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2013年03月03日 ローソンに弁当が無い!工場が改造中??
 昨日今日と近所のローソンに弁当が配達されていない事態が勃発している。
 いつものお弁当コーナーには張り紙がしてあり、工場が改造中なのでお弁当の販売がありませんとある。
 全部のローソンで欠品しているのかどうかは知らないが、私の近所の複数のローソンで弁当が欠品していた。

 お弁当のないコンビニなどコンビニとしての価値が半減というか、ほぼ価値を失っているとも言え、かなりの異常事態だ。

 まあ肉まんなどのファーストフードは辛うじて売っているが、これでは客足はあまり稼げまい。

 恐らく張り紙の言い訳は単なるお客向けの建前であって、実態はもっと深刻な別の状況が発生しているに違いない。

 当たり前の話だが上述の通りコンビニにとって弁当は看板商品なので、予め分かっている弁当工場の改造なら、別の仕入れ先を予め手配するなどの対応が可能だからだ。
 
 それが欠品の状態になってしまったということは恐らく、対応策が立てられない程に急に状況が生じ、欠品にせざるを得なかったということだろう。

 例えば、衛生管理などについて当局の指摘を受けて弁当工場を停止するような事態があったとか?
 或いは日系のコンビニということでこの日中関係の悪化の影響を受けて急遽取引を停止されてしまったとか?
 或いは春節明けで弁当工場の人員確保が出来なかった、或いは大気汚染関連で急遽排煙対策を要求されたなどなど、中国ならではというような理由が幾つか想像できる。
 
 まあちょっと前ならローソンは中国側の商社の資本もかなり入っていたから、多少の事では大打撃を受ける前に融通を効かせることも可能だっただろうが、現在は日本側で株を買い直してしまったようで、完全に日本主導の企業となっている。

 こういったところが欠品の事態を回避できなかった一つの要因でもあると考えられ、寧ろ嫌がらせを受けてもおかしくない状態となっていたわけだから、今回のようなとんでもない事態の発生は何となく理解できないでもない。

 この点で他の日系のコンビニは台湾経由で資本を入れており、名目上は台湾の資本の会社として中国に展開しており、日本からの直の投資よりはリスクが少ない状態だと思われる。

 いずれにしても、この弁当無しローソンの状態は何時まで続くのか、しばらくは観察が必要な事態だと思っている。
 



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2013年02月28日 日本人と中国人の時制感覚のずれ
 日本人と中国人で物の考え方が圧倒的に違うなというのは時間軸の捉え方のような気がする。

 中国語にはよく過去形がないと言われ、英語のように過ぎ去った動作に対する表現がうまく出来ないと言われる。

 動詞の後に「了」をつければ過去形になるように思われている人もいるが、これは正確でなく「了」は動作の完了を意味する完了形であって、過去形のように使うことはできても正確には過去形ではない。

 何故なら未来のことでも「了」をつけて未来完了形的表現をすることが出来るからである。

 そういった中国人たちの感覚の中にも日本人と同様に「過去」「現在」「未来」というカテゴリはやはり存在し、まあ基本的には意味もほぼ同じようなのだが、実は日本人と中国人ではその言葉の範囲がだいぶ違う気がする。

 中国人にとって過去とは、現在ではない過ぎ去った時間の全てであり、未来とは現在ではない未だ来てないこれからやってくる全ての時間ということのようだ。

 この「現在ではない」というのが中国人の時制感覚というか考え方の基本を捉える上で一つのポイントとなり、つまり現在以外は全て過去か未来であり、現在との関係を特に必要としないのが中国語と中国人の時間感覚であり、現在に直接影響するものは全て「現在」なのである。

 これに対して日本語においては「過去」というと実は時間軸上のある特定時期を指している場合が多く、同様に「未来」と言えば時間軸上のある特定時期を指している場合が多い。

 何年前とか何年後とか、数字そのものははっきりせず漠然としたものであっても過去や未来という言葉にはある範囲が意識されて存在する。

 そして、日本人にとって現在とその特定の過去や未来の時期との間には「時間」が存在し、その時間の間には「変化が存在する」ことをきちんと意識するのが日本人の感覚で、日本人の場合は「過去から現在」「現在から未来」といった具合に時間の流れを非常に大事にする。

