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2008年12月18日 中国経済の強さはその鈍さにある?
今日あるセミナーに参加していたときに、某大学の先生が述べていたことで一つ気になる発言があった。
彼は金融危機について中国の影響はどのくらい出るかという趣旨の質問に答えていたのだが、彼はなんと来年の国の発表が出るまでわからないと答えていた。
これを聞いて、中国という国は何と世界情勢に疎い国なんだろうかとびっくりした。
日本では、毎日の株価のほかに毎月の月例経済見通しや、3ヶ月に一回の日銀の短観、或いは諸所のエコノミストが日々起こる経済状況判断に一喜一憂して日々株価や為替が変動して、そのきっかけになる内容によっては経済が一気にひっくり返るくらい変動する。 いま日本で起きている派遣切りなどが非常に良い例だ。
しかし今日の彼の発言は、それとは比較にならないくらいのんびりしている。まあその鈍さにあきれるとともに、実は逆にここに中国経済の強さがあるのではないかとも感じた。
 中国国内では良くも悪くも国家が経済指標などの報道をがっちりコントロールしているから、勝手な発言は許されない。


 故に日々の細かい情報に一喜一憂して左右されるようなこともほとんどないと思われる。少なくとも日々の株価はともかく日本ほどやたら経済指標が年中出ているわけではないのだろうから、、いや出ているのかも知れないが国民にとって自分の所有株以外に興味がなく、そういった指標を見ていないのではないような気がする。  
 元々景気なんて言葉には実際の具体的な基準がないわけで、法人や個人一人一人の気分に非常に大きく左右され、それと一緒に経済も振り回される。
思うに、日本もアメリカも経済指標システムが高度になりすぎて、これらは経済をウォッチングするには非常に便利かもしれないが、ちょっとした動きにみんなが敏感に反応しすぎるから、何かが起きたときに一気に経済に影響が出てしまう。
 これがもし、今日の先生のように見通し発表が非常にのんびりした動きであったなら、そう大きな変動にはならないような気がする。
 もちろん世界経済は繋がっているのでアメリカや日本の急激な状況変化は、取引の多い中国に少なからず影響が出るのは間違いがないが、過剰な反応をしない限り必要以上に深刻な影響が出ないのではないかとそう見ている。
 そう考えると、アメリカがビッグ3がジリ貧に陥ったのは過敏な経済指標システムの影響が大きく、ある意味、経済の情報に鈍い中国国内はそれ故に強い力を保ち続けるのではないか?今日の発言を聞いてそう感じた。







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プロフィール

1971年千葉生まれ。大学時代は水戸で過ごす。
高校時代テレビで見た高泉淳子に影響され演劇の世界に踏み入れ、以後アマチュア劇団で舞台音響専門として過ごす。就職は一般企業にするものの、趣味が高じて休日にブライダルで音響活動を続け500組近くのカップルを見届けてしまう。
自身は無類のクラシック音楽好きで日本時代は年間120本以上のコンサートに通った時期もある。
 また旅好きでもあり、日本47都道府県はもとよりイギリス、フランス、スペインなど舞台を求めて世界を旅した。
 数年前一つの恋がきっかけで中国語を学び始め、上海に渡ってきた。
まったくの新天地で日々悪戦苦闘中。

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