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おばちゃんVSバスの運転手

昨日、壮絶な口げんかバトルに遭遇し、付き合わされる事態があった。
事の発端は、(恐らく)おばちゃんが支払ったバス代が「足りてないよ」と注意した(らしい)ことから始まった。その瞬間からおばちゃんが烈火のごとく吠え出した。
 上海語で物凄い勢いでまくし立てていたので、具体的に何を言っているのか分からないのだが、「私はちゃんと払った」「金をごまかしてなんか酷い」「差別するのか?」「馬鹿にするな」みたいなことを多分言っていたのだろう。

 この勢いに運転手もひるむどころか負けずに応戦を開始した。

 日本だとお客とサービスする側という図式が優先するが、こちら上海ではそういう図式は通用しないらしい。

 私はそのバスの始点から乗り合わせていたので、その運転手が上海のバスにありがちなそれほど礼儀正しいとはいえない運転手であることは感じていたが、それにしてもである。
 おばちゃんと対等に喧嘩していた。(笑)

おばちゃんの不正に自信があったか、単に引っ込みがつかなくなったか分からないが全くひるむ様子が無い。
 

 現実のところ事実がどっちなのかはわからない。運転手だって無用にトラブルを増やしたくはないだろうから、人をむやみに疑うことも考えにくく、何らかの勘が働いたから声をかけたに違いない。

ごまかそうとしてたおばちゃんが発見されて逆上し、ごまかし通そうとしているのかも知れないし、単に間違ってお金を投入した可能性もある。

 でもそれを証明する証拠は無い。

 事実の行方はともかくとして、運転手はおばちゃんと激しいやりとりのさなかもずっと運転をしていた。

 というかおばちゃんのほうが攻撃の手を緩めなかったのである。
 日本だと何とか運行法に引っかかる行為であろう。
 まあこの当事者はともかくとして迷惑なのは乗客の方である。
 路上の喧嘩であれば他人事として取り合わずその場を通り過ぎればいいのだが、戦場はバスの中である。
 結局このバトルは終点まで続き、最後までおばちゃんの怒涛がバスの中に響きわたり、このおばちゃんは終点で降りていった。
 同乗の中国人も飽きれていた。

上海ワルツ:
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