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上海ワルツNEW


2010年04月30日 冗長な開幕式
 全く見ないと文句も言えまいと、万博の開幕式の中継をテレビを見ていたが、あまりにも緩急のない単調なごり押し演出に飽き飽きしてしまった。
どうして中国という国はこんなにもセンスがないのだろうと改めて感じてしまう。
パワー、壮大さのごり押し、中国が万博をやるとここまで下品になってしまうのか、そう思いたくなるようなひどい内容だった。
 こんなことに、大金をかけてまでやる必要があるのかと疑問に思う。

 万博って何?そう問いかけずにはいられない上海万博の開幕である。





2010年04月30日 特に上海が好きなわけではない
 上海生活が長くなっていると、時々人に「上海が好きですか?」と尋ねられることがある。
 実はこう尋ねられるとちょっと答えに窮する。
何故ならば、上海を好きとか嫌いとか感情的な理由でここに住んでいるわけではないからだ。
まあ嫌いでもないが、特別この街を気にいって住み始めたわけでもない。

 個人的理由や、仕事上の理由、経済の趨勢その他によって、たまたま選んだのがこの上海という町で、中国という国の文化その他に魅力を感じてここにいるわけでもない。
 それが証拠に、確か以前も書いたと思うが私は三国志にほとんど興味がないし、その他中国の伝統文化や4千年の歴史にも興味があるわけでもなく、また今後も興味を持ちたいという気にはなっていない。また逆に発展の様子を見るのが好きだというほど物好きなマニアでもなく万博を楽しみにしていたわけでもない。

 確かに日本人にとって上海は住みやすい町になったし、時間が長くなるにつれ、それなりに愛着は出てきたが、じゃあ上海にずっと住み続けるのか問われれば、現時点では私はあまり明確な答えをもってはいない。
 特に上海の夏の暑さは非常に堪え、今でさえ夏の間だけでも大連などの東北に移り住めないか真剣に考えている。つまり、仕事や都市生活の環境が整えば別に上海でなくてもいいのだ。

 でも今は上海にいて、上海の街の中で仕事をしている。まあ敢えて言えば上海での仕事は日本の仕事よりやりがいがあるということになる。


 実は私のような日本人は結構多いのではないかと思う。上海に10万人いるといわれる日本人だが、本当に上海が好きでここにいるということではなく、世の中のビジネスの潮流で上海に流れ着いたり派遣されたりして、長らく上海にいることになってしまったような人が大半のような気がする。

 もちろん、外国であるので大陸の気質と合う合わないが必ずあり、水が合うと思った人間が残っているのだとは思うが、まあいずれにしろビジネス的な理由が主たる滞在理由であり、それが失われてしまえばここを去ることになるであろう。

 きっと私もそんな一人であるが、まあ今の上海の勢いを考えれば、この街を離れる
日が近いとは考えにくいのものまた事実である。

 されば、ここにいる時間を何とか楽しいものにしたいというのが目下の生活の目標
となるしそう思って生活している。


2010年04月28日 上海版花粉症が発症??
 日本国内で花粉症であったことは以前にも書いたが、上海に来てからのこの数年間、日本への一時帰国をした去年を除いて、ほぼ花粉とは無縁の暮らしをしていた。

 だが、どうも今年になって様子が違ってきたような気がする。

 上海にいながらどうも花粉症らしき症状が出てきたのである。
 どうにも鼻がムズムズし、くしゃみを連発する。鼻水もでるようになった。さらに肌が痒い。
 断っておくがシャワーは毎日浴びてるので、不潔で痒いわけではない。でも、どうも肌がムズムズする。

 これはどう考えても花粉症の症状だ。
最近夜遅くなっているので、抵抗力が落ちているということもあるかも知れないが、それは今に始まったことではない。やはり花粉症と考えるのが妥当であろう。

 うーん上海版の花粉症か?そうだとしたらこれは厄介だ。
せっかく花粉症から逃れて上海に移り住んだのに、これでは上海に住む意味が無いじゃないか!(笑)
(もちろん花粉症の理由で上海に来たわけではないが)




 まあ思い起こせば、最近万博準備のために街が整備され、花が植えられたり街路樹が増えたりしている。
 まさかこれらが影響しているのではなかろうか?そう考えたくなるほど町は急激に変化しているし、私も去年までこんな症状は出なかった。
 詳しくは、病院に行ってアレルギー検査などを待たなくてはならないが、それらが原因の花粉症であったならこれは厄介なことである。

 どうも私は都会生活は向かない田舎の体質らしい。そんな心配がもたげながら今日もくしゃみに悩まされている。



2010年04月27日 パリの空の下<sous le ciel de Paris>


 なんとなく都会生活に滅入ったような気分の時、このレイモンルフェーブルの曲は結構しっくり来る。



 華やかな都会生活の裏通りに押し込めらた生活感あふれた耐乏生活。
出会いと別れが交錯し、人生の意味や愛の葛藤に悩まされ続ける日々。
そんな状況でも、どこかに希望を見つけながら時に楽しく、時に寂しく生きていく。
建物と建物の間から見上げた空が唯一の希望であるような生活。