 特に過去に発生したことが現在に影響する場合、日本人は現在までの流れがどうなっているかを重要視し必ずしも現在に固執しないが、中国人たちは過去の流れはどうでもよく現在のみに固執するのがおおよその彼らのスタンスである。

 よく中国側から日本に対して歴史問題がふっかけられているが、あれは中国人達が現在において過去の事象を持ち出すことにメリットがあるから持ち出すのであって、過去の問題と言いながら実は現在の利益のための取引材料になっており、中国人そのものは過去にはあまり興味がないのが本質のような気がする。

 日本人にとっては、その過去(例えば戦争中)から現在までの時間の流れを見てもらえば、いかに日本人が過去を反省し真面目に平和に取り組んできた面があるかは理解できるはずだとアピールしたいところなのだが、上述のように途中の流れはどうでも良いのが中国人で、現在でもそのネタが使えるなら使って圧力をかけてくるのが中国人達である。

 未来に対しても同様で、日本人はある未来に向かって動いていることが重要で、未来のある時間まで現在の状況が続くこと(例えば勤務)を前提に、分割払いの約束などをすることができるが、中国では原則未来は信じておらず、信じられるのは現在だけのようで現在確定できる範囲でしか取引しないのが中国人達の習慣である。

 契約時点でどうかというよりも未来のことは未来になったときに判断されてしまう故に、物の取引は現金主義・物々交換が主流でどうなるか分からない未来に対する信用取引はなかなか浸透しない

 こういった日中間の時制感覚の違いは日常ここで生活して大分慣れてはきたが、やはり時々戸惑うことがあり、乗り越えにくい日中間の壁の一つである。

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2013年02月27日 虹橋空港と虹橋駅の導線の悪さ
 最近気が付いたが、虹橋空港と虹橋駅は同居しているメリットが少ない気がする。

 虹橋駅と空港は同じ場所にあり建物が繋がっている割には内部構造的にはその移動導線があんまり便利とは言えないのである。
 まあ一緒の場所にあるだけで便利と言えなくもないが、悪く言えば一緒にあるメリットは近いということだけになっている。

 例えば、航空機→鉄道の場合、国内線なら1階の到着ロビーから地下鉄1駅分の距離を移動してエスカレーターで3階レベルに上がる必要がある。

 歩いていけなくもない距離だが、荷物を抱えた旅行客を想定すると徒歩を強制するには微妙な距離で、わざわざ地下鉄に乗るならば建物が繋がっているメリットは消え失せてしまう。

 さらにもっと需要の主力がありそうな国際線から高速鉄道への乗継ぎに至っては、徒歩移動は絶対無理で、無料シャトルバス&徒歩移動か地下鉄での移動が必須となり、空港と鉄道駅が同居しているメリットは完全になくなっている。

 逆もまた然りで、鉄道から航空機への乗継ぎもまた地下鉄1区間分の水平移動を経て、エスカレーター利用で地下1階から2階或いは3階の出発ロビーへの垂直移動があり、乗継専用ルートなどは特に見当たらない。

 結局市内から地下鉄などで来た人と同じルートを使わされるので、空港と鉄道駅の建物が同居しているメリットはここにもない。

 その市内との各交通機関への接続もまた微妙で、空港から地下鉄の乗り場への移動もやや微妙な距離があり、完全な垂直移動でもない。

 バス乗り場も到着ロビー前などの一番便利な場所は確保させてもらえず、水平垂直の両方の移動があり、それほど便利とは言い難い面がある。

分かり難い乗り換え移動の図解
 唯一便利になっているのは、マイカーやタクシーで乗り付ける場合のみで、空港も鉄道も出発ロビーにすぐ入れる場所に車止めがあり、到着ロビー前には唯一タクシー乗り場のみが最短距離で存在する。
 
