日本から中国へ戻ってきて中国での生活が再び始まったわけだが、ある程度体調は落ち着いたものの、私はやはり食事の面で糖質制限をしなければいけない立場である。
しかし中国に戻り食生活を続けていく上で糖質制限をきちんとこなしていくのは大変だなと感じた。
まず中国では糖質制限ということに対して社会であまり理解が進んでいないことがある。
例えばネット上で食品を探すともちろん低糖を売りにした食品は販売されているが、実はそれは単に砂糖を加えていないというだけであって、ごはんや小麦粉などの穀類による炭水化物の部分にまで配慮がされておらず、炭水化物としての摂取量に対しての配慮がほとんどないのである。
またワイマイで弁当を頼むとなると、米のご飯たっぷりの弁当メニューが当たり前のように沢山並んでいる。
野菜を多く摂ろうと思っても野菜を中心となったメニューなど非常に少なく、基本は肉類とご飯を中心にメニューが組まれている。
それゆえに米飯を減らして野菜を沢山食べようとなると、基本的には自分で買ってきて調理をするか、野菜炒めなどを中心にして注文しご飯を自分で残すなどして避けるしかないのである。
また日本では大量に商品化されている低糖質製品、いわゆるロカボ食品とされる炭水化物や糖質の含有量を減らしてそれを明示した製品が大量に販売されているが、中国ではそこまでの商品は見当たらない。
工業生産食品(例えばインスタント食品など)では炭水化物の含有量は栄養成分表示で示されているが、ワイマイの出前の弁当類にそこまでの表示がされているわけではないので、どのくらいの炭水化物や糖質が含まれているのかまるっきり分からずに売られている。
そういった意味で日本はやはりロカボ食品天国と言うか糖質制限が進んでいる環境だなという印象である。
大手のレストランメニューも基本的に全て栄養成分表示がネット上なので公開されており、気を配りながらメニューを選ぶことができるのだが、中国の食事ではそこまでの配慮はとてもできない。
中国でも医食同源という言葉が古くからあり、近年は健康に気を使う人も増え、徐々に市場もその声を反映し始めてはいるところもないわけではないが、まだまだ不十分なようなのである。
しかも日本と同じような食品であっても日本に比べてこちらの方が糖が多く加えられている印象がある。
飲料なども、コーラなど明らかに糖を含んでいると言われているものだけではなく、豆乳なども砂糖が加えられ甘いものが多く、砂糖入りと明記されていなくても普通に砂糖が入っていたりする。
このように中国の食生活環境においては、外食を利用しながら糖質制限をこなして行くのはなかなか難しいことだと感じる。
やはり自炊という形で何とか自分で気をつけるしかないというのが、中国へ戻ってきて感じた率直な感想である。