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「上海タイフーン」第一話を見た

だいぶ前にDVDを買ってあったのだが、今日まで忙しくてテレビの電源さえ入れておらず、恐らく購入後1ヶ月以上経ってしまっていたのだが、ようやく今日第一話に手をつけることが出来た。

 まあドラマのことなので、あらすじめいた話や感想は避けることにするが、今の自分が上海に暮らしている状況と重ねてみるといろいろと思うところはある。

 特に上海に来た理由である。

 私の場合、会社から派遣されてきたとかでもなければ、上海に特別な夢を持ってきたとか上海で大きな成功を収めたいとかそんな大きな志があって上海へやってきたのではない。またキャリアを積みたいとかそういう未来志向でもない。特別上海が好きということでやってきたのでもなかった。

 詳しい理由はここでは書かないが、とにかく中国で働く、中国で生きる、中国で生活する能力を身につける、そういう意思で中国にやってきた。

 つまり極端な話、受け入れてくれる中国の街ならどこでも良く、必ずしも上海でなくとも良かったのである。ただ中国行きを思い立った後、視察的に最初に訪れた中国の街が上海であり、そういう意味で親しみを感じた部分はあった。後に北京も訪れた時に、中国に踏み入れるステップとしての入り込み易さで、上海に優位性は感じたが、必ずしも絶対ではなかった。

 それが証拠に、中国へ来て最初に働くために住んだ町は上海ではなく蘇州である。ほとんど見ず知らずの土地であったが受け入れてくれたのがここであり、非常に嬉しかった。

 しかし、その当時の会社の都合で2007年の1月に上海に移動することになる。これが私が上海に住み始めた最初のきっかけである。

 その後2007年6月に再転職をせざるえない状況が生じて、転職活動をしたとき、上海以外の街へ就職する選択肢もあったのだが、ちょうどそのとき運悪くパスポートを紛失してしまい、上海に缶詰の状態になった。パスポートがなければ、飛行機にも乗れないし、ホテルにも泊まれない。

 大連の会社からアプローチがあり、面接に来て欲しいとの話もあったのだが、上記の理由から返事を保留せざるをえなかった。そんな時元同僚を通じて紹介があったのが今の上海の会社である。結局パスポート取得手続きに手間取り時間がかかってしまったので、生活安定を優先させた結果、今の会社に勤めることになり上海に引き続き住むことになった。以降現在まで1年半が過ぎた。

 確かに上海は結構肌にあう街で好きであり、友人や知り合いも多く出来た。今の会社の仕事も結構楽しんでいる。なので今後の人生として帰国も含めて上海から動くことは考えずらいとは思うものの、原点に立ち戻って考えて見れば、自分にとって上海が絶対ではなく、他の都市へ行くという意思を働かせる何かが発生したらいつか上海を離れるときが来るのかなぁと考えてみたりもする。

 そんな思いをめぐらせるのに十分なきっかけを与えてくれた上海タイフーン第一話である。

上海ワルツ:
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