先日、会社でヨーグルトを食べていた時、不注意でちょっとヨーグルトが跳ねてズボンの股間に落ちてしまった。
股間に白い液体だなんて、卑猥だなぁと考えた。
もちろん、その卑猥な発想の素となる白い液体とは男性の精子のことである。
そうか、白っていうのは生命の根源の一つとしてのイメージなんだなと改めて気づいた。
そこでピピピッと脳がひらめいた。
そういえば、女性の卵子というか、生理は赤というイメージがある。
生理、つまり卵子が排卵される現象だが、赤のイメージなのである。
つまり、生命の起源となる男女の象徴的な色は、白と赤ということになる。
日本の伝統的な風習から言えば、女性が初潮を迎えたときは「赤飯を炊く」風習がある。
何故、赤飯なのかについて、現代社会の我々は、特に考えもせず赤飯を炊く人がほとんどだと思うが、恐らく初潮の赤のイメージが強く反映されているものと考えられるのが普通だろうに思う。
子孫繁栄を第一に考える人類にとっては女性が初潮を迎えることはめでたいことなのであり、それゆえに赤飯を炊く。
しかも突き詰めて言えば、白い白米を赤く炊くのだから、赤と白の出会いであり、そこに生命の根源の思想を見て取ることが出来る。
赤と白が出会う事によって、子孫繁栄に繋がるという思想が、この赤飯に見通せるのである。
そして、赤と白でめでたいと言えば、日本では紅白幕がその代表といえる。
ところが紅白幕の組み合わせが何故めでたいかについては、世間にはあまり納得のいく説明が流布されていない。
平安末期の源平合戦で源氏と平氏が白と赤に分かれて戦ったのが初めだと言われているなど、ちょっと中途半端な起源説が多いのだが、敵味方に分かれて戦った赤白が何故、めでたい象徴となるのか、私には理解できなかった。
講和の象徴として赤白を組み合わせたとでもいうのだろうか?
しかも源平合戦は講和していないのであり、紅白幕が源平合戦起源だという考え方には私は異議を唱えたいのである。
やはり、人類にとって一番めでたいのはやはり子宝や子孫繁栄であり、その赤と白の象徴は「男と女」つまり精子と卵子ということになるのではないだろうか?
それゆえに赤と白の紅白幕にはめでたいという意図がこめられるのではないだろうか?
紅白幕以外にも、日本の伝統では子孫繁栄を祈った縁起物が多い。
その一つは柏餅であり、柏の葉は、葉が落ちたところからすぐに葉が生えるなど、子孫繁栄の縁起にはもってこいの食物であり、それゆえに好まれて作られるといえるのではないだろうか?
また餅の部分も、「白」い餅で、「赤」い餡を包むというのも、やはり紅白の結合であり、子孫繁栄を祈った組み合わせであろう。
いずれにしても、現代社会ではあまりおおっぴらに子孫繁栄というか性的な表現を表に出した吉祥物やお祭りは少なくなってきているが、実は紅白幕はそういった性的な象徴の現れかもしれないのである。