呉江路といえば地下鉄2号線の南京西路駅そばの石門一路から青海路付近までの狭い路地空間で、小吃の屋台などが並ぶ有名な小吃街であったが、このかなり中国的とでもいうべき特徴的な空間にもとうとう再開発の波が押し寄せてきてしまった。
昨日私が訪れたときには既に、通りの両側のお店のうち、半分くらいは閉鎖されていて、既に窓やドアがコンクリートで塗り固められており封鎖された状態だった。
残っている店は元気に営業を続けているようだったが、これらの店もいずれ近いうちに閉鎖されてしまうのは誰の目にも明らかだった。そういう状況を知って名残惜しいのか、もともとなのかわからないが、煎餃のお店には今日も行列ができていた。
あるお店には写真のように張り紙がしてあった。
まあ経済論理から言えば、これだけの都心の一等地を古い町並みのまま残しておくのは難しいのかもしれないが、こんな貴重な空間をつぶした後にできる空間が、どれだけ魅力的なものになれるのだろうかを考えると、非常に想像が難しい。
南京西路側に回ってみると、こちらも窓が封鎖された店が何店舗もあって、この区画ごと手を入れられるということが分かる。
もう走り出してしまった再開発計画は止めることができないが、せめて再構築される街が昔の人にも愛されるような中国的な空間であることを祈りたい。
※上の写真は昨年の8月25日に撮影したもの