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上海ワルツNEW



2009年06月14日 久しぶりの料理挑戦
昨日、友人の家の引越しパーティに呼ばれていった。呼ばれていったというよりは手伝わされたのが正解なのだが、まあその友人の会社の若い女性が沢山集まってくるという釣り文句に見事釣られ手伝ってしまった。
 みんなでいろいろ持ち寄るというのが慣例らしいが、お腹にたまるものが集まってくるかは疑わしいので、結局メインの食事はホスト側で作ろうということで、カレーと豚汁を準備することになった。
 たかがカレーとはいえ。中国に来てからほとんど自炊らしいことをしてこなかった私にとっては久しぶりの料理である、日本にいたときは何年も自炊をしていたので、カレーぐらいは余裕であるはずなのだが、包丁を握るのでさえ中国に来てからは記憶がない。そのくらいの久しぶりの挑戦にちょっと緊張した。
 しかし材料の買出しの時点でから、意外とすんなりと昔の感覚を取り戻せつつあった。お客さんは全部で15人程度であるので、玉ねぎはこれくらいの量かな、とかスムーズに買い物が出来る。
 ちょいと苦労したのが肉選び。肉の質も売られ方も全く異なっているので、どれが一番適切か見極めるのに苦労したがデカ目のブロック肉を買うことにした。ただしこれがあとで苦労の元になるとは夢にも思わなかったのだが、、、


 さて、買出しを終えて下ごしらえの段階で、中国人のゲストたちが集まり始めたのだが、米を研ぐ姿を見て「米はそんなに力を入れて洗わなくてもいいんじゃないですか?」といってきたので、「米は洗うのでは研ぐんだよ」と教えてあげた。どうやら食の中国と呼ばれる中国人たちだが、米ひとつとっても随分安易に準備しているようだ。
 大振りの中華包丁も意外とすんなり使いこなせ、久しぶりの玉ねぎの涙などを体験しつつ、大量の野菜を自分でも驚くほどあっという間に裁いた。
ジャガイモの皮むき器は初めて使ったが、かなり薄く皮がむけるので便利である。でも細長く皮の薄い種類には向いているが、日本で売られている小さなでこぼこした形のものはやはりナイフが使いやすい
 順調に進んだようにみえた下ごしらえだが、肉を切る時点で壁にぶつかった。包丁が会わないのがなかなか肉が切れない。ぐにゃぐにゃしてなかなか切り刻めない。ブロック肉を買ってしまったことを後悔した。わざわざ肉包丁を買い求めるわけにもいかず、およそ30分以上かかって肉を何とか一口大まで切り刻んだ。力の入れすぎで腕が痛くなった。お肉屋さんの存在の有難さを改めて感じた。



 さて下ごしらえを終えて、まず肉を炒めた。15人前なるとかなりの分量である。これだけの量は自分で扱ったことがない。さらに野菜が入る。鍋が薄手のものだったので更に時間がかかる。しかしここで妥協してはカレーがおいしくならない。玉ねぎがあめ色になるまでひたすら炒める。15分くらいかかったか?ようやくいい色になったので水を入れた。4ℓのタンクをほぼ丸々使う。すごい量だ。ここからはあとはひたすら煮込む。
 カレーは基本的に煮込み料理だから、この煮込む時間が基本的な味を決めてしまう。調味料はもちろん市販のルーを使うのだが、それは最終的な表面上の味付けに過ぎないので、この煮込む作業がとっても大事だ。
1時間くらい煮込んだであろうか?薄手の鍋なので思いのほか時間がかかって、もっと煮込みたいところだったが、ゲストたちがお腹をすかし始めていることもあって、早めにルーを入れた。
 同時に作り始めた豚汁もいい出来具合である。豚汁は材料も作り方も結構カレーと重なるので同時に作るのはラクチンなのである。



さあ、いよいよ出来上がって皆様に試食いただいた。ゲストのほとんどが中国人達とあって、口に合うか心配したのだが、「非常においしい」と評判は上々であった。日本人の友人もほめてくれた。
 もちろん味付けに関しては市販のルーや調味料を使ってるのであまり天狗にもなれないのだが、久しぶりの料理だったので取り合えずほっとした。
 もっとおいしいく作れる自信もあり、こうやって褒められてしまうと 次ももっと頑張ってみようかなと思うのだが、下ごしらえや買い物、材料管理の面倒くささを考えると自分のためだけに作るのはやはり面倒くさく、食べてくれる人を探すのがまず先決だなと思ってしまった久々の料理挑戦であった。






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プロフィール

1971年千葉生まれ。大学時代は水戸で過ごす。
高校時代テレビで見た高泉淳子に影響され演劇の世界に踏み入れ、以後アマチュア劇団で舞台音響専門として過ごす。就職は一般企業にするものの、趣味が高じて休日にブライダルで音響活動を続け500組近くのカップルを見届けてしまう。
自身は無類のクラシック音楽好きで日本時代は年間120本以上のコンサートに通った時期もある。
 また旅好きでもあり、日本47都道府県はもとよりイギリス、フランス、スペインなど舞台を求めて世界を旅した。
 数年前一つの恋がきっかけで中国語を学び始め、上海に渡ってきた。
まったくの新天地で営業職に日々悪戦苦闘中。


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