春節の前日、つまり中国でいう大晦日の日に友達に誘われて浙江省の古鎮西塘に行ってきた。
日本人の自分と中国人1人、インド人1人の奇妙な取り合わせで行ったのだが思いのほか楽しい日帰り観光となった。
西塘は浙江省といっても上海市との境界にあり、境界を越えたすぐ先にあるといった感じで、有名な朱家角などに比べ距離的にそんなに遠いわけではないのだが、浙江省に在るというだけで遠い印象があり、知名度は朱家角ほど高くなく観光客数も多くはないようだ。
西塘はここ 上海から西塘に行くには本来ならば上海南駅から鉄道で嘉善駅まで行くのが安上がりなのだが、この日は春節の帰郷の混雑もあって、近距離の列車の切符は売ってもらえず、バスで向かうことになった。バスの運賃が意外と高く一人30元であった。この日は年末サービスということで西塘までダイレクトに運んでもらえたのだが従来は嘉善のバス駅で西塘行きのバスに乗り換える必要がある。
西塘は古鎮としては規模がそれほど大きいわけではないのだが、その分観光地ナイズされていないというか素朴さが残った空間となっている。
この日は入場料が無料でラッキィだったのだが、その分内部の店舗もほとんど営業しておらずわずかに売店と食堂が何店舗かオープンするのみだった。
まあいろんなお店のウォッチングが出来ないのは残念だったが、静かな水郷風景を堪能することができた。
まあ寒い冬の日の観光が向いているのかといえば、そうでもない気がするがレストランの内部に雪の日の写真が飾ってあったように四季折々の風景を楽しむのもよい場所である。
全体を回っても2~3時間で十分回れる。
ただ、こんな場所なので慌てて回って帰るだけというのも勿体無く、たくさんある客桟に宿をとって数日、ここでのんびりすごすのも悪くない。
ところで、この日は大晦日とあってバスが午後にはなくなってしまうというハプニングがあった。
帰れないのではと焦ったが、タクシーには足元を見られて本来なら30元のところを3人で60元とぼったくられながらも、何とかタクシーで嘉善駅まで向かった。
嘉善バス駅へ行くと、バス乗り場は17時にもかかわらず既に閉まっていた。
バス駅前にたむろしていた白タク連中に上海までの価格を聞くと400元だとべらぼうな金額を吹っかけられ、払えない金額ではないが高すぎるので、一縷の望みを託して鉄道駅へ行った。
列車は3時間待たなければなかったが、切符は一人13元だった。白タクにボッタくられるよりは余程マシなので、その切符を買い、3時間だらだら待ちながらなんとか鉄道で帰った。
普段は何時まで帰りの足が有るのか、きちんと調べないといけないなと思いつつとりあえず年末の楽しい観光を楽しんできた一日であった。