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日本式の胡麻風味担担麺(タンタン麺・担々麺)を発見 五龍さん

 先日に引き続きの上海における担担麺(タンタン麺・担々麺)探しだが、インターネットの口コミ情報を調べていくと、日本人に評価が高いお店を発見した。

 虹橋開発区の新世紀広場にある五龍というお店で、焼き鳥とラーメン中心の日本人向けのお店で日本そばで有名な紋兵衛さんの隣りである。
 日本人向けの店であることから日本式の担担麺を提供していると思われ伺ってきた。

 この日訪れたのはランチタイムで、13時過ぎのピークすぎであったため、空いた店内で悠々と食事をすることができた。

 さて、ここのランチセットで担々麺は赤龍ラーメンとされ48元で、さすが日本人向けというか、ちょっと価格的には過去2軒より高めである。
 で、出てきたのが写真のセット。

五龍の赤龍(担担麺)ラーメンセット

 一応ライスと漬物付きであるが、ほとんどラーメンだけのようなセットである。
 この担担麺のスープは店内の照明が暗いということもありかなり黄色っぽく見え、赤龍の名から想像する雰囲気とはちょっと違うかなという印象であり、辛さが赤なのかなという推測である。

 さて早速スープから口に含んでみると、そこそこの辛みはあるものの、前回までの担担麺を体験してきた私にとってはさほどでもなく、程よいラー油の辛さがおいしく感じるちょうど良いレベル。

五龍の担担麺

 そしてその辛さと共に胡麻がたっぷりと使われ、触感と風味の両方が楽しめるようなスープとなっており、これはまさに日本式の担担麺である。
 個人的にはもっと胡麻の風味を押し出しても良いのではないかと思ったが、あまりしつこ過ぎても飽きるので、このあたりが良いバランスなのかもしれない
 ここで使われている麺は太い縮れ麺でストレート麺に比べスープは絡みにくいが、麺を長く楽しめると言う意味では個性的な選択である。
 
 この胡麻風味の担担麺、つまり日本式スープ担担麺は陳建民の担担麺を源流にもつということにはなろうが、陳氏の時はストレート麺だった麺がいずれかのラーメン家の改良の流れの中で、縮れ麺採用となり今日に至っている。
 担担麺の歴史の中で何故そういう変化が加えられたのかは分からないが、中国で縮れ麺を採用している担担麺がないとすれば、ここの担担麺は中国で唯一の形態の担担麺ということになるかもしれない。

 我々お客にとってはたった一杯の担担麺ではあるが、中国で食べる日式担担麺というのは四川から日本を経て中国に再上陸するというとても深い歴史のつまっている一杯だということができるのである。

上海ワルツ:
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