先日の黒田バズーカ以降、恐らく決定者の意に反して急激に円高が進んでいる。
今さっき確認したところ1ドル111円台後半にまで突入している。
前回この為替レートに関するブログを書いた2月3日の時点では1ドル119円台であり、その間たった10日も満たない期間で8円、つまり約8%もレートが動いていることになる。
黒田バズーカの一時的円安も含めれば約10日で10%も動いている。
これだけ短期間にレートが動いていしまうと、貿易会社の人は大変であろうと察せられ、人によっては笑いが止まらないだろうし、人によっては真っ青になっているだろう。
まあ、そういう急激な変化による影響はさておき、日本円と人民元のレート状態で言えば、1RMB=17円前後まで円が高くなってきていて、1RMB=20円を超える時期もあった頃から比較すれば15%ほど人民元が安くなったと言える。
このレート状態だと、例えば日本料理店での食べ飲み放題の料金は、200元から換算すると、以前は4000円だったが今は3400円、250元でも以前は5000円相当だったのが、現在は4250円まで下がったことになる。
まあこれでも個人的にはまだまだ人民元は高すぎると言った印象だが、上海での物価高印象も幾分かは溜飲を下げた状況になっている。
以前から言うように個人的な理想は1RMB=12円というのが品質を含めたレートバランスなのだが、さすがにそこまで対人民元で円が高くなるにはドル円相場だけではちょっと無理があり、人民元の対米ドルの切り下げがなければ厳しい。
現実的な数字で言えば、1ドル=100円程度、1RMB=15円程度がバランスの取れた数字であり、そこまでは是非円高が進んでほしいのである。
1RMB=15円なら、200元のコース料理は3000円、50元のランチは750円と計算できるので馬鹿高い印象は弱まり、ほぼ納得できる数字となる。
まあ日本経済にとって円高は苦しくなるとも言われているが、個人的には既に上海に点を移してしまっている以上、円安で重心が国内に揺り戻されるよりは円高傾向に進んでくれる方が助かるのである。
為替レートは制御不能な経済の象徴のような存在で、良くも悪くも経済に対して暴力的であり、個人の小さな努力の積み重ねなど一発で吹っ飛んでしまう面があってここしばらくの円安にはだいぶ悩まされたが、再びの円高傾向に希望を託したい今日この頃となっている。