」となるだろうか?

 前半はあまり見てないので後半からである。

 まあ流石抗日ドラマというか、中国軍側の主役はジャニーズ張りのかっこいい俳優の呉奇隆さんで、ヒロインもまた甘婷婷さんという美しい女優さんが演じており、この辺りどうも政治的というよりは、アイドル的配役なのではないかという気がしている。

 対する日本側は、青木少佐(途中で中佐に昇格)というのが最大のヒール役で、青年将校のそこそこハンサムな男だが、やはり中国人が演じており、セリフは両軍とも何故か中国語であり、時々「はい」「ばか」など一言単位で日本語が混じる程度となっている。

 で、まあドラマだから仕方ないがよく言われるように戦闘時の日本兵は非常に弱く、死に方も過激で、結構血が飛んだり手りゅう弾で簡単に吹っ飛ばされたりするし、中国側の弾が当たるとすぐに死んでしまう。
 
 対する中国側も犠牲者はそれなりに出るが、弾はほとんど当たらないし、みな武芸の達人のようで、江戸時代のチャンバラよろしく何十人もやっつけてしまうほど強く、どうも不平等な戦闘能力で描かれているといった印象である。

 これを見ていると、仮面ライダーのショッカー達の気分が良く分かるような気がする。(笑)

 中国側のキャスト級も、台詞がまともにある役は回を追うごとに少しずつ色んな形で犠牲になっていくが、ややドラマチックに描かれ過ぎており、中国側のエキストラ兵が殺される時の対応とに随分差があるような気がする。

 日本兵にも中国兵にも、亡くなった無名の兵の向こうにも家族も友人もいるはずなのに、そこはドラマなので考慮されないようなのである。

 こういった抗日ドラマなどは、日本からよく過激すぎるなどと批判の対象となったりするが、まあパワーバランスはともかくとして、過激すぎるかどうかはいささか疑問はある。

 演出が入って偏っているとは言え、そこに映し出されている内容は戦争の現実であり、日本人が戦争の現実から遠ざかり過ぎている現状が、こういったドラマを過激だと思わせているのではないかという気もする。

 もちろん映像作品に過激な現実を映し出すことばかりがいい事では無いが、戦時中の街の雰囲気など、戦争が起きている時分の、戦地以外の街の様子や人々が意外と穏やかであったとか、偏っていることさえ目をつぶれば抗日ドラマは意外と勉強になる面はある。

 日本ではこういった日中戦争時代を描いたドラマや映画はほとんどないし、あるのは単に個人の生きざまにスポットを当てたようなフィクションドラマだけのような気がする。

 もし日本で日中戦争ドラマを作ったとしてもその表現の一挙手一投足まで中国側から難癖をつけられて、非難ゴーゴーになるのは目に見えてるから、誰も作りたがらないのだろうから余り作られないのだろうという気がする。

 そんな環境に育ってきた日本人の自分にとっては、この抗日ドラマは、あまり気分のいいものでは無いものの戦時中の現実を見る貴重な資料となったような気がする。 


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2013年09月12日 間違いの誕生日を祝う9月28日?
 昨日の9月10日は中国では教師節といって、恩師に感謝する日として定められていたようだが、それに関する不思議なニュースを見つけた。

 この教師節を9月28日に変更しようとする動きがあり、その理由として9月28日は孔子の誕生日だからということらしいのだが、その孔子の誕生日自体が根拠が無く間違っているらしい。

 まあ紀元前の今から2500年以上も前の事だからどの根拠も怪しいといえば怪しく、何が正確なのか自体は全て懐疑的だとは思うが、現在の定説だと紀元前523年の10月9日だったというのが最も一般的になっている。

 それにも関わらず、中国国内では9月28日が孔子の誕生日として一般的に祝われている。

 この9月28日の根拠として言われているのが中華民国時代の1913年に孔子の生誕を記念した式典が行われたのがきっかけとされ、それ以後は9月28日が孔子の誕生日とされているようだが、これだけではどうにも根拠に乏しい。

 では、何故1913年の時点で9月28日という日にこの孔子の生誕式典を行なったのかがカギになる。

 一つ考えられるのが、孔子の誕生日が旧暦で8月27日として伝えられていることである。

 そこで私は1913年9月28日が旧暦の何月何日に当たるのかをインターネットで調べてみた。

 すると見事に興味深い結果が得られた。

 1913年の9月28日は旧暦の8月28日であったことが分かったのである。

 しかも、調べたサイトは計算上得られたカレンダーであるので、実際の設定と異なることもあるとのことなので、政治的な都合などで日付がずらされ1913年9月28日は旧暦の8月27日であった可能性も無くはない。

