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博識がある人ほど中国を離れたがる

 嘘かマコトか知らないが、中国人の幹部が海外に資産移転しただの脱出を図っただの憶測の域を出ないいろんな噂やニュースが飛び回っている。

 まあ普通に考えて、今の中国は環境や安全という面で世界の先進国に比べかなり劣る国という点は確かであり、経済発展は遂げているものの生産される商品の品質などの面で世界には全然届かず、追い付けそうな気配もない。

 そして、幹部は幹部で権力闘争、庶民は庶民で格差による貧困の問題などそれぞれの社会問題を抱えており、未来を悲観する材料は幾らでも揃っている。

 故に国外脱出を目指す人が増えていたとしても何ら不思議ではない。

 むろん、彼らにだって生まれ育った故郷に対する郷土愛は存在し、それが国外脱出をためらわせる要因になっている面はあるだろうが、逆にそれさえ諦められれば海外での経済的な自立のために、喜んで海外脱出を目指す考え方になっているような気がする。

上海の工事現場

 特に今の中国の食・水・空気などの環境状況を分かっている博のある人ほど、叶うなら中国を離れたいと思っているような印象だ。

 つまりよほど環境問題に無知な人か、郷土への忠誠心が強い人以外は何らかの脱出志向があるように見える。

 もちろん海外脱出には脱出先での経済的余裕が必要であり、ビジネスのマーケットをを考えれば中国という市場は離れがたい面は多く、おいそれと脱出するわけにもいかず、きっと実際に脱出できるのはほんの一握りに限られるに違いない。

 しかし、識者たちの中には中国に永住するのはどうしても避けたいと考え、脱出を目指す手段を算段している人はかなりいるようで、実際に私のまわりにもオーストラリアやアメリカ、日本に留学したり移住をした人もかなりいる。

 うーん、事態は表層に出ているニュースより深刻に進んでいる気がする。

上海ワルツ:
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