 結局は公共交通機関との接続に関しては優先度が低いのがこの空港と駅ということになっている。

 虹橋ターミナルは、航空、鉄道、地下鉄、バスを集めた一大ターミナルということになってはいるが、結局は一番裕福そうなマイカー族やタクシー利用者を優先しているこの導線は、格差的なこの国の社会事情・交通事情を表しているとも言えそうである。

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2013年02月23日 皿を犠牲にした料理
 中国の料理というのは高級な宴会料理を除いて、一般的なお店で食べると皿や器が貧弱というか貧粗な印象がある。

 酷い物はステンレス皿、まあちょっとマシなやつだと樹脂の皿になるが、何度も暑い油料理を載せられ、粗いスポンジでゴシゴシやるものだから皿に傷がついたりして薄汚れた皿の料理が出て来ることが良くある。

 まあ私も中国が長くありつつあるので、そういった皿や器にもだいぶ慣れっこになったが、先日そういった器の貧弱さの究極のような料理を見つけた。
 
 今回見つけたのは中国版の吉野家ともいうべき「真功夫」というチェーン店である。

 頼んだ料理は酸菜鹵肉饭というセット料理で31.5元だった。

 そこでお盆に乗って出てきたのが写真のようなアルミ皿の料理である。


 渡された段階で、既にアルミホイルの蓋がされており、まるで航空機の機内食の様相だったのだが、蓋を開けてみると皿もアルミ皿だったのである。

 これにはちょっとびっくりである。
 店内をよく見るとレジの後ろの陳列棚は保温棚になっていてアルミの蓋を被った料理が沢山並べられていた。

 どうやらそこから注文のセットごとに必要な料理を取って組合せてお客さんに提供しているようなのだ。

 スープまで同様のアルミお椀に入って出てきた。

 確かにこうやってアルミ皿に入れておくことによって伝熱効果の面では抜群ともいえ、予め小分けに作っておけば、暖かい状態で客へ提供することは可能だ。

 実際食べてみると非常に温かく、味もそこそこいける味になっていてこの価格帯の物としては上出来とも言える程だった。

 されど、このアルミ皿である。
 
 これが飛行機の機内食だったらいい味だったと手放しで褒めるのだが、今回地下鉄駅構内の店で、準ファーストフード的とも言えるお店であったとはいえ、一応店舗内で食べる食事なのに、このアルミ皿は無いだろうと感じだった。

 温かさのために、皿が犠牲になったとも言えるが、それがOKになってしまうのがこの中国なのかなぁと、改めて中国と日本の認識の違いに驚かされる今回の料理だった。

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2013年02月22日 9号線は遅すぎる?
 先日野暮用があって松江方面に赴いた時に地下鉄の9号線に乗ったのだが、かの路線はどうも他に比べスピードが遅いような気がした。

 車両自体はもっとスピードが出せるはずだと思うが、どうにものんびりしている。

 日本の通勤電車の半分くらいのスピードで走っている印象である。

 これがもう少し早ければ、松江までスピーディに移動できそうなのもので、そんなに時間がかからないんじゃないかと思うが、今回かなりゆっくり走られたが故に相当時間がかかった印象となった。

 こちらはなまじっか日本の通勤電車のスピードを知っているだけにちょっとイライラしてしまう。

 まあこの日たまたま遅かったのかもしれないが、その日に事故などもなかったはずであり、通勤時間帯でもなかったので特別遅くなるような要因は考えられず、とにかく遅いなぁという印象だった。

 気になってネットで調べてみると、9号線の車両は最高時速80キロとあるが、どうもそんなスピードが出ていたような印象はない。

 感覚ではせいぜい50キロ程度である。

 それに加えて上海の地下鉄全般に言えることだが、車両の加速性能とブレーキ性能はまだまだ日本の車両のレベルには達していないようで、停車や発車が非常にダラダラという印象がある。

 特に出発時の加速性能はともかく、駅に停車するときの減速カーブはかなりダラダラでブレーキ性能には雲泥の差がある気がする。

 専門的なことは分からないが、山手線や日本の地下鉄の加速・減速に比べると大分差がありそうだ。

 上海の地下鉄は、技術的にはその基礎は海外からの輸入モノであり、最近では国内で独自生産しているとはいうものの、本当の意味で基礎技術を持っているわけでは無いだろうから、今この状態だということは、ここからの改善というのはきっと独自では容易に進まないに違いない。

