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ごみ分別が始まって、さらに環境悪化

 先月7月1日から上海でもごみの分別が始まって、これまで一緒くたに捨てていたごみを生ごみと可燃物、資源ごみなどに分けて捨てることになった。
 これにより、ごみ資源の活用などが進むことが期待されていたようだ。

 しかしながら、私の住んでいる住宅エリア(小区)では、どう考えても失敗というか環境悪化に向かってしまっている。
 分別自体に問題があるわけではないが、収集方法に問題があるのである。

 施行前までは一回の入り口脇に置いてあったごみ収集ボックスの中に、全てのごみをごちゃまぜで捨てていたが、条例施行を受けて分別しなくてはならなくなったため、小区の中の何カ所に種類別の収集ボックスを集中設置した集中回収方式に移行した。
 朝晩の2時間ずつ、毎日回収されることになった。

 従って、住民はごみ捨ての度にごみを回収ステーションに捨てに行かなければならなくなった。
 私は現在自炊をしてないためそもそも生ごみは出さないが、ごみ分別は以前から行っており、今回のルールも把握できたため、面倒くさくはなったが、指定された分別ステーションにゴミ出しに行くことになった。

上海で見かけた日本の甲府市のごみ袋

 しかしどうもこの方式が失敗したという印象である。
 徹底的に告知が不足している
 集中分別回収方式について、改正当日あたりに一瞬告知のようなものをエリアの掲示板で見かけたが、どう考えてもそれだけでルールの周知が徹底されたとは考え難い状況だった。

私はそれを写真に収めたためルールを把握することが出来たが、知らない人が大勢いるはずである。

 しかもその後改めて探してみても、その小区ルールを記した掲示などがどこにもないのである。
 結果、ルールが徹底されていないため、入り口わきの元の回収ボックスがあったスペースに、ごみが野置きされるようになった。
 もちろん生ごみもである。

 すると、ごみが山積みになった上にハエが集る状態になり、非常に不衛生になった。
 1ヶ月半が経過した今もその状況は改善されてない。

 その野積みされたごみは結局、従来通りの回収担当者がリアカーでごみを回収して回るのであり、以前に比べ何も進歩がないどころか寧ろ退化した状況になっている。

 まあ聞くところによると、今回のごみ分別回収は生ごみの分別が主目的らしく衛生管理やバイオリサイクル的なもののが主眼にあるようだが、現状衛生状態は逆に悪化しているのである。

 まあ社会においてルールの周知徹底というのは永遠の課題であるのだが、それにしても私の小区では対策について下手を打った印象である。
 良いルールも告知して情報を共有しないと機能しないという良い例である。
 
 私が見る限り、中国人は相手の心理がわからないのかどうも情報共有が下手であると感じている。

上海ワルツ:
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