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やってみたい職業

 現在フィギュアスケートの大会が上海で行われているが、まあ自分の見識眼は健在のようで、音楽と選手の動きを見て、この選手は転ぶだろうなと感じた選手はまずジャンプに失敗することを当てることができる状況は今も変わっていない。

 つまり音楽と動きがシンクロしていないことで、選手の動きのリズムの悪さを見抜けるというか感じ取れてしまうのである。

世界フィギュア中国大会の村上佳菜子選手

 フィギュアスケートというのは音楽を使う数少ない表現競技であり、そのため音楽とのかみ合わせが競技者の動きに大きな影響を与えている。

 たとえ一発目の高度なジャンプが成功して調子がよさそうに見えても音楽に乗りきれていないポイントでジャンプを行っている場合は、後々にズレを生じさせ、結局別のポイントで転ぶ。

 また選手の調子もさることながら、音楽自身が選手が滑りにくいであろうなぁという不適切な選曲が行われているようなケースも沢山あり、実際あんな曲では滑りにくいだろうと感じた場合は成績も伸びてこない。でもそういう選手の技術が低いかと決してそういうわけではない。

 つまり力はあるのに音楽への対応が適切ではないため実力を発揮できていない場合があると私は思うのである。

 そんな時、ああそばへ行って私がアドバイスできたらなぁと僭越ながら思ってしまう。こんな音楽を使ってこういう組み立てにしたらもっと表現が伸びるでしょうと感じることが非常に多い。

 故にもし人生許されるのなら、フィギュアスケートのミュージックアドバイザーのようなことをしてみたいのである。

 もちろん、それが生活できるほど職業として成立するのかわからないし、こんなスケート素人が首を突っ込める世界ではないのかも知れないが、過去に音楽を絡めた表現活動をやってきた自分にとっては、今のフイギュアスケート界の音楽の使い方の現状を見ていると口を突っ込みたくウズウズするのである。

原文

 

上海ワルツ:
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