 故に9号線は当面遅いままのような気がする。

 せっかく渋滞知らずの鉄道なのにこれではちょっと勿体ない気がしてならない。

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2013年02月16日 ポスターの中国品質な貼り方
 昨日、某デパートの某ブランドショップ店の前を通りかかった時に店の外側の大きなポスターを目にした。

 なんか変だなと思って注意してみると、写真のようにきちんとボードに貼られておらず、空気が入ったりしてシワが出来ていた。


 「うわ、この作業ちょっと酷いなあ」

 とその状態に閉口してしまった。

 日本ならこんな作業は絶対にOKにならず、業者を呼び出してやり直し作業になること確実で、もしやり直しをさせなかったら今度は店の店長のほうがクビになるか叱責を受けるだろう。

 ひょっとすると最初は綺麗に貼られていて、徐々に紙が歪んだのかもしれないが、それとて気が付かなければならず、言い訳にならない。

 まあこのショップは誰もが知る若者向けの某ブランド店なのだが、そのネームバリューのある店でさえこの状態であることはちょっと驚いた。

 どのお店もこういう状態であると言う事は無いと思うが、ブランドバリューから言えば一店舗足りとてこんな状態のポスターが掲示される続けることが許されるわけじゃないだろう。

 業者が甘いのか、店長が甘いのかよくわからないが、ブランドショップは増えてもこの辺りはまだまだ「中国品質」からは抜け切れないなぁという印象である。

 この辺が改善しなければ、本当の意味でのブランドは成立しないのである。

 と、すぐ隣の店の天井を付近を見るとペンキの仕上げが汚く残っていた。

 「うーん・・・><」

 いずれ進歩して欲しいものである。



2013年02月09日 隣の喧嘩
 春節の大晦日だというのに天気が悪いせいか、路面が湿っていて湿気ているのか、夕方になっても窓を閉めている限りにおいては、まだあの嵐のような花火はきこえてこず静かなままである。

 その代り隣の住人の夫婦喧嘩がヒートアップしているのが壁を通して聞こえてくる。

 旦那がどなり、奥さんも吠えている。

 両方とも顔を知らないし、いつ引っ越してきたのかも知らないから本当に夫婦かどうかも良くわからない。
 まあ男女の喧嘩であることは確かである。

 明日は春節だというのにと思ったが、まあ爆竹よりは平和というものか。

 口喧嘩で済んでいるうちは、他人が気にするものでもないが、まあ平和でいてくれたほうがやはりこちらとしても安心する。

 明日から新年、私にも隣の夫婦にも新年には新年の風が吹くことを信じたい。

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2013年02月08日 中国製PCはマルウェアをプリインストール?
 先日ある件でネット検索を行なっていたら驚くべき記事を目にした。

 その記事とは中国で生産されたパソコンに出荷時にすでにマルウェアがインストールされていた機械があったというのだ。
 記事のURL http://www.computerworld.jp/topics/563/204871

 マルウェアとは「悪意のある不正ソフトウェア」といったような意味で、これらがパソコン内に寄生することによって、外部からの遠隔操作などが可能になり、例えば成りすましのダミーとしてそのパソコンを利用し、他のパソコンやサーバーに攻撃仕掛けることが可能になる。

 昨年もこのマルウェアによって、「遠隔操作ウィルス事件」が発生し、ウィルスに感染したパソコンから犯行予告が書き込まれたなどの事実が発覚し大きな社会問題になった。

 通常これらのマルウェアはユーザーのインターネット閲覧行為やメール配信などによって拡散されていたと考えられていたが、今回の発覚は工場からの出荷時にインストールされていたというもので、通常出荷後にインストールされるセキュリティソフトでは発見できないという非常に深刻なものとなっている。

 そしてこの事件のさらに深刻なところは、このマルウェアがネット上の感染ではなく、工場の生産ライン上で意図的にマルウェアを仕込んでいたという状況が否定しきれないところにある。

