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2007年10月25日 F(訪問)ビザ「労働者!」はご注意を
 上海で友人が、ビザ不備で働いていたため罰金となり国外退去になった。幸い再入国の権利までは取り上げられなかったらしいが、一万元の罰金と一時国外退去命令である。
彼は以前働いていた中国の会社も、F(訪問)ビザしか申請してもらえなかったようで、それもあって彼は今の会社に転職したのだが、新しい会社では一応Z(就業)ビザの取得は約束されていたようなのだが、会社は前の勤務先でFビザで問題なかったとの認識で、有効期限がまだかなり残っていたこともあり、その会社はそのままビザの手続きをせずに彼を働かせはじめた。
 彼自身は入社後に会社に対しビザの手続きを何度も打診していたらしいのだが、結局延び延びになり、Z取得の手続きをしないまま、この夏に一時帰国し、再入国後はノービザで15日間、そしてL(観光)ビザで一ヶ月過ごし、そしてさらにまたFを申請しようとしたところで、変な申請経歴だぞということで入国管理局の目に留まり御用となったらしい。
 もともとFというのは外国人が商用などで、一時的な長期滞在をする時に申請するもので、例えば建設会社社員が中国の工事を受注した時に監督として一時滞在するような場合に与えられるもので賃金は母国の会社から支払われるのが普通である。


これに対し、通貨を問わず現地で賃金が払われる雇用形態の場合は原則としてZビザが必要になる。
 しかしながらZビザ取得には3000元程度の費用が必要で、手続きが煩わしいのと、現地採用者の定着率が必ずしも高くないので、無駄な出費を抑えたい企業は、採用際にZビザの取得を約束していても試用期間が終わってから申請するなど手続きを渋るケースが多い。
 ひどい場合は友人の以前の勤務先のように1年以上Fビザで引っ張る場合も少なくない。
1ヶ月であってもFビザでの労働は違法であることに変わりはない。3千元を渋ったために1万元の余分な支出である。1万元といえば現地採用の一か月分の賃金に相当する
 目先の支出を渋って、結局大損するのは中国人の失敗するパターンの典型である。
そのパターンで失敗する中国の日本人が最近増えつつある。
中国は経済発展にともない法律関係も世界標準に近づきつつあり、今までグレーゾーンで見逃されていた部分にも規制がどんどん強化されるケースが増えてくる。
 これまで中国だからということで、日本に比べ適当に放置してきた部分はそろそろ見直さないといずれツケがまわってくる。
 




2007年10月16日 日報の効能
数ヶ月前に働き始めた友人が上司から指示された日報作業の中で、日報を書くことで会社の利益や業務の効率化ができるんなら幾らでも協力するが、そうじゃないなら時間の無駄ですよ、わざわざ書いてしまったらしい。
 それが原因かどうか分からないが友人は試用期間で解雇されてしまった。
 彼の言い分だと営業の日報は直接利益に繋がるから必要性は認めるが、彼の仕事は営業ではないので必要でないと感じてたらしい。
 この日報というもの、現在自分も書いていないので偉そうな事はいえないが、営業以外でも決して無駄なものでもない。
 日報を書くということで個人の中の業務整理をさせるという効果はある。書くという作業は物事を整理して書かなければなければ文章として成立していかない。そう、日報は見てもらうというより書く事が大事な作業なのである。


実際上も、報告の意味より仕事の整理の方が意味として重要である。もちろん上司も中身を見ないわけじゃないが、本人が仕事をちゃんと把握できているか、整理できているかを見るのであって、具体的な仕事の中身についてはその後の問題である。何か問題があった時のトレサビリティツールとしての意味合いも当然ある。確かに書くという作業は面倒くさい。でもその面倒くささの分だけ重要な意味はある。
 それを伝えた友人は、その意味を納得してくれて、次の会社で書くように言われたら書くことにすると言っていた。こういう日報を書くという作業は世の中で日常化してしまっているので、ただ指示に従って受動的に書かされている場合も多いが意図を明確に知ればればもっと素直に書くのではないだろうか?これは中国人も日本人も同じことのように思える。
 職歴、経験の浅いものには特にそれを伝えてあげる必要がある。



