前日から雨の予想が出ていた上海。急遽、晴れの予報の出ている武漢や重慶に飛ぶことも模索したが準備不足のため安いチケットが確保できず予算不足のため断念。
何より体調もあまりよくなかった。
もう持病となりつつある副鼻腔炎(蓄膿症)や、暑さゆえに尿の量が減少し、体全体の調子が狂っていて体の妙な臭いが気になる。
そうなるとフットワーが鈍る。
ということで「世紀の大イベントは」厚い雲の向こうのまま上海で体験することになった。
まあ負け惜しみを言えば、皆既日食自体は実は毎年2回ほど世界中のどこかで起きている。多いときは3回の年もあるそうだ。月の公転軌道が地球の太陽に対する公道に対して水平ではないが故に起きるミステリーであるだけに、その気になればその2回のチャンスに日食を求めて旅行に行くこともできる。
とはいえ楽々見られるはずだった上海の日食を雨のためにフイにしてしまうのはちょっと残念である。
上海人の日ごろの心がけがそんなに悪かったということだろうか(笑)
さて、さて家にいても仕方ないので街にでて、様子をウォッチングしてみた。
強い雨が降り最悪の環境である。
9時以降からどんどん空が暗くなって、9時半くらいには完全に夜のように真っ暗になった。おそらくこれが日食効果だとは思われるが、先日の夕方の大雨の時も実はかなり真っ暗になったので、雨で暗くなったのか日食で暗くなったのかまったく区別がつかない。確かにこれで太陽に月が隠された姿が天空に浮かんでいたら、知識のない古代の人は何か天変地異の前触れだと感じるに違いない。しかし実際にはその現実は雲の向こうなので、こちらでは単に「ひどい雨と雨雲」でしかなかった。
故に街の風景も日食の日といった特別な風景ではなく、雨の日の日常風景が流れていただけの上海であった。