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新型ウィルス対策「手洗い」や「手袋」が軽んじられている?

 新型コロナウィルスが流行し始めて以来、巷ではマスク不足が深刻になっていると言われている。
 確かに私が一時帰国した際にも近所のドラッグストアなどを覗いてみたが、概ね売り切れ状態であり、一枚あたり数百円もするような高級マスクがわずかばかり残っているだけだった。

 中国では現在、店舗や建物に入る際にはマスク着用は必須で、マスクを着用していない場合は基本として入場を断られる状況になっている。
 まあ、マスクは消化器官や肺に繋がる鼻と口を防護するツールなので、着用をしていると安心感があるのは確かかと思う。

 ただ、そのマスクを希求する声が大きい一方で、手洗いなど手に対する意識が相当疎かになっているような気がする。

使いきりの手袋

 今回医療専門家たちの意見としては、マスクはウィルス保持者の拡散防止としては意味があるが、自らの感染予防への効果についてはそれほど高くないとされている。

 むしろ感染経路としては、外出の際にあちらこちらに手を触れ、その手に付着したウィルスを、自ら鼻や口につけてしまうことにより、感染するケースが少なくないと推測されている。

 私も改めて自分のしぐさを意識して検証すると、想像以上に鼻や口、目の周りなどを手で触れていることに気が付く。

 つまり、口から空気を吸い込んでウィルス感染するより手を介しての感染の方が遥かに高い危険性をはらんでいることになる。

 よって新型コロナウィルスの感染予防対策としては、実はマスクより手袋の着用や手洗いなどが有効なポイントとなる。

 しかし、街中に出てみても手袋をして歩いている人は皆無に近く、素手でスマートフォンをいじっている人ばかりである。
 そういった手に意識を向けていない人が、果たしてこまめに手洗いをしているのかを推測すると、相当怪しいと言わざるを得ず、衛生対策が中途半端な状態になっている。

 まあ感染を自覚していない人がウィルスを巻き散らかさないために、公共の場でのマスクの着用を義務付けることは理には適っているとは言えるが、自らの感染予防策としてマスクだけでは不足するということになる。

 やはり外出時にはマスクとともに手袋の着用は必須だと思われる。

 もちろんその手袋も着たきり雀(つけきり雀?)ではまずいわけで、理想として毎日交換して洗濯するべきであろう。

 幸いにも手袋に関しては、マスクほどには品薄にはなってはいない。

 さすがに使い捨てタイプのものはマスク同様に売り切れているが、現時点でもスマホを操作できるような手袋でも10元ショップあたりで安く買える。

 よって、出来ることならこういったものを数組買い揃えて、日替わりで替えて必ず着用してから外出するのが、より効果の高い感染予防対策と言える。
 個人的にはマスクより手袋の方がよほど大事だと思っている。

上海ワルツ:
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