2007年09月23日 そんなに甘くない就労ビザの壁
先日友人が、就職が決まったので会社で就労ビザを申請したところ認可されなかった。
そのお陰で彼は入社そのものも取り消されてしまった。申請が認可されなかった理由は彼の資格不足であるらしい。彼は学歴が大学中退で、しかも職歴も2年に満たないので資格不足ということらしい。彼は大学中退後、一年間中国に留学をし、その後一時中国の別の会社で働いていたが、そこでは一年近くFビザで働かされていたため、資格不足に気づかず今回の申請で発覚となった。
 彼の語学力自体は確かHSK8級か9級の持ち主でその点では不足はないのだが、やはり中国での外国人就労あたって、大卒や職歴というのは非常に大事らしい。日本でも同じことを歌っているが、自国の労働者の保護が最優先であるため、国にとって有益な外国人しか就労を認めないことになっている。むやみやたらの入国を認めないためだ。
 その線引きが学歴や職歴となっている。
上海には大勢の日本人がいるのでつい忘れがちだが、上海は外国なのである
 まあ彼には厳しいようだが外国で働くということはそんなに甘くない。彼には周りからいろんな手が差し伸べられているので変則的な形で中国に残れそうな気配だが、まだまだ厳しい時間が続くであろう。外国はそんなに甘くない。



2007年09月20日 消えたフリーペーパーが復活?信用を取り戻せるのか?
5月に忽然と姿を消したフリーペーパーが復活の計画を立てているらしい。
約二年続いた週刊媒体だが今年になってある地域に許可番号なしで発刊したため、指摘を受け発行を自粛していたらしい。「らしい」というのは当時の内部の人間にも詳しいことは知らされていないので本当のところははっきりしない。某ホストクラブの事件が影響してとも言われているが、どうやらカモフラージュという話である。
 その媒体は5月に発行停止になった時に、直後に名前を変えて二週間後に再開するという話もあったのだが、結局何故か取り止めになって、その取り止めが決まった日に社長が会社解散を宣言し、働いていた社員はほとんど会社を離れることになった。法律上の30日前の猶予期間もなく即日解雇である。元々報酬の面や社会保障の面で良い境遇ではない彼らの多くは、ビザでさえFだったようであり、そのまま長く中国に滞在することもままならず半分が帰国した。


 これで二年続いたその媒体の歴史が完全に潰えたかに思われた。ところがである。
何と、この社長は数週間後に媒体再開の準備を始める。元の媒体の解散宣言の舌の根も乾かないうちにである。元の社員にも声をかけたらしいが、辞めた日本人は誰も戻って来なかった。それはそうである。解散宣言を受け当時の広告主に媒体廃止の話をしたばかりの状況で、再開すると言われても広告主や読者に対して、何故再開できるのかの理由の辻褄合わせが出来ないからであろう。そこの社長は、国籍は日本らしいが、考え方はどう考えても生粋の中国人である。
 元社員からも、停止から再開までの期間が短すぎることもあり、つい先日解散したばかりの会社が、何故一ヵ月後に媒体発行を再開できるのか、彼らを辞めさせる必要があったのかという声が上がったが、そんな矛盾をもろともせず、とうとうその社長は7月に週刊媒体の発行を開始した。以前とは違った形の冊子形式の媒体となったが、元いた編集部員も既にいなくなっていたため、内容的にボリューム不足は否めない状況での再開となった。広告数も元の1/4程度しか獲得できなかったようである。しかもその多くは、見る限りほとんど中国人経営のお店のようだった。再開媒体は雑誌の紹介が多かったので、日本語の活字に飢えている人には好意的な目で見られることもあったが、元の媒体の見る影もない状態はやはり評判は高くなかった、というか、それ程話題にもなってなく元の媒体の見る影も無く寂しい限りの状況であった。


そんな状態がこの夏続いていたが、結局広告数も伸び悩み赤字を抱えることになったため、その社長はまた状況打開のために媒体形態を変えることを決断したらしい。
中国人ラオパンは決意が早いというか我慢が足りないというか、とにかく気が短いようで中身を充実させていくとか言うことにはどうやら興味が無いらしい。日本人から見れば、形で読者がつくのではなく中身に読者がついてくるのだと思うが、、、。
 一般的に日本人が中国人を信用できないと思う大きな理由は積み重ねや流れを無視し、今起きていることだけで判断するからであろうに思う。過去にコロコロ方針が変った人は未来もその場の都合でコロコロ方針を変えると推測できるから、今目の前にどんなにいいものを見せられても未来を信用できない。中国人はその場その場を大事にする傾向があり、過去がどうだとかと未来がどうなるかというより今を基準にして動いてしまう傾向がある。
 

それ故に中国人の社長や広告主たちは過去に関係なくその場だけを判断して再開媒体への広告掲載や発行活動ができるのだと思うが、しかし日本人はそうはいかない。過去の積み重ねや未来への信用を非常に気にする民族文化である。しかも一度失った信頼を取り戻すことは非常に難しく、ゼロから信頼を積み重ねるより難しいように思う。日本人への信頼回復はひとえに日々の積み重ねにつきると思う。最近毎日仕事をしながらそのことは非常に強く感じるようになった。
今度新たに登場する媒体が、過去に失った日本人の信用を本当に取り戻せるのか、しばらくは高みの見物で様子を見て行きたい。



