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2011年04月08日 JALが定時到着率1位になった理由
JALが定時到着率で2年連続で世界第一位になったようだ。

 まあこの勲章は素晴らしいことだと思うし、かの会社の努力も認めるが、ただ個人的にはこの結果は一航空会社に与えられたものというよりは、日本の乗客に与えられた勲章であるように思えてならない。

 JALの乗客の大体数を占める日本人の搭乗マナーがJALの定時性を支えているという気がするのである。
 何故なら一度でも中国系の航空会社に搭乗した事のある人ならわかると思うが、日本以外の航空会社の乗客と日本の乗客にはそのマナーにおいて明らかに差が有る。
特に中国系の航空会社の搭乗客とJALの搭乗客のマナーは雲泥の差である。

 実際、中国系の航空会社に乗ってみると、大多数を占める中国人乗客たちはなかなかルールを守らない。

 まず、荷物を預け入れる時点で重量オーバーについて指摘されるとしつこく負けろとゴネる姿を多く見かける。
 さらに、搭乗前の買い物に夢中になり、搭乗時間になっても現われず放送や係の人に呼び出される姿は日常茶飯事である。

 また、機内では電子機器の使用を禁じるアナウンスが何度も流れているにも関わらず、携帯電話の使用やiPadでのゲームなどを離陸ギリギリまで続ける。
 そして飛行後に機体が着陸した途端に携帯電話のスイッチが入る音が客室内のあちこちから鳴り響き、ターミナルに着く前にほとんどのシートベルトのロックが外される。
 これらは、航空会社の乗務員がアナウンスしているにも関わらず乗客のほうがルールを守っていない姿であり、これらをみると中国系の航空会社の運行が色んな面で阻害され、定時到着率が低いのは非常に納得がいく。

 これに対して今回日本へ帰国するのに利用したJALの乗客は驚くほどルールに従順だった。
 まず、預け入れる荷物をは重量オーバーにならないよう予め重量を測って調節してから乗り込むので、チェックインカウンターでもめる姿はまずみかけない。

 さらに、搭乗前には余裕を持って搭乗ゲートに集まり、係の人に呼び出されような姿は非常に稀である。
 また、機内に乗り込む前に携帯電話や電子機器のスイッチオフをきちんと確認してから乗り込む姿は多く見かける。

 そして到着後もスイッチを入れていいですよというアナウンスが鳴るまで、携帯電話の起動音はまったく鳴り響かない。
 まあこっそりやる人はいるかもしれないが、少なくともマナーモードで起動されているので音は響かず、つまり携帯起動がルール違反であるという認識はあるようだ。
そしてターミナル到着後も、アナウンスがあるまで立ち上がるどころか、安全ベルトのロックさえ外さず指示を待ってから動き出す。

 日本を飛び出して生活している私から見ると日本人のこういった態度は生真面目すぎるのではないかと思える面もあるのだが、とにかくルールに従って行動する。

 故にこんなルールに従順な日本人が乗客の大多数を占めるJALが定時到着率の世界一になるのは何ら不思議では無いように感じる。
 逆に残念ながらJALがどんなに頑張っても乗客が中国人だらけだったら、絶対に世界一にはならないだろうということも自信を持って言える。(笑)
 もちろん、当たり前のことを当たり前にやるJALの努力も素晴らしいが、これもまた日本人社会全体の生真面目さの表れだと思う。

 こういった意味ではANAも同様に環境があると思うが、先発のナショナルフラッグを支えるJALの乗客のほうがよりトラディッショナルなものに従順で、生真面目さを持った人が多い傾向があると考えられ、僅かにJALに軍配が上がったのだろう。

 ここ数年は経営危機に陥ってしまったJALだが、それもある意味ルールを守りすぎて柔軟性に欠けた律儀さのマイナス面のが出てしまったような気がしており、つまりその律儀さにおいてはなんらブレるところなく現在まで来ているのでその面では非常に信頼に値する。

是非今後も日本の翼を支えていって欲しいものである。








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プロフィール

1971年千葉生まれ。大学時代は水戸で過ごす。
高校時代テレビで見た高泉淳子に影響され演劇の世界に踏み入れ、以後アマチュア劇団で舞台音響専門として過ごす。就職は一般企業にするものの、趣味が高じて休日にブライダルで音響活動を続け500組近くのカップルを見届けてしまう。
自身は無類のクラシック音楽好きで日本時代は年間120本以上のコンサートに通った時期もある。
 また旅好きでもあり、日本47都道府県はもとよりイギリス、フランス、スペインなど舞台を求めて世界を旅した。
 数年前一つの恋がきっかけで中国語を学び始め、上海に渡ってきた。
まったくの新天地で日々悪戦苦闘中。

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