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子供に席は譲らない

 地下鉄などで、妊婦さんに席を譲る話は度々ここで書いているが、地下鉄に乗った際の考え方として、私個人として決めていることがもう一つある。
 それは子供にやたら席を譲らないという事である。

 上海の地下鉄に乗っていると、よく2~3歳の子供を連れている親子が乗ってくると、あっという間に周囲の人間が子供に席を譲る風景を良く見かけるが、あれはちょっとおかしいと感じている。
 子供が立っていられないとクズったのならともかく、乗ってきた途端に譲られるのはどうもおかしい。
 親に抱えられなければ動けない程の乳幼児ならともかく、自分で歩ける状態になってる子供なら、席を譲ってまで座らせることはせず、疲れて愚図りだすまでは大人のルールで扱い立たせて置くべきだと思っている。
 もちろん、我慢の限度を超えてまで子供に無理やり立たせろと言うつもりはないが、少なくとも可能な限り大人のルールと同等に扱うのが大人の務めであり、子供のためでもあるような気がしている。
 それ故に、私は子供連れの親子が乗って来ても、原則的には全く席を譲る気が無い。
 当然妊婦さんやご老人には率先して席を譲るのは厭わないのだが、子供に席を譲るのは非常に社会のルールとして合点がいかないのである。
 この中国の子供優先傾向は少子化時代の親の溺愛傾向の影響なのか、中国の元からある文化習慣なのか分からないが、とにかく日本人の自分からすると非常に奇異に映り、どうも「小皇帝」という言葉を思い出してしまう。
 とにかく私は老人や妊婦さんには幾らでも席を譲るが、子供には席を譲る気が無いスタンスで上海で地下鉄に乗っている。

上海ワルツ:
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