 まあその日付のズレが無いとしても「8」という数字を好む中国人が式典を28日という日に合わせたということは十分考えられるし、1913年9月28日が大安の日曜日でもあったことから、当時の習慣に日曜という概念がどれだけ組み込まれていないかは分からないが、休みだったという前提に立てば式典を行ないやすい日曜に合わせて実施されただろうことは想像に難くない。

 こうやって状況を整理していくと、1913年の9月28日に孔子の誕生式典が実施されたのは、たまたまその年が旧暦の8月27日の前後に当たっていたというだけで、それ以降も9月28日に孔子の誕生日を祝う根拠は何もなくなっていたことになる。 

 にも関わらず、相も変わらず9月28日を孔子の誕生日だと扱い続けているというのは滑稽でもあり、この国らしい出来事のような気がする。

 定めた人の面子で変えられないのかどうかわからないが、上記の論に立てば8月27日或いは10月9日を孔子の誕生日として決め直してもいいと言う気がするこの誕生日論争である。

 となると教師節も10月9日となるかもしれないがこれは中秋節と国慶節が絡んだ連休政策の意味もあろうことであり、孔子の誕生日という根拠があろうとなかろうと、9月後半に定めたいというのが本音なのかも知れないなという気がする。


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2013年09月01日 1階の買い物の支払いは3階で?
 先日、上海市内の某電気チェーン店でSDメモリカードを買った時のことである。

 まあ本来ならAMAZONなどネットで購入した方が割安でいい物が買えるのだが、プライベートで外出してきて、カメラにメモリカードを入れるのを忘れてきてしまい、写真を撮るのにどうにも内臓メモリだけでは不足するかなと思い、急遽購入することにしたのである。

 SDカード自体はすぐに見つかり、1階で店員にこれを買いたいと伝えると、すぐ購入手続きになった。

 値段にして99元である。

 で、店員はその商品コードをキーボードの手打ちでコンピューターに登録を始めた。

 今時のお店なら、通常バーコード登録による商品管理が一般的になっているにもかかわらず、この店では未だ採用されていないようである。

 IT家電などを扱う電器店にも関わらず全然進化の無い店だなぁと思いつつも、まあこれは以前からの事なので、特に驚くことではなかった。

 しかし今度は支払いの段になって、3階へ行ってくれとなった。

「3階?」

 どうやら3階に収銀台と呼ばれる支払いカウンターがあるらしい。

 中国の従来型の支払い形式を取る小売店では、出納責任者というか現金を取り扱う人間が限定され、店内の一カ所に支払い場所が集約されて置かれており、「収銀台」或いは「収銀処」の名で呼ばれている。

 つまりこの店は3階にその収銀台があるようだ。

 冷蔵庫など大型家電を買うわけじゃあるまいし、たかがSDカード1枚買うだけなのになんと面倒くさいシステムなのだろうと思ったが、渋々と3階までお金を支払いに行く。

 中国のデパートや薬局などでは、このような支払い形式を取っている店がほとんどで、結構小さいお店でも販売担当の責任者から伝票を渡され、収銀台でお金を払って来てくれと言われるのである。

 まあ販売員の不正や偽店員などの紛れ込み、商品の盗難を防ぐためにこういった方法になったようだが、買う側とすると非常に面倒くさく、随分不合理な販売システムであるような気がする。

 ただ中国には昔からあるシステムのようなので中国人達は慣れているのだろうし、やはりお金にまつわる不正というのが一向に無くならないのでこういった旧態なシステムを受容しているのかもしれない。

 しかし1階での買い物を3階まで支払いに行くようなシステムはもう少しどうにかなりそうなものである。

 今時はネットで自宅にいながら気軽に家電が買えてしまう時代であり、私も今回のような緊急な用でなければ、このような面倒くさい販売システムの店に足を運ぶことはないわけで、やはりどこかで進化をしなければこのようなお店は淘汰されてしまうように思われる。

 実際、こういった面倒くさいシステムである原因である故かどうか分からないが、土曜日にも関わらずこのお店はガラガラであり、他人事ながらお店の先行きに不安を感じるような雰囲気であったのである。

 中国ではネット販売店の攻勢に押され、書店を初めとする実体小売店が次々と淘汰されているが、実体店のこういった進化の遅れがさらに拍車をかけているのだなぁと感じさせるのに十分な今回のお店の状況であった。

