先週の日本帰国は成田空港経由で帰ってきたのだが、そのとき成田空港は無線LANが全て有料であるという事実に気づきとても驚いた。
空港に行く前に調べてみたのだが、無線LANの施設はあるのだが事前のプロバイダ契約が必要なものばかりである。
これでは事前準備なく突然この空港を利用することになったら、ネットを使ったメールのやり取りもできずビジネスに大きなロスが出来てしまう。
比較して申し訳ないが上海の空港は完全無料化が実現している。空港どころか市内の喫茶店など結構いたるところで公共無線LANの設置が進んでいる。
何故、いまどき成田ほどの空港が無線LAN無料にならないのだろうか、、、と書きかけて慌てて世界の空港の無線LAN事情を調べてみた。
調べてみると世界の空港の中でも無料化が進んでいる空港は数少ないようで、ほとんどは無線LANには対応しているもののプロバイダとの契約が必要なようである。
故に成田だけ特別状況が悪いということでもないようである。
しかしである。
成田空港はご存知のように世界一高い着陸料を航空会社に課し、これまた高い空港施設利用料を乗客に課している。にも関わらず上海に施設サービスの面で負けていることになる。これではアジアのハブ空港競争では完全に遅れをとってしまう。
トランジットの空いた時間にネットに接続してメールやニュースのチェックはツーリスト達の当たり前の行動になっている現在、ビジネスマンのみならずバックパッカーやツアー客でさえノートパソコンを持ち歩き旅をする。
そこで一々有料のプロバイダとの事前契約を必要とすることであれば、その空港は「使えない空港」という評価になってしまう。そうなればもし彼らが成田か上海のどちらかでのトランジットを選ぶ状況になったら、恐らく成田ではなく上海をトランジット地点に選ぶであろう。
空港全体の施設からすれば小さいことかも知れないが、今や世界の人々の日常の行動になっているネット接続に対するサービスはそのくらい重要な判断材料になっている気がする。
ちなみに関空では国内線利用客に対しては有料だが、国際線は国際競争力を意識してか無線LANが無料で提供されている。
故に「無線LANは有料」は国内の常識でもなくなった。同じように日常からあれだけ高い空港利用料をとっている成田も早く無線LANの無料化を実現していただきたいと思う今日この頃である。