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枝野さんの内閣不信任案演説2018

 昨年の国会で内閣不信任案が野党から提出された際の、不信任案の賛成・反対の意見陳述の様子がYOUTUBEに上がっていたので、1年以上たってようやく聴いてみることにした。
 何しろ立憲民主党の枝野幸男さんの演説だけで2時間以上ということで、こちらもそれなりに心を準備しないと気軽には聴けない分量だからである。
 で、改めて聴いてみると、現安倍政権の酷い粗がどんどん語りだされるではないか。

 七項目にわたって、不信任の理由が次々と語られる。

 モリカケ問題に絡む公文書改ざん問題、災害発生時の赤阪自民亭及びIR(カジノ)議案の強引な可決、働き方改革法案に絡む説明資料の偽造など、それぞれ一つだけでも簡単に内閣が飛びそうな事象が、一つの内閣によって引き起こされていたことを改めて思い起させられたのである。

 この内閣不信任案は去年の夏に出されたものではあるが、今でも非常にインパクトがある。

ただ、社会的には色あせてしまったのか、内閣支持率は結局それほど下がっていないのが日本の政治土壌の不思議である。

 しかし。これらのお友達優遇政治問題は今年の秋になってさらに「桜を見る会」で顕然化しており、不可思議な強引なやり方で法案可決が行われたIR問題は、与党議員の事務所に家宅捜査が入るなど、強引さの理由の裏が見えるような何やらきな臭い煙が立ちつつある。

 要するにかの内閣不信任案が全く的外れではなかったことを証明するような状況が今年になって起こっているのである。
 そもそも「美しい日本」などといった抽象的な言葉で具体的な中身の無いことを語る現首相は、歴代の中でも最も好きになれない首相であり、実際中身のない政治を行ってきたという評価をしている。
 
 また今回のYOUTUBE動画の中には、不信任案に反対、つまり首相を擁護する与党議員の演説には根拠のない不思議な理屈も多かった。
 一番驚いたのは、昨年の米朝会談実現に日本の安倍首相の働きかけが功を奏したような理屈が語られた部分である。

 国際報道の中では、トランプ大統領に対して安倍首相が拉致問題解決も議題に上げるよう働きかけを行ったことは報道されていたが、米朝会談の実現に寄与したような報道は一切ない。
日本は圧力をかけ続けると言い続けただけであったはずではないか?

 それが証拠に、今年になっても日朝間で拉致問題の前進があったようなことは一切報道されていないのであり、結局日朝間については何も進展してないのである。

 トランプ大統領へのゴルフ接待しかり、プーチン大統領の温泉接待しかり、数々の外遊しかり、内政同様にあちらこちらにお友達を作ることには熱心だが、結局色々とお金を払わされる気前のいい約束をさせられているだけで、北方領土を始め、何一つ成果が無いのではというのが私のかの政権に対する感想である。

 次々と発行する国債を財源に、内政外政国民を飼いならそうとしているというか、お金の力でものを動かそうとしているのがこの政権の正体だという気がする。

 私が日本を離れた時と時を同じくして安倍氏が最初の政権につき、その後の政権交代を経て再び政権に就いたが、その間は随分と酷い内政外政が行われたものである。
 (だから帰りたい気持ちが起きなかったというのもある。)

この酷い政治に対して日本国民として何が出来るのかを今一度考えてみたいと考えさせてくれた枝野さんの演説である。

上海ワルツ:
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