この歳になってくると1年の時間の長さというものをだんだん掴めるようになってくる。
そんな時、ふと地球の歴史を思い出した。
「45億年」
ちょっと考えるととてつもない数字で、例えば私の寿命とかと数字の上で比較したら、比較にならないのは理解している。
もちろん中国の歴史が4千年だろうが5千年だろうがとても比較にならない。
ただ45億年といえども有限の時間であることを考えるとちょっと奇妙な感覚になる。
今私が生きているこの一年という時間を、遥か過去に遡って追っかけて行くと、人間は愚か単細胞生物など地球上のあらゆる生物が存在しなかった時間があり、地球も存在しなかった時間があったなどと考えると、この45億年という時間のもたらす変化というのは凄いなと思ってしまうのである。
この45億年の間に地球が生まれ、海が生まれ、生物が生まれ、人間が生まれ、歴史が生まれ、私が生まれ育ってきたのである。
今私の生きている1年間という時間は地球の45億年という歴史に比べればたかが45億分の1に過ぎないが、されど45億分の1なわけでごくわずかであっても変化の一片が実はここにあることになる。
もちろんこの1年が地球の歴史の中にどういう意味が残るかなんぞ私には分かるわけもなく、人間の寿命ではそれを検証できるわけではないが、確かに現在も45億分の1の時間が積み重ね続けられている。
そう考えると、平凡なように見える私の一年も何だか凄い意味を持ってくるような気がしてくるから不思議だ。