日本のドラッグストアなどでは、多くの風邪薬において購入制限がかけられていて一人一箱しか売ってもらえない店が増えている。
以前は中国国内でのコロナ流行に伴って、中国人バイヤーによる爆買いが起きて在庫不足に陥ってしまったため、在庫維持の観点から大量買いを防ぐ意味で販売制限がかけられていた。
もしかすると、今でもそれを引きずっているのかなとも思ったがどうやら違うようである。
既に中国でのコロナ流行はとっくに下火になっており、風邪薬の買い漁りなどという話も今は昔になってしまっている。
それどころか、核汚染処理水問題の影響で、日本製品の購入は抑制傾向にあるのがトレンドだ。
では何故日本国内で風邪薬の販売に制限がかかっているのか?
実はこの販売制限は中国とは全く関係ない要因で続いているようなのだ。
その要因というのがオーバードーズ問題であり、日本語で言えば薬物の過剰摂取である。
どうやら、風邪薬などに僅かに含まれているある成分が覚醒作用をもたらすとネット上で噂が広がっており、通常の服用分量であればそんな効果はないものの、大量摂取をすることにより、麻薬に似た効果が得られると広まっているようなのだ。
こういった噂により市販の風邪薬の大量摂取などを行う人が現れ、一度に錠剤を30錠だの100錠だの飲むために風邪薬を大量買いする人が散見されるようになったようである。
この覚醒効果の有無については、必ずしも否定できるものでもないようなのだが、それ以上に健康被害で担ぎ込まれる人が後を絶たないらしい。
そういった社会現象を受けて、ドラッグストアでは特定の風邪薬の複数販売に制限をかけており、海外転送業者なども含めて迂闊に大量に流出しないようなストッパーがかけられるようになった。
これらにより店舗で該当の風邪薬を例え1個でも購入しようとすると。薬剤師が呼び出され使用目的や具体的な症状を尋ねられ、不当な目的で購入していないかどうか確認されるのである。
併せて、日本国内では、風邪薬に限らず処方薬のジェネリック薬品の在庫不足が発生している状況があるようで、これはメーカーの不祥事なども絡んでいるとのことで、すぐには供給が増えない状況が生まれている。
よって、現在の日本国内は風邪薬などが手に入りにくい状況が続いている。
一時帰国の際に日本の風邪薬の補給を予定される方は事前に日本の家族などに協力を求めた方が良いのかもしれない。