先日、周りの中国人から聞いた話であるが、中国も未成年の異性交遊にはまだ厳しさが残る風土が残っているようである。
聴いた話によると、社会の実態はともかく、メディア文化の上では18歳未満の恋愛は決して成就しないように描かれているとのこと。
18歳未満で恋に落ちても、社会の事情で引き裂かれたり、どちらかが亡くなったり堕落するなどハッピーエンドを迎えないように作られているらしい。
私も具体的にそういった18未満の恋愛ドラマを実際に見たわけでないので、絶対的な確信があるわけもないのだが、中国の恋愛ドラマはそういった、ストーリー建てになっているらしい。
つまり若すぎる恋は、周りが見えてない状況だから失敗するといった教訓めいたことが含まれているようなのである。
或いは、若すぎる性への没頭を防ぐ意味もあるのかもしれない。
とにかく、高校生や中学生の恋愛は悲劇に繋がるからという固定観念が刷り込まれるようだ。
そもそも中国においては未だに恋愛=結婚の意識がまだ根付いており、日本のように結婚を意識しない恋愛というのは求められていないという実態がある。
もちろん社会経済の発展により、日本のように必ずしも結婚を意識しない恋愛の形も少しずつ容認されている面もあるかもしれないが、基本は恋愛=結婚なのであり、それゆえ若すぎる恋愛、つまり結婚は成就しないというのが中国の文化観念のようだ。
この点、日本のドラマというか映画などについてはR18とかR15の指定はあるが、あくまでも性表現や暴力表現などに対しての年齢規制であり、ストーリーの結末まで規制したものではないという気がする。
まあ日本でストーリーまで踏み込んで規制してしまうと表現の自由にも抵触するので、そこまでの規制は行われないと思われるが、日本は自由恋愛はOKなので恋愛に対する根本の考え方の違いが、映画やドラマ作りにも表れているようである。