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レーザー照射発表はスキャンダル隠し?

 今日ラジオを聞いていたところ、件のレーザー照射事件について国際ジャーナリストの小西克哉さんがちょっと興味深い疑問を呈していた。

 それは今回のレーザー照射事件のN側の発表のタイミングについてである。

 レーザー照射が行われたとされる事件は先月の1月19日と30日に発生したにも関わらず、何故その発表がかなり遅れた2月5日の火曜の夕方という時期だったのかという疑問である。

 レーザー照射の解析に時間がかかるにしろ、2回目の照射からほぼ一週間経ってからの発表であり、緊急性を要する内容なら時間がかかり過ぎるというのである。

 しかもA首相自らC国側の反応に対して謝罪を要求すると発言し国会内で熱くなっている。

 実は今回小西さんが指摘していたのは、日曜日から突如と噂として浮かび上がっていたJ党所属の議員T政務官の未成年者レイプスキャンダルの件である。
 土曜日深夜には既に本人から辞任が伝えられたが、その原因とされる「謎の女性問題」に世間が湧きあがっていた。

 5日の時点ではまだ件の週刊誌の発売前だったが、火曜の昼間まではワイドショーなどでこの噂で持ちきりだった状況となっており、政権運営に大きな打撃が与えられることは確実な情勢だった。
 しかし偶然か否か、急遽5日の夜に発表されたこのレーザー照射事件の影響で世間の話題からはこのスキャンダルの話が見事飛んでしまったとのこと。

 もちろん単なる偶然かもしれないが、意図的にスキャンダルによる政権へのダメージを避けるためにあのタイミングで故意に発表した可能性がないとも言えないようなことを言っていた。

 聞けばレーザー照射そのものはかつてから何回かあり今回急に出てきた話ではなく、恐らくN側も両国関係を考慮し、今まで相手軍のイタズラの範囲として騒ぎを大きくしないよう抑えてきたのに、急に何故このタイミングで発表を行なったのかという説明がつかないらしい。

 故にそんな程度の事件だからC側政府も今まで見逃されてきたことが、突如悪質な挑発勃発のように言われてしまったので、「捏造だ」と反論するまでの態度発表に繋がってしまったのだと考えられるようだ。

 もちろんレーザー照射そのものは事実であったとN側の発表を信じているが、まあこういう状況が揃ってしまうと、必ずしもC国ばかりを非難できるものではなくなってしまう。
 
 もしN側の本音がスキャンダル隠しにあったとなると、C国側の言うように実は相手国を貶めるための「捏造」なんじゃないかなと疑われても仕方なく、それに反発する気力をそがれてしまう。

 つまりA首相の謝罪要求だって、実は相手国の非難ではなく、政権を守るための茶番の演技であった可能性が出てきてしまうのだ。

 真実は実際にどこにあるか分からないが、政権保持のために国際関係を出汁にするようなそんな政権運営はどこの国も是非控えてもらいたいものである。

上海ワルツ:
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