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2013年08月30日 深夜も放送する中国のアニメチャンネル
 中国のテレビ放送は基本的にスポーツならスポーツ専門と言ったようにチャンネルが専門化しており、総合的に何でもかんでも流すチャンネルは少ない。

 その中にはアニメ専用のチャンネルも幾つか存在し、実はほぼ24時間に近いような形で深夜も放送している。

 これらのチャンネルでは「ドラえもん」や「ちびまるこちゃん」「コナン」と言った日本製アニメも多く放送され、さらにアニメ以外にも特撮の戦隊もののような番組も混じって放送されており、私の感覚で言えば子供向けチャンネルのような印象を受けるが深夜の2時~3時という時間帯にも放送が続いている。

 実はこのアニメチャンネル以外にも日本のNHK教育(Eテレ)のような子供向け番組を専門に扱ったチャンネルもあり、アニメも流されているがこちらは深夜1時に放送が終わり朝まで休止時間帯となっているため、子供向け専門という意味ではこちらの方がやや常識に適っている印象だがそれでも深夜1時である。

 これらの意味するところを考えれば、もちろん「中国では子供を夜中までテレビを見させる」ではなく、「アニメの主要視聴者層に大人も含まれている」という事になる。

 まあ世の中にどんな親がいるか分からないので断定はできないが、深夜までアニメを子供に見させている親は割合いからすれば少ないはずであり、少なくとも表向きは風紀規律に厳しいこの中国という国において、子供向けとして深夜にアニメ放送を流すということは批判を浴びる可能性があり、そういった放送はしないと思われる。

 つまり、その深夜のアニメ放送の視聴者は大人である前提で放送が行われていることになる。

 これはアニメ=子供向けといった偏見が何となく頭から消えきれない自分からするとやや驚きの状態となっている。

 ただ自分自身をふり振り返って見ればジブリアニメやドラゴンボールなどは大人になってから見ていたわけであり、子供向けと決めつけてしまうのは自分自身に矛盾が生じるし、今の時代の風潮から言えば偏見ということになってしまうかもしれない。

 このあたり、中国人全体のアニメに対する見方が一般的にどうなのか中国人に直接訪ねたことがないのでわからないが、日本に一時帰国の際に知り合いの30過ぎの上海人男性によくコミックの購入を頼まれたりするので、少なくとも中国人の大人にも日本のアニメの世界にはまっている人がそれなりの数いるようである。 

 中国人文化の中のアニメの位置などは正直言って私にはよく分からないが、アニメ専門チャンネルが作られ、深夜まで放送が行われるくらい視聴者がいるということだけは事実のようである。


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2013年08月22日 波打つ道路
 普段、上海市内を移動するときはバスを利用するケースが多いが、最近バスの揺れがまた酷くなってきているような気がしている。

 3年前の万博の前後は道路が整備し終ったばかりということもあるのか、それほどひどい揺れは感じなかったが、最近はどうも道路が波を打っているようにバスが上下左右に揺れる。

 そして道路も酷ければ、バスのボディもガタガタ軋んでおり、バスがちょっとスピードを出して飛ばすと椅子がガタガタ揺れるのである。

 バスのボディを支えるサスペンションも柔らかすぎるといった印象なのだ。

 お蔭で、油断して乗っていると物を落としたり体が前へつんのめることさえある。

  波打ち道路ばかりを走っているうちにボディが歪んでしまった可能性はあるかもしれない。


 昨日、バス待ちをしている時に道路の様子を観察してみたが、やはり道路が波打っている様子が確認でき、これがバスの揺れの原因であることがはっきり確認できた。

 まあアスファルト舗装の欠点は舗装の前の基礎土台がしっかりしてないと、こういった波打ち道路を生みやすいことであり、さらに定期的な補修も必要なのだが、どうも上海の道路管理は補修設定期間が長いのか、こういった歪んだ状態になっている舗装を多く見かける。

 最近地方なのでは特に、道路陥没のニュースをよく聞き、色んな理由があるだろうが舗装工事の甘さが道路陥没の一因になっている可能性もある気がする。

 さらに空港へ向かう高架道路などで感じたことだが、あまりにも上下の起伏や強引で無用なカーブが多すぎ、やはりバスの揺れを生んでいる。

 スピード超過防止のためにそういった、道路構造にしているのかもしれないが、バスの運転手はそういった状況をもろともせず、高速で走り抜け乗り心地の悪さを生んでいる。

 こういった道路の状況自体が事故を生んでいるケースは少ないのかも知れないが、やはり乗っていて怖さを感じ、安全のために改善してほしいと思うことの一つである。
 

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2013年08月19日 中国の航空便は半分も定時で飛ばないのは何故か?
 日本の羽田空港が定時出発率で世界一を続けているとのニュースを見た。

