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SNSへの幻想

 SNSではよくバズルという言葉を耳にする。

 かわいい猫の写真が拡散されたとか、凄い貴重な瞬間をとらえた写真が人気だとか、そういった状況を受けて、我も我もとバズリ狙いで色んな投稿をする人も増えてきた。
目立ってアクセスを集められればそれだけ収入につながる面もあるからである。
 それが高じて、モラルを逸脱した投稿も多発するようになり、SNSテロとか迷惑系ユーチューバーなる言葉も生まれた。

 一方でSNS上に投稿すればネット上で多くの人が閲覧できる状態になる基本を理解していない者も結構いる。
YouTubeだけでなくX(旧Twitter)も同様でバイトテロなる利用客を不愉快にさせる衛生上に問題のある行為を平気で投稿する輩も増えてきた。

 こういったバズリ現象の出現は SNSはバズリ易いのでビジネスの上でも大ヒットを狙える可能性があるという幻想を世の中に蔓延させている印象である。

 しかしSNSはバズれるといった認識は間違っているとまでは言わないが、やはり幻想に近い思い込みであるような気がする。
 しかもSNSと一括りに語られてしまうが、代表的なXとLine、Facbook、Instagramだけを取り上げても全く性質の異なるプラットフォームであり、そこを同じように語るのは無理がある。

 実はこういったネットインフラに対すyる幻想は昔から語られており、インターネットが普及し始めた時期には、ホームページを作れば世界中からアクセスされ、世界中に対してビジネスが可能で大儲けが出来る可能性があると語られていた。

こういった認識はある意味正しく間違ってはいなかったものの、現実的に言えばそんなに甘いものではなく、ビジネスで勝てるような状態になるにはリアルな世界と同じような工夫と努力がなければ成功にたどり着けないことは現代に生きる人間には身に染みて感じている部分ではある。

もちろん、知恵と努力によっては大きな成功にたどり着ける可能性は否定しないが、ある意味万馬券を買うようなものであり、当てるまでに費やす時間と運の良さ、知恵が必要である。
同様にSNSでも今の時点今ではバズリ幻想が蔓延しており、バズる方法などが世間で模索され、一気に火をつける方法があたかも存在するかのように探されている。

 ただ私のSNS全体に対する見立てとしては、そういったSNSのバズル可能性の否定しないものの、基本に立ちかえって1対1からスタートしているシステムであることを理解して捉えるほうが間違いがないと考えている。

 つまり、SNSとて基本としてはメール同様に1対1からスタートするコミュニケーションツールであり、その進化型として、双方向コミュニケーションや即時共有が容易になっただけであり、ハッシュタグで串刺し検索も可能になっているだけものと捉えている。

 よって、SNSを使う時は余計な幻想や過大な期待感は捨てて、1対1のコミュニケーションを基本に相手と向き合うべきであり、こちらのコミュニケーションの質が良ければその先に転送や拡散なども発生するかもしれないが、まずは1対1で向き合う相手を大事にするべきなのである。

 そこを忘れてバズルために相手に媚びるような投稿を続けても相手に好まれないのであろうという気がしている。

上海ワルツ:
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