上海では先週からロックダウン(都市封鎖)が始まった。
とはいえ私個人にとってはそれほど大きな影響が出ていない。
出てないと言うか改めての影響はそれほど受けていないということになる。
何故ならば私自身の隔離生活は断続的にではあるが、既に20日を超え、ほぼ3週間以上続いているからである。
つまりロックダウン実施による影響、例えば交通機関のストップや出勤停止などという状況から切り離された状況にあり、私にとってはだいぶ昔から始まっている事象であり、今更関係ないからである。
よってロックダウン開始によって改めて何かが大きく変わるような状況ではない。
もし影響があるとすると私自身は現在食料の調達に苦労しているので拍車がかかったということであろうか。
と言うのも私は数年前から自炊を止めてしまっていたので通常の食事はデリバリー(ワイマイ)に頼ってきていたので、上海市内で隔離が拡大するにつれ配達環境が機能低下し、なかなか思ったように食事が注文できなくなってきている。
加えてネットショップへ保存食を注文しても配達が滞るようになり、注文から2週間も配達されないのでキャンセルした商品も幾つかある。
そんな状況ながらも手元の保存食を何とかキープし、外部でまだ自由に動ける友人の助けなどを受けながら、飢えることのないように日常生活を何とか保っている。
例えば知り合いの日本料理屋さんに頼んで問屋から納豆を仕入れてきてもらった。
これは私にとって非常に大事な食品でありながら、なかなか普通のローカルスーパーでは売っていないので、頼むことが出来なかったのである。
こういったこっちの人との繋がりには今回非常に助かった。
その他の食品についても、なかなか思うように望むものが手に入らないのだが、なんとか一日中配送サービスのアプリとにらめっこして、営業時間内に必要なものが手に入るように探す日々が続いている。
実は政府からの援助物資として野菜や肉が上海市民に配られており、私のところにもわずかばかりの食材が届いたのだが、上述のように私は自炊を放棄してしまっているので、素材だけ届いても持て余しており、やはりそのままで食べられる状態のものが必要なのである。
よって、今朝もコンビニで弁当が注文できることが判明したので、急いで注文し届けてもらったような次第である。
ただ、ロックダウン開始後は原則部屋からが出られない状態とされてしまっているため、居住区(小区)のボランティアの人たちに門の引渡し場所から自室前まで運んで来てもらう必要がある状況になってしまっている。
これはルールなので頼まなければいけないのは仕方がないのだが、自分でも出来ることを人に頼むのはなんだか申し訳ない気分である。
まあ私の住んでいる居住区は非常に真面目で協力的な人が多く、積極的に居住区内行動のボランティアに取り組んでおられるので嫌な反応されることはないのが安心材料となっている。
例えばバイク便の弁当を部屋まで運んでくれたり、PCR検査会場への誘導などを積極的にやられており、日本ではあまり見られなくなった自治への協力活動の熱心さがここには残っている。
日本の報道では封鎖された地区に住む住民が管理者に楯突いたりするような刺激的な姿が伝えられている。
また封鎖状態に耐えられず集団脱走した姿や、脱走時に誤って水路に落ちて不幸に逢われた方の情報もネット上に出回っている。
しかし、私から言わせれば、あれはほんの一握りの状況であり、おおよそほとんどの市民の方は封鎖生活を大人しく受け止めているのが実情であるというのが私の印象である。
よって、そういった混乱はほんの一部であろうと思われ、全体としては概ね平穏な印象である。
さてロックダウンの言葉の響きほど深刻な印象を受けていない私の封鎖生活であるが、仕事の休業日も部屋からは出るなというお達しのため運動不足はもう致し方ない状況になっている。
せいぜい狭い家の中で積極的に動くしか取れる方法はないが、今日などは天気も良いので1日窓を開けて風通しを良くしながら穏やかに過ごしている。
幸いにもインターネットの接続状況は現状それほど悪くないので日本のラジオと野球中継を見ながら過ごしている。
ただ私が応援している日本ハムがなかなか勝てないのがもう一つのストレスのネタともなっている(笑)。
あと3日ほどで上海の浦西側のロックダウンは終わる予定だが、無事終わり解封されることをぜひ祈りたい。
もし今後ずっと買い物に行けないと、やはり食料の調達とかが苦しくなってくるので、1日だけでも良いので外に出て買い物に行ける時間が取れる機会があることを祈っている。
ところで今朝、鏡を見たら私の髪の毛がかなり伸び始ていることに気が付いた。
一か月に一回散髪に行くのが私の習慣だが「ああ、そろそろ一か月も経つのか」ということを改めて感じている今の心境である。