 しかも5か月連続で。

 これは世界35箇所の主要国際空港の比較によるもので、羽田の定時運航率は95.04%だそうである。

 しかも日本のその他の空港まで入れると大阪の伊丹空港がもっと上に来て96%、それ以外の日本の空港も軒並み85%を超えるようである。

 まあこのニュース自体はそれほど驚くことではなく、日本にいると寧ろ当たり前のように感じる。

 それに対して、中国の空港のあまりにもひどい状況が目に付いた。

 ニュースの基になっているflightstats.comのデータを拾ってみると
北京首都17.83%、上海浦東20.89%、上海虹橋15.92%、深セン19.21%、南京21.40%、杭州15.18%、広州18.47%、鄭州24.92%、アモイ25.45%、成都25.33%、西安27.89%、大連30.63%、重慶31.01%、青島34.28%、三亜31.26%、海口38.43%、ウルムチ34.28%、昆明36.61% 長沙36.23%、武漢37.7%、
ととても公共交通の定時運航率ではない。

 まあ7月の中国は天候不順で、各地で酷い雷雨の天気が多かったため数字が悪くなっただろうというのを割り引いてもちょっと酷過ぎる。

 さらにエアライン側の定時到着率のデータを見てみると、

 中国国際航空50.47%、北京首都航空48.06%、中国東方航空46.71%、中国南方航空52.96%、中国聯合航空27.55%、海南航空41.97%、上海航空37.76%、天津航空45.09%、廈門航空29.31% 雲南梓鵬航空54.24% 長城航空71.10%、中国西部航空38.88%
となっている。

 ここでちょっと気が付くのは、空港側の定時出発率と航空会社側の到着率に差があることである。

 その理由として考えられるのは、地方の支線空港では比較的定時運行が保たれてい
るが、上記のような中国の大都市の特定空港ではフライトが集中していて、着陸待ちなどにより遅れが出やすい状況となっていることが考えられる。

 さらにそのような大都市空港には上記の航空会社以外にも中小の航空会社が沢山乗り入れており、特に春秋航空や吉祥航空などLCC的に少ない機体を目一杯運用している航空会社もあることから、ちょっとの遅れが沢山の便に影響が出やすいという環境があるのだと思われる。
 
 それにしてもこの定時運航率の悪さには驚かされる。

 日中で何故こんなに差が出てしまうのか?

 普通に考えれば乗客のマナー云々というのが一番大きいのかも知れないが、それではあまりにも答えが単純すぎるので、別の理由も考えてみた。

 そこで考えてみたのが日中の航空会社の数にヒントがあるのではないかということ。

 日本人なら誰でも知っている通り、日本の空はJALとAMAの2社が大きくシェアを持っているため、日本全国ほとんどどこでもこの2社の便が飛んでいる。

 そのため、日本のどこかで天候不具合が起きたとしても、自社の機体を違う場所から素早く融通することが出来るのではないかという推測が成り立つ。

 この点、中国ではあまりにも多くの航空会社が乱立しているため、小さい航空会社も多く、そういった小さな航空会社では遅れや故障が出ても、他の機材を融通するような対応が取りにくいのだと考えられる。

 例えば空港のゲート運営一つとっても航空会社が違えば調整も容易ではないだろう。

 更に日本の航空会社は遅れを回避したり機材変更に対応できるリカバリー体制やカバープログラムを持っているのではないかと推測している。

 だいぶ昔になるが、以前何処かでそういったリカバリープログラムの分厚いマニュアルを読んでいた航空関係者を見かけたことがあり、座席の振り替え方法や運用管理システム上の機材変更など事細かに書かれているように見え、ああこれが日本の空を支えているんだなと納得した記憶があったのである。

 つまり例え一便で遅れが生じても他の便に影響が出ないような体制で予め構えていたり、天候などを事前予測して早めにキャンセル処理をしてズルズルと遅れの状態を発生させないような対応マニュアルが完備しているからこそ、日本の空港は遅れを生まず、世界一を保てているのではないかという気がするのである。