 つまりサプライヤー自らマルウェアを潜まさせていた可能性があり、マルウェアを「悪意のある不正ソフトウェア」と呼ぶならば、サプライヤーのこの行為はまさに「悪意のある行為」に他ならない。 


 またこれが単なるある個人によってもたらされてものなのか、組織的に行われたかによってもその意味が大きく違ってくるので、どうにも見過ごすわけにはいかない非常に大きな問題となっている。

 これらの事件は昨年9月に発覚し、当時の日本や世界のPC関係業界では大きなニュースになっていた様だが、当の中国に住む我々日本人にとっては、この記事が掲載された時期はかの反日デモの真っ最中で、とてもPCのマルウェアなどに気を配れるような状態ではなかった。

 故に、きっと多くの中国在住の日本人がこのニュースを見落としていたと思う。

 しかし、こうやって改めてこの事件を知ると、これが事実であるならば非常に深刻な問題となって我々の生活やビジネスに襲い掛かってくることになる。

 つまりパソコンの購入に日本製は高いなどと言って、うかつに中国製のパソコンを買って使用すると知らぬ間にネット犯罪の片棒を担がされたりする可能性があり、あるいは無意識のうちに国際問題の担い手になってしまうかもしれないことになるからである。

 今回このニュースを知って改めてこの国の恐ろしさを知ることになり、とてもじゃないが今後中国製のPCやアプリケーションソフトは絶対買えないなと感じた。

 当然だが同僚の中国人達は中国製の無料のセキュリティソフトや国内専用のブラウザなどを当たり前のように利用しているが、外国人の私は今回それらを信用して使用しようとは思えなくなったのである。

 個人の情報が監視される程度ならまだしも、犯罪の片棒を担がされたのではたまらないからである。

 とはいえ現状ではタブレットPCやスマートフォンなど、ブランドは日本や欧米のものであっても生産地が中国製であることを避けるのは非常に難しい状況になっている。

 今回の事件がどこまで究明されるか分からないが、やはりものを買うときは生産地まで確認して、日本製で揃えられるものは可能な限り日本製で揃えたほうが安心なのは確かの様である。

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2013年02月04日 銀行の番号札も偽造防止措置
 先日のキャッシュカード行方不明の件、結局色々都合がつかず銀行にたどり着いたのは今日になってしまった。

 本来はまずカードを止めるのが常道なのだが、残高が少なかったため被害に遭ったとしても盗まれたことが実際に確認されない限り、カードを止めるのは避けたかったのである。

 何故ならカードを止めると、カードの再発行が確定的になり自動的にカード番号が変更になってしまうからである。

 そう、日本人の常識では考え難いことだが、中国では銀行のキャッシュカードを再発行すると銀行口座の番号も再発行となり変更されてしまうのである。

 もちろん預金はそのまま移行されるが、これは盗難に限らず破損による再発行でも同様の措置が行われる。

 これは知らないと大変な事態を招くことになる。

 以前、カード表面のフィルムがはがれかかったので気軽に交換をしてもらったところ、番号が変更になったことが気に付かず、職場からの振り込みがエラーになり大慌てになった。

 まあ、そんなこともあってカードの再発行は最終手段にしたく、被害の可能性の天井も知れていたので慌てた行動をしなかった。

 思い起こせば、置き忘れた当日に正体不明の自動電話がかかってきており、その時は変な売り込みかと思ってすぐ電話を切ってしまったが、あれが自動通知システムの連絡なんじゃないかと後から気づき、故にカードは盗まれていないという確信めいた自信があったのである。

 そして今日、パスポートを持ってまず口座のあるカード発行店舗に行ったところ、しばらく順番待ちで待たされたが、確かにATMで取り忘れていることが記録されていたことが確認された。

 まずは一安心である。

 ただ、私の直後に利用した人が私のお金を引き出した後にATMに敢えて故意に置き忘れをした可能性も捨てきれないから、金額の被害についてはこの時点で100%安心できるわけではない。

