先日、某地下鉄駅前のショッピングモールに食事に行ったときのことである。
出来てまだ数年の比較的新しいショッピングモールであったためか、この夏の暑さの中でもそのレストランの中やショッピングモール全体は非常に冷房が利いていて、食事中も汗一つかくことなく快適に食事を済ますことができた。
ところがである。
食事を終えてトイレに行きたくなったので、そのレストランと同じフロアにあったトイレに向かったのだが、トイレはレストランのあるエリアから防火扉を一つ開けて、奥へ入り込む場所にあった。
まあ、ここまでならどこの百貨店のトイレにもある形態なので驚きもしないのだが、問題はその後だった。
なんと、その防火扉より奥の空間が異常に暑かったのである。
暑かったというか、正確に言うと冷房が全く効いていない状態になっていて涼しくなく、恐らく外気温と一緒か或いは屋内の電気設備などのため籠った空気が外気温以上の暑い空間を作っていたのかも知れないという状態だったのである。
そして、その暑い空間はそのままトイレへと続いており、当然のことながらトイレも冷房が効いておらず、異様に暑いトイレ空間がそこにあった。
選べるものならこちらはそんな暑い空間のトイレは利用したくはなかったが、食事直後の用足しということもあり、他の場所を探す余裕もなかったため、結局そのトイレを利用することになった。
利用時間はほんの数分の僅かな時間ではあったが暑さのためにどんどん汗が出てきてしまい、そうでなくても食事直後のため体温は上がっており汗をかきやすい状態になっていて、そんな時にこの異様に暑い空間はダブルパンチで汗でどろどろになってしまったのである。
そして用を済ますと、暑い空間から逃げ出すように元の冷房の効いている空間に戻ったのが、地獄から天国に舞い戻ったかのように快適だったのである。
ビルの運営管理側がケチなのかどうかわからないが、こんな駅前のショッピングモールにも関わらず、フロアにはガンガン冷房を効かせているのに、トイレにはまったく冷房が効いていないというのは、何だかバランスが非常に悪すぎるという気がする。
まあこのショッピングモールに限らず、上海の百貨店やショッピングモールの中には、売り場は非常に美しく内装がしてあるにも関わらず、トイレに入ると非常に貧弱だったり汚かったりする場合が少なくない。
おおよそ日系の資本が入っていると言われる建物は大体そんな体験をすることは少ないのだが、完全中国資本で作られた百貨店などは、時々トイレが酷い状態だったりする。
例えば荷物フックがなかったり、掃除が適当だったり、個室の扉の鍵が壊れてていても放置してあるなどなど、トイレを見れば大体その建物の管理者の姿勢というか意識レベルが見えてしまうから不思議である。
やはり何度もこのブログで書いている通り、目先の見た目の利益にばかり目がいっているため、トイレ一つとっても客から目線で環境を作れないのが、今の段階のこの国のサービス業の意識だという気がする。