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危なっかしい妊婦たち

昨日地下鉄の中で臨月間近のような大きなお腹を抱えた妊婦さんを見かけた。
 日本の場合、妊婦さんはそれこそ腫れ物に触るような感覚で周囲に大事にされ、
外出する機会が非常に減るように思うのだが、中国の妊婦さんたちはそのようなことはないようで、どんどん外出していてある意味たくましいとも言えるが日本人から見ると少々危なっかしい。
 昨日見かけたその妊婦さんは傍から見ていて特に危なっかしく思えた。
何故危なっかしいかというと、かの妊婦さんは地下鉄の扉前で窓に向かって立っていたのだが、どこにもつかまらず窓にも手をかけず、立っていたからである。
なんかの拍子で前のめりになれば、窓とお母さんに挟まれてお腹の赤ちゃんが圧迫されてしまう。
そうなってしまえば現在のお腹の大きさから言って危険な事態が発生すること必至である。
にも関わらず、お母さんは防御の姿勢をまったくとらず電車に乗っているのである。

 車内はギュウギュウ詰めとまではいかないまでも、それなりに混んでおり、降車のさいに押されたり、ほんの僅かの揺れで誰かがよろめいて背中から押されるかもしれない。
中国の人はそういうことは全く考えないのだろうかととても不安になった。
 幸い、その妊婦さんは、無事に目的駅に辿り着き何事もなく降りていったが、彼女のそういった姿勢に、他人事とはいえその行く末がとても心配になった。
ほんのわずかな不注意のために、後々になって後悔することが発生しないよう、かの妊婦さんが今後も無事であることを祈りたい。

 

上海ワルツ:
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