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2011年02月09日 パックツアーは必ずしも得ではなかった
 今度両親が上海に来ることになったため、昨年暮れあたりからいろいろ段取りをしていた。
それで色々調べているうちにパックツアーは必ずしもお得とは言えないなということになった。
 調べていたのは3泊4日のツアーだが、某有名格安旅行会社のHPで57800円で燃料サーチャージ込みというツアーを一件見つけた。
 今回の日程が連休がらみだったので物凄く安いツアーではないが、それでも調べた中では最も安い部類に入るツアーだった。

 しかしである。

このツアー、表現方法に少しからくりがあった。
57800円は燃料サーチャージ込みとは記載があるものの、実は税金や空港使用料は別だったのである。これらの費用が3760円余分にかかる。つまり正確な旅行代金は合計61360円であった。

 最近燃油サーチャージの加算は恒常化してきたのでその存在は一般的にも認識されつつあるが、通常だと旅行代金プラス「税諸費用」などという表現が一般的なため、燃油サーチャージは諸費用の中に含まれるという認識がある。
 そこで「燃油サーチャージ込み」などと表現されると、表示金額は全てコミコミであるような印象を受けてしまう。ところがその値段に釣られて申し込んでみると、「税諸費用」があとから上乗せ請求される。
 その名目が「税諸費用」であれば客側は文句は言いにくいであろう、どこにも誤った表現はないのだから。。

 また「出発日までにサーチャージの値上げがあった場合でも追加請求ありません」との広告表現があったが、サーチャージの算定方法と最近の原油市場の動向を知っていれば、値上がりするはずがあるはずもなく、しかも航空券は一度発券してしまえば追加請求がないのは当たり前のことなので、いかにも「価格保証します」と企業努力を謳うような広告表現は、私から見ると騙しに近いかなりずるい表現のような印象を受けてしまう。

 さてそんなツアーだが、肝心な中身はというと時期にもよるが一般的に航空便もホテルも旅行会社お任せなので、客側にあまり優位な条件で旅行できるプランが提案されにくい。
 たいていは日本発夕方で上海深夜着、帰りも上海発朝一の便で、3泊4日なら実質行動できるのは中2日になってしまう。 どうしても余裕が欲しくて往復に楽な時間帯の便を指定したりすると片道に5000円の追加料金などを取られる。
またホテルも2つ星か3つ星クラスで、観光や行動に便利な場所にあるとも言いがたく、移動のタクシー代など余分な費用がかかる可能性がある。
 まあそれでも上海に来れて用事や観光を済ますことは可能なのでこの費用でならと納得することもありなんしである。

 さて、こんなパックツアーの条件を踏まえて、今度はバラで組み立てるプランを検討してみることにした。
まず一番金額の大きい航空券が最大の問題である。
 今回検討を始めた段階で48000円という正規割引チケットを見つけ、2週間前までの発券でよく、それまではキャンセル変更手数料がかからず、しかも昼間の便も自由に選べたのでさっそく往復とも昼間便を予約して押さえてしまった。
 サーチャージ諸費用が9600円ということで計57600円である。


 次にホテルだが中国のホテルはルームチャージが一般的であり、2人で泊まれば当然半額となる。ツアーのほうだと一人部屋を要求すれば追加料金となるので同じことである。
 パックツアーと同等のホテルであれば1泊200元程度のホテルがあり、3泊なら600元。
 つまりひとり300元程度になり今日のレートなら3750円、ホテル航空券代合計で61350円でパックツアーとほぼ一緒だ。ただしこのほか市内往復費用が自己負担になるのでバスを使ったとしてプラス70元=1000円くらいかかるだろうか?
 一見パックツアーを少し上回るような印象を受けるが、航空便選択の点で条件に既に差がついているのことを考えるとこのバラのほうがかなりお得な状態になっている。しかもホテルも自由に選べるので今回はもっと便利のよく体のいいホテルを探す予定だ。もちろんグレードを上げれば値段が上るが、それはパックツアーとて同じことである。

 こうやって考えるとパックツアーは金額の面で必ずしもそんんなに得とは言い切れないという結論になる。

 じゃあ格安パックツアーに有利な点はないのかといえば、実は送迎がついてチェックイン手続きなどをフォローしてもらえる点が最大のメリットで、言葉の面で不安な旅行者にとっては金額に代えがたい十分なメリットがある。
 手配も一発であるというのもやはり楽であろう。
 
 今回は自分が言葉の面でアテンド的にフォローできるので、全部バラで組み立てることにした。
 やはりバラのほうがかなり融通が利くので、合理的に旅行を組み立てることができる。
 
 結局は言葉の面で不安があるかどうかで結局パックツアーを選ぶかどうかが決まる。旅行者自身で言葉ができたり(度胸があったり!)、現地でフォローしてくれる人間がいればパックツアーを選択する必要がないであろうというのが私の結論ならぬケチ論である。

 今回は旅行の話が出た段階ですぐに航空券を予約をしたことが最大の勝因であった。
 予約後、出発2週間前までキャンセル変更料が無料ということもあって、直前まで幾つかプランを検討したが当初プランを上回るものは見当たらなかったのである。
 航空券単独でも前述の旅行会社にすら今回のものより安いものなかった。
 つまり旅は思い立ったが吉日、すぐに旅行会社に相談し、押さえられるものは押さえるのがよかろうと思われる。

 ちなみに今回はこのサイトで航空券を手配した。







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プロフィール

1971年千葉生まれ。大学時代は水戸で過ごす。
高校時代テレビで見た高泉淳子に影響され演劇の世界に踏み入れ、以後アマチュア劇団で舞台音響専門として過ごす。就職は一般企業にするものの、趣味が高じて休日にブライダルで音響活動を続け500組近くのカップルを見届けてしまう。
自身は無類のクラシック音楽好きで日本時代は年間120本以上のコンサートに通った時期もある。
 また旅好きでもあり、日本47都道府県はもとよりイギリス、フランス、スペインなど舞台を求めて世界を旅した。
 数年前一つの恋がきっかけで中国語を学び始め、上海に渡ってきた。
まったくの新天地で日々悪戦苦闘中。

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