 そんな人生の光と影を見事に描ききったフランス・シャンソンの名曲「パリの空の下」。

 そしてこの曲は、大都会となったこの上海の生活にもしっくりくる曲のような気がする。

 いろんな人が歌っているようだが、私はアコースティックながらも、このレイモンルフェーブルグランドオーケストラの演奏が断然好きである。

 この曲を聴くと、この上海の空の下の、時に華やかで楽しいが、時になんとなく切ない人生の甘さと苦さを感じてしまい、妙にこの曲のメロディに納得させられてしまう。
 私もこの上海の空の下に生きているのだと。

ここで試聴できます。




2010年04月26日 説得力
言葉は同じ言葉を同じ意味で使っても、使う人によって説得力が違う。

あいつのブログは会社の宣伝ばかりだと、非難している本人のブログに本人の宣伝が載っていたら説得力にかける。

部下の休暇申請を疎む上司が、よく遅刻したりよく休んでいては説得力にかける。

言葉は使う人によって同じその価値や重さが変わって来るから不思議である。

 


2010年04月23日 日本の民意は沖縄負担継続?
沖縄の普天間問題の動向が日本から連日伝えられているが、結局日本国民の本音のところは「沖縄県民さん。これからも我慢してください、ゴメンナサイ」というのが実際のところのように見える。

恐らく「沖縄県の負担を減らすべきだ!」と声高に叫んでいるのは、自分の家のそばに絶対に基地は来ないだろうと思い込んでいる都会の人間なのである。

もし例えば沖縄の負担を減らすために東京湾の海ホタルや関西空港に基地機能を移転するだのという話が出れば、これまでの沖縄負担軽減派はたちまち沈黙してしまうように思えてならない。
つまり、沖縄の負担を減らせという掛け声はそのくらい中身のない意見のように見える。
 現実的には今や日本全国どこにも基地を受け入れても良いという地域は表れず、結局のところ沖縄県の負担軽減は絵空事で、国民の民意としては沖縄負担継続が本音なのだろう、、、

と、書いていたら、その移転候補地の一つとされている徳之島出身の友人からこんな話を聞いた。

「先日、徳之島の全島民反対意思の象徴として1万5千人が参加して行なわれたといわれる集会は、実は普段は島にいない奴を大勢かき集めて行なわれたのかもしれない。3万人しかいない島でそんなに集まれるわけがなく、つまり彼らは反対派が多いのだというパフォーマンスを行なったのであって、それを真に受けたマスコミが島民全部が反対しているように報道しているが、現実はそうではなく基地受け入れの推進派もそれなりの人数がいる。
推進派から見れば、島に住まずのうのうと都会暮らしをしている人間が、もっともらしく反対の看板を掲げているが、それは島を守り続ける人間に今までどおり貧しい暮らしを続けろという身勝手な言い分だ。 」
、、、とのこと。

 まあ、友人一人の話なので実際どのくらいの割合で推進派がいるかはわからないが、決して徳之島は全島あげて反対している状態ではないというは確かのようだ。

 つまり、積極的に受け入れたいという人が、少くなくともこの徳之島にはいるし、そのほかの候補地とされている地域にもそれなりの推進派はいるのだと推測できる。
 また市町村単位では積極的に受け入れたいのだが、県などに迷惑がかかるから手を挙げられない、また金目当てだと批判されたくないから手を挙げられない、そんな市町村も実はあるのではないか?
 沖縄自身だって本気で基地に出て行って欲しいと思っているのかは、実は微妙なところではないのかと思われる。


 しかしそんなことマスコミの報道からは全く出てこない。

 こういう話をマスコミが書かず偏った報道しているから、報道見て反応する識者といわれる人たちは、我が意を得たりとますます「鳩山首相はどうするんだ?」と批判を強めたりしている。
 「沖縄負担軽減」「徳之島は反対」「鳩山責任論」などなど、どうも浅はかな偏った報道や意見によって世論というものがかなり振り回されている気がする。

 本当の民意はどこか?マスコミには表面的な取材で終らせず、ちゃんと深層を掘り出して伝えて欲しいものである。

 日本のマスコミはどこかの国と違ってそれが出来るはずである。


2010年04月22日 グーグル撤退の影響がこんなところに
 検索サイト大手のGoogleが中国から撤退したことは大きなニュースになったが、そのことの影響を受けたと思われる事例を一件発見した。
 中国の旅行サイト大手の「Ctrip」のホテル地図は、以前はGoogleMapを使っていたのだが、今日確認したところ別の会社の提供する地図に切り替わっていた。

 明らかにGoogleの中国撤退の影響によるものと思われる。

 まあ地図データなので、どこの会社のものを使っても同じような気がするが、ちょっと使ってみたところどうもGoogleMapほどのスムーズさや細かさに欠け、少し使いにくくなったのかなというのが正直な印象だ。
 ただし、このCtripのサイトは契約を切り替えたようだが、事業としてGoogleは中国から撤退してもその他のサイトのGoogleMapの中国部分は今のところ普通に使える。

