今日、たまたま浦東のレストランで食事をしたので、その帰りにふと目の前の東方明珠塔を見上げたところ、どうも何かに似てるなぁと感じた。
高い支柱の先に球体の物体がのっており、そこから伸びた支柱の上にさらに球体が乗っている形。
天候が悪かった今晩は、その更に上の塔が見えず、球体の底が最上部のように見える。巨大な建物ということもあり、球体の部分は下から見上げると完全な球体ではなく、若干球体を押しつぶした饅頭型のような形に見える。さらにその球体の周囲に帯を巻いたように展望客用にガラス窓があってそこだけ色が違う。
うーん、この見上げた角度とあの巨大な球体、、、なんであろう?
「あ、カリン塔だ」
そう、あのドラゴンボールに出てくるカリン塔のことである。
森の真ん中に天高く伸びる塔が聳え立ち、その上に猫の姿をしたカリン様の住む宮殿があり、さらにその遥か真上に神様の宮殿があるというあのカリン塔である。
この東方明珠塔も大地から天に向かって塔が伸び、その上にカリン様の宮殿のような球体の展望台がある。その上の柱の先にも神様の宮殿のような球体が見える。
柱こそ3本あり、根元には斜めの支柱が存在してオリジナルとは違うが、球形の物体が柱によって重なる構図はまさにカリン塔を凝縮したような建物である。
ま、まさかこの東方明珠塔のデザインはカリン塔をパクった?パクリ商品天国の中国だけに、冗談とも思えないような自分の推測にちょっとドキッとした。
いま世界で一番勢いのある上海の風景を象徴するこの塔でさえ実はデザインはパクリなのか?世界に唯一無二の上海のシンボルとして、その独創的なデザインに今まで感心してきた自分だけに、どこかがっかりした発見である。
ちなみにこの塔がオープンしたのが1994年10月1日で、ドラゴンボールが日本で登場したのがその約9年ほど前なので、東方明珠塔がデザインされる前にカリン塔は既に世の中に出ている。故にオリジナルが逆ということはまず有り得ず、東方明珠塔のデザイナーがドラゴンボールのカリン塔を事前に見ていたという可能性は十分有り得る。そこでデザインをパクッた可能性も否定し切れない。パクリというと失礼に当たるかもしれないが少なくとも大いに参考にした可能性は高そうだ。
もっとも、ドラゴンボールそのものが元々中国的雰囲気を持った漫画であったため、カリン塔のオリジナルが更に中国のどこかにあるということもまた十分に考えられる。
そういった眼でこの建物を眺めると非常に興味深い。