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上海のグリーンベルト?緑豊かな散歩道

先日もブログ内でちょっと触れたが、つい最近に家の近くに緑豊かな散歩道があるのを発見した。

上海の西側の外環(外郭環状線)と、虹橋国際空港に挟まれた緩衝帯緑地に設置された長寧緑道がそれで、幅100mほどの緑地帯に南北に約6.25㎞の緑道がくねくねと設置されている。
この緑道は外環に沿っているので、市街地と郊外地を分ける上海のグリーンベルトの役割を果たすよう空間である。

長寧緑道マップ

この緑道は昨年の春には完成していたようだが、コロナの影響で正式開放が遅れ、今年2021年の1月に正式完成となっていたようだ。
幅3~4mほどの一般車道1車線ほどの全天候型の舗装が施された道が、ツートンカラーに色分けされている。

ツートン舗装の長寧緑道

特に指定されてはいないがやや幅の狭い赤い舗装が歩行者、通常舗装が自転車などの車両用の意味合いのような印象を受ける。
この赤い舗装側には、スタート地点となる北端からの距離が記され、ジョギングなどをされる方の目安となる。
ただし、私は中間点の仙霞西路の入り口からのスタートとなるため、数字を逆算して目安として利用している。
(仙霞ゴルフ練習場の南側の外環を超えた場所に入り口がある。)

長寧緑道の距離表示

トイレはおよそ1㎞ごとに設置されているようで、個人的には若干少ないという気もするが、今のところ休日でも利用者が殺到している状況も見かけないのでこれで十分なのかもしれない。
また飲料の自動販売機もやはり1㎞ごとくらいに設置されている。

長寧緑道のトイレ(左側)

さて沿道はこの100mの緩衝帯の4分の1くらいは水路が占め、残りの60~70mの緑の多い緑地帯となっている。
比較的新しい緑地帯が多く木々がほぼ等間隔に植えられているので、いかにも人口樹林という印象は否めないが、下枝が切り落とされるなど手入れが行き届いている。
またかなり以前から緑地帯だったような場所、というか元あった原野的な区画の林のように植生が広がっている場所もあり、取ってつけたような森林浴ではなく、本当の森林に迷い込んだ感覚で緑道散歩を楽しむことができる。

緑の中の長寧緑道

まあ植生の配置も恐らく意識的に様々な杉やイチョウ、楓、柳、葦など様々な木々や植物が区間ごとに植えられ、トンネルや陸橋などもあり通行者が飽きないような工夫が行われている。
一方で緑道の清掃も、毎日清掃車が巡回しているので落ち葉の多い季節でも綺麗な状態が保たれている。
そして水辺には水鳥が、林には林の野鳥が生息し、ところどころに鳴き声を聴かせてくれるのでとても気持ちいい。

場所によってはリスも1~2回見かけたので、それだけ自然化された環境になっているということである。

長寧緑道のトンネル

こういった環境を保つためなのか、ペット持ち込みやシェアサイクル、アシスト自転車の乗り入れは禁止されており、外側の日常とは切り離された空間となっている。
(自前の自転車や、敷地内用の貸自転車は問題ないようである。)

こういった周辺環境なので、まあすぐそばには外環という大幹線道路は走ってはいるものの空気もおいしく感じられるので、不快に感じることなく、散歩やジョギングが行える。
ただ音の環境に関しては、そばに虹橋空港があるので、飛行機の離発着が時々聴こえるので、完全に都会と隔絶とはいかない面があるが、それでも街中にいるよりははるかに静かである。

開放時間は朝06:30~20:30で夜間はかなり暗いが一応街灯が設置されているのでジョギングに困ることもない。
雨天時も全天候型舗装なので水が浮くことは少ないので、いつでも利用でき、週末に限らず早朝・夜間など時間の空いた時に健康のために利用するには便利な緑道と言える。

上海ワルツ:
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