 故に私の生活に特別な影響は今のところがないが、今後GoogleMapの改訂がきちんと定期的に行なわれるかはちょっと未知数だ。いずれ古びて使えなくなる可能性も捨てきれない。
 そうなると他の地図サイトを使うことになるが、Googleのように無料で開放しているのは非常に稀であるし、事業で利用していた会社のデータ移植は恐ろしく大変な作業である。

 それにしても、以前からGoogleの中国撤退が噂されていたとはいえ、Ctripがあれだけの地図データの一斉移植を短期間に行なえたのは凄い事だ。
 いや、中国なので本当にスムーズにコンバートできたのか、疑わしくちょっと心配である。(笑)

 とにかく中国企業はGoogleから離れざるを得なくなった、それだけは確かなようである。



2010年04月22日 何故中華料理に油モノが多いか?
最近、大好きな納豆をたくさん食べたいというのもあって、最近マメに自宅でご飯を炊き自炊するようになったのだが、ここのところちょっと壁を感じるようになった。
それは上海で自炊をすると水をたくさん買わないといけなくなるということである。

 当然、日本のときは何の気なしに水道水をそのまま使えていたのだが、上海の水道事情では料理にそのまま水道水を使うのはかなり抵抗がある。飲んでも安全だというくらい水質の改善は行なわれているというが、料理や飲料水としてそのまま体に入れるのはやはり怖い。シャワーや歯磨き用の口濯ぎに使うのが今のところ精一杯である。

 となると、直接体に入る料理や飲料水に使う水は都度別のものを購入しなければならない。

 外食をしているうちは自宅で必要とするのは飲料水程度で済むのだが、料理まで始めてしまうと必要となる水の量は半端ではなくなる。
 特にご飯を炊くときの水は、馬鹿にならない。
 炊くと米に吸収されたり蒸発してしまうとは言え、美味しいご飯を炊くためには最も手を抜きたくない部分なので、それなりの水を用意する必要がある。

 汁物や麺類などの茹でものも同様で、やはり水道水を使いたいとは思わない。そうなるとやはり「高級水」の登場となる。

こうやって考えていくと自炊をしても、水を大量に必要とする料理ばかり作っていたのでは決して安上がりになるとはいえなくなることに気がついた。

 ならばどうするか?

 ご飯は仕方ないにしろそれ以外の部分で節約をする必要が出てくる。

 すると必然と水を必要としない料理、つまり炒め物などが多くなる。

この瞬間、

「おお、こういう理由で中華料理には脂っこい料理が多いのか!」

と、中華料理のルーツを身をもって発見したような気になった。

 同様の理由から考えると、小龍包などの点心に蒸し物や揚げ物が多いのも納得がいく。 食品に直接水が触れない蒸し物ならば、少々水の品質が悪くても蒸気になる時点でろ過されるので水質の心配をする必要がないのである。

 もちろん揚げ物なら水を使わず食品を加熱することが出来る。

 さらに単なる蒸し物では水分が十分取れまいと、体に入る分だけの無駄ない最小限の水分を皮に閉じ込めたのが小龍包であろう。
 こうやって水を軸に中華料理の成り立ちを考えていくとその土地ごとの気候風土の事情が見えてくる。
 単なるバリエーションのように見える各々の料理もそのルーツにきちんとした必然的な理由があるのだなぁと料理の奥深さに改めて気がついた。

 つまり決して中国人はもともと脂っこいものが好きというわけではないのである。



2010年04月21日 青海地震の影響で21日の娯楽は一斉に中止
 知り合いから伝わった話によると、政府からの指導で、4月21日(水曜日)は喪に服すとの理由で娯楽に関する一切の活動が禁止されることになったようだ。

 2年前の四川大地震のときも同様の措置が取られたことは私も記憶に新しいが、今回もコンサート、カラオケの類はもとより、観光客向けの雑技公演なども一斉に中止となるらしい。

 まあ1000人を超える犠牲者が出ているのだから、国全体で追悼の意を表すのは当然のことといえば当然のことかもしれない。
 とはいえこの時期にたまたま日本などから遊びに来ている人にとってはちょっと気の毒だ。まあこういうこともひっくるめて外国に来たということを実感してもらうほかないということであろう。

 私もしがない外国人であるが一人の人間として犠牲者のご冥福を祈りたい。



2010年04月20日 街路樹の悲しい姿
まるで縄でがんじがらめになっている囚われの姿のよう。

ライトアップの照明を無理やりしばりつけられている街路樹の昼間の姿。

見上げるのさえ悲しくなる。







プロフィール

1971年千葉生まれ。大学時代は水戸で過ごす。
高校時代テレビで見た高泉淳子に影響され演劇の世界に踏み入れ、以後アマチュア劇団で舞台音響専門として過ごす。就職は一般企業にするものの、趣味が高じて休日にブライダルで音響活動を続け500組近くのカップルを見届けてしまう。
自身は無類のクラシック音楽好きで日本時代は年間120本以上のコンサートに通った時期もある。
 また旅好きでもあり、日本47都道府県はもとよりイギリス、フランス、スペインなど舞台を求めて世界を旅した。
 数年前一つの恋がきっかけで中国語を学び始め、上海に渡ってきた。
まったくの新天地で日々悪戦苦闘中。

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