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「健康で文化的な最低限度の生活」がドラマになる!

以前、母校の先輩の柏木ハルコさんが「健康で文化的な最低限度の生活」というマンガを発表していることはここに記したが、どうやらドラマ化が実現したような情報を発見した。

 既に収録は進んでおり、関西テレビとフジテレビの製作で7/17から放送されるようだ。

 素材が生活保護とケースワーカーの話であるため、どのようなドラマになるのかは気になるところだが、宣伝素材や起用されているキャストを見ると、重々しい雰囲気は避けて比較的ライトなタッチで描かれそうな雰囲気である。

 まあ原作の漫画も、生活保護に対する重すぎる印象を避けて比較的ライトなストーリー展開となっていたが、ドラマは更に輪をかけてソフトになりそうである。

 多分この雰囲気にしたのは若い人に対して、とっつきにくさを排除して、社会の現実に触れてもらおうという試みかと思われる。
 しかし、このストーリーの本質は社会の底辺の現実や社会の在り方を考える重要な内容であるだけに、軽すぎるとコミカルなドラマやヒューマンドラマで終わってしまうことになりかねないのではないかと、ちょっと心配するのである。

 確かに原作も生活保護の社会問題を「ケースワーカーのドタバタ日記」風にまとめているのは事実だが、それは社会問題そのものを伝えたいための手法でしかなく、ドタバタ日記を書きたいわけではないはずなのである。

 しかし、ドラマ制作者がそこを理解していないと、単なるドタバタ日記になりそうなのが怖い。

 心配を予感させる状況は既に番組宣伝素材に見えており、原作では主人公は比較的地味な女の子が描かれているが、ドラマでは吉岡里帆さんというモデル出身の非常に綺麗な女優が起用されている。

 個人的には非常に気に入るルックスの女の子ではあり、確かに見栄えは良いのだがそれ故にドラマとして本質を見失う展開になりそうな点が心配される。
 また、ドラマの紹介も「福祉の現場で奮闘する成長物語!」と既に書かれてしまっている。

 もちろん、そういうコミカルな雰囲気を入口として、生活保護の実態を伝えたり、誤解を解くドラマになれば理想だが、やはりどうも心配である。

 まぁこちらは上海にいるので、まずは何とかこのドラマを見る手段をしっかりと確保して、何とか触れてみようかとは思っている。

 

上海ワルツ:
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