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一時帰国の際のモバイル環境

 日本という国は、ネットなどモバイル関連環境についていろいろ整備されて便利な状況が整っているが、基本的には居住者向けサービスである。

 これは当たり前と言えば当たり前だが、逆に言うと短期外来者に対してはあまり優しくないという印象がある。

 月定額の使いたい放題サービスなど、充実した安い料金の契約体系は全て毎月の基本料金を支払ってくれる人向けサービスであり、私のように長期に外国に拠点を移している人間にとっては入り込みづらいことこの上ない環境となっている。
 
 故に1年くらい前までは一時帰国の際のネット利用は、親元のネット回線を利用しかなく、その場所での固定利用はできても「モバイル」にはなり得なかったのである。
 どうしてもというのであれば、旅行者用の馬鹿高いレンタルルーターを借りることもできるが、「帰国」するのになぜそんな高い「旅行者用」を選ばなければならないのかを考えると納得できるものではない。

成田空港の観光カウンター


 
 故に一時帰国した際のネット環境にはいつも苦労していた。

 しかしである。

 最近こちらにある日系の携帯販売会社T社の方から良い情報を頂いた。
 
 その方によると実は日本のアマゾンで使い切りの通信専用の定額SIMが買えるというのである。

 それをWIFIルーターに差し込めば、ドコモの3G電波の飛ぶ範囲であればすぐに中国契約のスマートフォンやパソコンがWIFI環境として使えるとのことであった。

 しかも、アマゾンはLAWSONに配達してもらえるので帰国日に合せて発注しておき空港のローソンを配達先として指定しておけば、代引きで受け取って空港到着直後から使用開始することが可能だという。

 これを聞いて私は昨年11月の一時帰国の際に早速実行した。

 買ったのはビーモバイルの1GB定額のSIMカードで標準サイズで3163円だった。
(この値段は何の理由か変動するらしく、いつも同額ではない)

 さらに当時はWIFIルーターもなかったので同時に購入したが、これはもちろん一回限りの出費である。

 さてさて成田空港の第一ターミナル5階のローソンで品物を受け取ると、早速見学デッキ脇のテーブルで設定作業を行なってみた。
 (第二ターミナルにはローソンが無いようで、JALなどの場合は第一まで来る必要がある)

 まずはSIMの開通設定で、作業自体は簡単なのだがこの作業にはどうしても日本の携帯電話が必要なようで私は持っていたので良かったが、そうではない人は結局知り合いにこの作業は頼むことになる。

 そしてルーターの設定。

 これをやらないとWIFIルーターが動作してくれなく、結局役に立たない。

 そうしてようやく5分後に開通し無事携帯もパソコンに繋がるようになった。

 ただWIFIルーターの電池は貧弱なので、パソコンにつないで使うには良いがモバイル用としては短時間利用に限られ、また空港地下のスカイアクセス駅のホームなどではどうも電波が弱いようで全く繋がらず、沿線も電波が弱い個所がたくさんありやはりプチプチ切れてしまうようだったので、結局電車の中でのWIFI利用できた時間は僅かだった。

 まあこのように移動中はともかく、普通の市街地での使用は問題なく、これにより短期の日本滞在中も快適にネットライフが復活したので一時帰国中がすこぶる快適になったのである。

 皆さまにも是非お試しいただきたい。

上海ワルツ:
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