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人気者「鳩山さん」の巡り合わせの強さ

昨日の大相撲の表彰式に登場して拍手喝采を浴びた鳩山さん、選挙の圧勝から国連の演説まで今や日本中の注目の的で、今度はオリンピック招致演説にまで借り出されるという凄い人気者になった。

 政治家がここまで人気者になるというのが果たしてよいのかと意見の分かれるところだが、まあ人気のない政治家よりはよっぽどましである。この人気ぶりは小泉元首相を思い出す。言葉の歯切れのよさと内容の分かりやすさ、それと懐の深さが人気の秘密であろう。

今年の流れを振り返ってみると、今年の初めの時点で、民主党の党首は小沢さんであった。

もし西松建設疑惑が発生してないなければ、民主党は小沢さんが党首のまま衆議院選挙に臨んでいたはずで、恐らくそれでも民主党が選挙に勝ったであろうと想像されるが、その場合そのまま「小沢総理」が登場していたはずである。

 どのくらい民主党が勝利していたかにもよるが、まあ本人には悪いが「小沢総理」であったなら今回のような国民的人気が出ていたとは考えがたい。
 国連の演説にしても同じように出席しても台詞が言えたかどうか分からない。そのくらいキャラクターが違う。

 民主党の党首選挙で争った岡田現外相も然りで、彼が党首選挙に勝っていたら、やはりまた違ったタイプの首相になっていただろう。

そうやって考えると、鳩山さんがこうやって日本の首相になって世界で一目おかれる存在になっている現状は、何か不思議な因縁めいたようなものにも見える。

 予め決まっていたこととは言え、首相に就任した直後に国連などの重要会議が巡ってきて、そこで存在感を示せる場があったというのは彼の持っている運命のがそうさせているようにも思える。もちろん、自民党の歴代の首相にも同じようなチャンスがあったのかもしれないが、それを生かせた人物は思い当たらない。そうするとこれはやはり彼の実力ということになるのか?

 こうやって彼の今の運命の強さを考えていくと今度借り出されるオリンピックも、彼の言葉で「東京」へ引き寄せてしまうような気がしてならない。そんな期待を抱かせる彼の今の存在感である。

上海ワルツ:
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