 そして肝心のカードの現物だが、行員によれば私が置き忘れたATMのお店で保管しているので取りに行ってくださいと言われた。

 ああ、そうなんだ。

 まあ当然といえば当然だが、ちと面倒くさい。
 仕方なく、すぐその支店に移動する。

 そして、再び10分ほどの順番待ちを経て、少々の書類を書かされたが無事カードが手元に戻ったのである。

 残高も減っておらず、どうやら被害はなかったようである。

 覚悟をしていた分だけ得したようなほっとする気分になった。

 ところでこの順番待ちの際に気が付いたのだが、中国の銀行も日本と同じように番号札を渡され、電光掲示板の表示に従って窓口に行くシステムになっており、この方法はかなり以前からどこでも採用されていて珍しい物ではなくなっていたのだが、最近では呼出し番号が目的別に分類され、アルファベットの頭文字が付くようになっていた。

 ところが今回これ以外に驚くべきものを発見した。

 実は番号札の中央部になんと「排隊検証碼」という番号が付加されていたのである。

 ようするに、この番号札が本物かどうかを検証するためのランダム番号がこの番号札に印刷されていたのである。

 つまりこれの意味するところは、この番号札を偽造してちゃっかり割り込みで銀行の手続きを行なおうとしたやつが過去に大勢いたことを意味し、トラブルが多発していたということになる。
 つまり、その対策としてこの番号が印刷されることになったと推測できる。

 まあ銀行の時間待ちは確かに非常に面倒ではあるが、それにしても番号札の偽造とは、驚きである。

 偽造大国とは知っていたが、お金だけでなくこんな番号札まで偽造するとは、今更ながら中国人達の根性を思い知らされるこの番号札である。

 キャッシュカードの番号変更といい、この番号札といい、中国の過去のふとどきものの歴史がここに現われている。 

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2013年02月02日 汚染の大気はどこへ行った?
 今週に入ってすっかり大気汚染の状況が改善し、ニュースが鳴りを潜めた感じだが、あの汚れた空気はどこへ行ってしまったのだろう?

 上海に住む私にとっては空気の状況が改善されて確かにありがたい話であり、北京市民にとっても同様のことだと思う。

 しかしこれは天候がちょっと変わったというだけの話であって、あれだけあった汚染物質は目の前に見えなくなっただけで、分解されて無害になったわけではあるまい。

 つまり汚染物質が風に飛ばされて、北京や上海から何処かへ移動し拡散されたというだけの話であって、空気が飛んで行った先に又溜まっているか、地球全体の大気に拡散され地球全体の汚染が進んだ、或いはどこか広く地上や海に落ちたのであって汚染物質そのものは無くなっていないのが現実だと思う。

 つまり風という状況が目先の状況をちょっと助けてくれただけで、根本的には何も変わっていないことになる。

 そういえば南京で人工的に雨を降らして空気の状況を改善しようとしていたという話を聞いたことがあったが、
 「それって、雨になって地面に落ちたら今度は地面が汚染されるんじゃないの?」
とその場しのぎな対応をおかしく思ったことを思い出した。

 雨で目の前から汚染物質を失くしても、汚染を排出する状況を改善しない限り、また同じ状況は天候次第でやってくることには変わりない。

 そういう状況であるにもかかわらず、どうも世間の雰囲気は「良かった良かった」になっているような気がする。

 「風が吹いて空気が入れ替わって大気が改善した」

 それでは済まないであろうに思う。


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プロフィール

1971年千葉生まれ。大学時代は水戸で過ごす。
高校時代テレビで見た高泉淳子に影響され演劇の世界に踏み入れ、以後アマチュア劇団で舞台音響専門として過ごす。就職は一般企業にするものの、趣味が高じて休日にブライダルで音響活動を続け500組近くのカップルを見届けてしまう。
自身は無類のクラシック音楽好きで日本時代は年間120本以上のコンサートに通った時期もある。
 また旅好きでもあり、日本47都道府県はもとよりイギリス、フランス、スペインなど舞台を求めて世界を旅した。
 数年前一つの恋がきっかけで中国語を学び始め、上海に渡ってきた。
まったくの新天地で日々悪戦苦闘中。

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