2007年09月18日 目的地は大体決まっている
日本の本屋の旅行ガイド系のコーナーの多くは出版社別に並んでいて、特定の地域のガイドブックを見比べるのに苦労する時がある。そのほうが並べた時に背表紙がそろって見た目にはきれいなのだがこれは購入者にとっては、探しずらい並べ方である。
 出版社からすれば、日本各地や世界各地のシリーズを並べて発行エリアの広さを強調し情報力のノウハウを強調できる。日本や世界各地の地名が並ぶことによって旅行意欲を喚起されるという狙いもあるかもしれない。
しかし旅行者はガイドブックを買いに来た時点で、行き先そのものはほぼ決まっている場合が多いであろうに思う。つまり買いたいエリアは決まっており、あとはどれがいいのか見比べる場合が多いように思える。
 幸いなことに地元の本屋では写真のようにエリア別に本が整理されとても本を探しやすい。(上海蘇州便利帳もちゃんと並んでる♪)
 物を売るとき、ともすれば売る側の論理を押し付けてしまう場合があるが、本当は買う人の視点に立たないと本当に売れるものも売れなくなる。つまりガイドブックを買うときは目的地は大体決まっている。それに気がつくことが大事である。




2007年09月10日 お茶くみは礼儀正しいロボットに?
これはいわゆる江戸時代にあったお茶くみ人形を、現代用に組み立てキットとして復元したものらしい。お茶を運び、湯飲みを取り上げると止まり、飲み終わって戻すとお辞儀をして、すり足で帰っていく。江戸時代からこんな複雑なロボットをつくった日本人の技術には驚くべくものがある。もちろん電気など使わないゼンマイ仕掛けである。
更に、この人形が凄いというか感心するところは、単に物を運ぶ機能だけでなく、日本人の「作法」をわきまえて動いているというか、それをやらせているところにある。お辞儀、すり足」といった日本的作法を含んで動いているのである。
 現代のロボット技術進歩は目覚しいが、こういう気遣いのロボットは見かけない。
技術的には、やらせればできることではあると思うが、その気遣いをするかどうかである。
 中国の技術の進歩も目覚しいところがあるが、日本人特有の気質としてこの気遣いの精神を大事にしていけば、中国にはいつまでも抜かれないでいられる気がする。

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2007年08月12日 オリンピックに期待すること
先日の8日、オリンピックまであと1年の式典がTVで報道されていた。
つまり北京オリンピックは2008年8月8日の8並びの日に開幕するのだ。
中国人にとっては大変縁起がよい日ではあるのかも知れないが、北京のこの時期の気候を考えれば参加する選手にとっては迷惑な話だ。8月の北京といえば酷暑の真最中である。
 屋外スポーツに限らず選手のコンディションや、はたまた観客の健康にも大きな影響を与えること必至である。オリンピックを取り巻く環境が変わっているとはいえ、スポーツに最適な秋を選んだ東京の時とは大違いだ。もっとも最近のオリンピックはずっと7~8月に行なわれているのでスポンサーの影響か大きく働いているとも考えられるのだが。
 中国に住む日本人として、今回のオリンピックを迎える中国に目指して欲しいことは、
中国のメダルラッシュではない。全ての国の参加選手と観客を平等に扱い、フェアな運営をして、ホスト国としての面子を果たして欲しい。決して自国開催の地の利を自らは必要以上に望まないことだ。恐らくこれらは中国が一番苦手とする領域だが、そうなってこそ中国は世界から大人の国として認められるのであって、本当の意味でオリンピック開催国の名誉を与えられる。


本当のことを言えば、個人的には本当は世界中から国家概念など無くなってしまえば世界が平和になるのではと思ってたりするのだが、国家の名誉というものがその国民の価値観を成長させる手助けになるのであれば、オリンピックが単なるスポーツの祭典に留まらず、人類の文化発展の礎のために国家という概念がよい影響を与えてくれることを大いに期待したい。




プロフィール

1971年千葉生まれ。大学時代は水戸で過ごす。
高校時代テレビで見た高泉淳子に影響され演劇の世界に踏み入れ、以後アマチュア劇団で舞台音響専門として過ごす。就職は一般企業にするものの、趣味が高じて休日にブライダルで音響活動を続け500組近くのカップルを見届けてしまう。
自身は無類のクラシック音楽好きで日本時代は年間120本以上のコンサートに通った時期もある。
 また旅好きでもあり、日本47都道府県はもとよりイギリス、フランス、スペインなど舞台を求めて世界を旅した。
 数年前一つの恋がきっかけで中国語を学び始め、上海に渡ってきた。
まったくの新天地で日々悪戦苦闘中。

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