 中国の航空会社の遅延リカバリー体制がどうなっているか知らないが、恐らくそこまでのプログラムを持って運用されているようには到底見えないし、それがあればこんな定時運航率にはならないという気がする。

 やはり乗客のマナー云々だけでは片づけられない差が、日中の航空環境にあるのではないか、そんな気がしている。


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2013年08月13日 老人から水を取り上げるCM
 以前から意味が分からず気になっている中国のテレビCMに、老人から水を取り上げるCMがある。

 この問題のCMは「百歳山」というブランドの水のCMで採水地は広東省の恵州の水のようである。

 CMの内容としては、欧米の街角でこの「百歳水」のペットボトルを目の前に座り込んでいる老人の男性から、ウェディングドレスのようなものを来た若い美しい女性がペットボトルの水を取り上げてしまうような流れになっている。

 まあ水のブランド名が「百歳水」ということで、長生き出来る健康な水という売りのようで、そのためCMとしては、かの老人はこの水のお蔭で長生きしてきており、若い女性がそれを求めるというのが基本設定にあると推測できる。

 まあ良いように解釈すればこのCMは若い女性が「長生きの秘訣」を長生きの老人から盗み学んだという風にも理解できなくもないが、私にはどうも我儘な女性が老人から水を取り上げて「あなたは十分生きたでしょ?」と老人いじめをしているような印象にも見えてしまうのだ。

 或いは、舞台が屋外であることから物乞いの老人から金持ちの女性が水を取り上げてしまう残酷な差別を行なってるような印象すら受ける。

 とにかく、美しい女性に正義があるがごとくの水を老人から取り上げる映像は、どうにも気持ち良くなく、こんなCMを流す神経がちょっと理解しがたいのである。

 美しい女性に男性がデレッとして我儘を許してしまうような設定ならまだマシだが、今回のように強引に取り上げるようなCM映像は、女性の美は社会規範を曲げてもいいんだという印象にも映ってしまい企業のCMとしては良くないとい気がする。

 日本なら恐らく抗議が来そうなこのCMであるが、中国では個人の利益を侵さない限り文句が出ないのかどうか知らないが、結構長い期間このCMは流されているのである。



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2013年08月11日 欽ちゃんの仮装大賞の中国語吹き替え放送
 テレビのチャンネルを回していたら、なんと子供向けのチャンネルで、「欽ちゃんの仮装大賞」が吹き替え版で再放送されているのを発見した。

 もう私が小さいころの映像のようで、少なくとも20年くらい前の映像であることは間違いないだろう。

 出演者のパフォーマンスの動きの映像はほぼそのままだが、それ以外のシーンはかなり端折られてダイジェスト版になっており、さらに司会者の萩本欽一さんの音声は無論の事、出場者の声や審査員からのコメントなども全部細かく中国語に吹き替えされて放送されている。

 欽ちゃんもとっても若いし、審査員の青島幸男さんや岡田真澄さんなど既に亡くなった人も元気で出ており、さらにおなじみの山本監督やアグネスチャンさんなども出ていてとても懐かしいが、音声は中国語吹き替えなので本人の肉声が聴けずちょっと残念でもある。

 この番組は中国語で「超級変変変」というタイトルが付けられてていて、言うなれば「スーパー大変身」といったところであろうか?

 まあ映像で楽しめる内容なので言葉の壁を越えて楽しめるものかもしれないが、時々日本の文化が分からないと楽しめないようなものも混じっていて中国人が理解できるのか心配ではあるが、次々に出てくるパフォーマンスは私が今見てもとっても楽しい。

 まあこれを見ていて唯一の心配は著作権の問題で、許可をとって放送しているのかどうかが気になるが、今時そんな問題は発生していないことを祈りたい。


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プロフィール

1971年千葉生まれ。大学時代は水戸で過ごす。
高校時代テレビで見た高泉淳子に影響され演劇の世界に踏み入れ、以後アマチュア劇団で舞台音響専門として過ごす。就職は一般企業にするものの、趣味が高じて休日にブライダルで音響活動を続け500組近くのカップルを見届けてしまう。
自身は無類のクラシック音楽好きで日本時代は年間120本以上のコンサートに通った時期もある。
 また旅好きでもあり、日本47都道府県はもとよりイギリス、フランス、スペインなど舞台を求めて世界を旅した。
 数年前一つの恋がきっかけで中国語を学び始め、上海に渡ってきた。
まったくの新天地で日々悪戦苦闘中。

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